大日本赤誠会愛知県本部ブログ版”一撃必中”

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もはや時間はない 「遺骨収集」シンポジウム

2009年08月29日 12時18分16秒 | 注目すべき話題

戦後60年あまり。先の大戦の戦没者(本土以外)の約半数の遺骨は、いまだに熱帯のジャングルや洞穴の中で祖国への帰還を待ちわびている。今月24日、東京・靖国会館で開かれた「遺骨収集を考えるシンポジウム」(産経新聞社主催)には、アルピニストの野口健さん(36)や東部ニューギニア戦友遺族会会長の堀江正夫・元参院議員(94)ら5人のパネリストが参加。約300人を前に、「もはや時間はない。今こそオール・ジャパンで、この問題に取り組まねばならない」と呼びかけた。 パネリストはほかに、ジャーナリストの笹幸恵(ゆきえ)さん(34)▽NPO法人「JYMA日本青年遺骨収集団」の赤木衛(まもる)理事長(45)▽同「空援隊(くうえんたい)」の倉田宇山(うさん)理事(53)。それぞれの立場で遺骨収集問題に熱心に取り組んでいる人たち。

堀江さん以外は戦争体験のない戦後世代だ。 野口さんは昨年から、「空援隊」の活動に加わり、これまでに4回、フィリピンで遺骨調査・収集を実施。今月21日にも1555体分の遺骨と一緒に帰国したばかり。「僕の祖父ちゃん(故人)は元軍人で、部下の(遺骨の)ほとんどがビルマ(現ミャンマー)に残っているんだ、と聞かされていました。今必要なのは『絶対に帰すんだ』という決意です。国が動くのを待っているより、まずは自分たちでできるアクションを起こすべき。あきらめたら終わってしまいます」 堀江さんは、第18軍参謀としてニューギニア戦線に従軍した。「東部ニューギニアでは、約13万人が祖国を思いながら亡くなった。かつては戦友たちが元気で、(遺骨の)情報があったが、今や90歳前後です。国として、もっともっと予算や人員を増やし、積極的に取り組んでもらわねば」と力を込めた。  

≪国家のプライドで≫

学生時代から活動を続けている赤木さんは、サイパンのジャングルの洞穴で見た光景が忘れられない。「ランドセルが出てきたんです。それを背負って逃げてきた小学生…。細いボールペンぐらいの上腕骨も見つかりました。日本では遺骨収集を『国家のプライドのためにやるんだ』という意義付けがされていません。国がやるべきことをボランティアが身銭を切ってやっているのが現状だ」 笹さんは、英霊の孫世代にあたる。ガダルカナル島などで、いまなお遺骨が出てくる現実を見たとき、「残された人たちは声を上げることもかなわず、ここに眠っていたのかと思うと、いたたまれない気持ちになりました。遺骨収集が進まない最大の理由は国民の無関心です。メディアの責任も大きい」という。 「空援隊」の倉田さんは、フィリピンで現地住民による独自のネットワークを築いて遺骨の情報を集め、昨年秋以降、驚異的なペースで成果を挙げ続けている。「フィリピンで大量の遺骨を目の当たりにしたとき、(現地の住民から)『米軍は死んだ兵隊さんをみんな持って帰りましたよ』と言われた。その怒りが私の遺骨収集の原点です。残された時間は多くない。“六十数年前の情報”に頼っているようなやり方では、もはや遺骨は見つかりません」と訴えた。

 ■戦没者遺骨収集事業 政府は昭和27年度以降、海外での遺骨収集事業を開始し、本土以外の戦没者約240万人のうち、約125万体分の遺骨(それ以前に持ち帰られた分を含む)が日本に帰った。だが、約115万体は未帰還で、このうち収集可能な遺骨は約60万体とみられている。

@今更言うまでもなく、まさに国家のプライドを賭けて取り組むべき最重要課題ですね。どうして政府は放置したままにしておくのでしょうか。遺棄化学兵器処理名目で1兆円も計上するなら、まず遺骨収集にそのお金を充てるべきです。