さんたろう日記

 90歳、会津坂下町に住む「山太郎」さんたろうです。コンデジ持って残りの日々を楽しもうと思っている爺いです。

懐かしい心の古里小立岩に

2017-01-04 | 日記
小雪降る12月25日、ふと思い立って訪れてみました。



私には戸籍上の古里と心の古里とがあるんです。
戸籍上の古里は私が生まれ、そして父と母、そして祖父母やご先祖のお墓があって、たくさんの親戚が住んでいる場所のことなんです。

心の古里と言うのは父の仕事の都合で小学校1年から5年までを楽しく暮らしていた旧大川村小立岩と呼ばれている深い山あいの猫の額ほどの狭い土地に、お寺さんを含めて10戸ほどの家のある小さな聚落のことなんです。尾瀬沼の福島県側からの登山口檜枝岐村のすぐ隣の集落なんです。

80年ほど昔の私の子どもの頃の小立岩は馬車が一台やっと通れるほどの狭い砂利道にそって茅葺きの家が10軒ほど並んでいる静かで小さな聚落でした。

でも今はすぐ隣の集落の大桃の近くにパウダースノーとロングダウンヒルで有名な高畑スキー場が作られて茅葺き屋根の民家はみんな大きくて美しい民宿の建物に変わり、細い砂利道は片側一車線の見事な国道に変わりました。でも家並みの位置は80年昔とほとんど変わリませんし、険しい山や小さな川や鎮守さまやこどもたちの大事な地蔵堂なども80年昔のままでした。



80年昔の小立岩には茅葺き屋根に小さな教室が二つそれに狭い教員住宅のついた普通の農家をちょっと大きくしたような小学校がありました。校庭というにはあまりにも狭い30mに15mほどの庭がついていました。

その小学校に、とくお君・くらきち君・トミエさん・イセコさん・スミ子さんそれに私の6人が同級の子どもとして机を並べていました。(名前の漢字は分かりません。)

今思えば本当に狭い山あいの集落なんですけど幼かった私たちにはそれが私たちの広い広い私たちの全世界でした。早春雪解けの沢辺には真っ白で可憐なキクザキイチゲや鮮やかなカタクリの花が咲き、初夏の鮮やかなブナの緑の中にエゾゼミが鳴き、稔りの秋の野山にはヤマブドウ・あけび・カワラグミ・栗やブナの実が実り私たち楽しませませてくれました。目をつむれば幼い頃の楽しかった思い出が次から次へと浮かんでくるのです。

あと9日、正月3日には私は晴れて90歳になる。ボケも進むだろうし体の機能も衰えるだろうし、車の運転も人の迷惑にならないように早晩やめなければならない。今、あの懐かしい心の古里を訪れなければもう訪れることは出来ない。そう思うと激しくせく心を止めることは出来ませんでした。

じっくりと道路地図を見て確認しそれなりの準備をしっかりとして12月25日午前9時心の古里小立岩に向かって車で出発しました。2時間30分程のドライブでした。道々には若かった頃の思い出があちこちにあって心が潤んでくるドライブでした。

小立岩の前の集落の大原に着きました。懐かしい山や川が迎えてくれました。級友のくらきち君とスミ子さんの集落です。よく3人で日の暮れるまで遊んだ集落です。私は車を空き地に止めておりゆっくりと集落を眺めました。



左側に急峻な鬼丸山(1121m)の麓が見えます。大原は険しい鬼丸山の麓にあるんです。霧がなければ遠く会津駒ヶ岳(2138m)が見えるんですけど・・その日は残念なことに見えませんでした。

集落の入口にこんなりっぱな石碑がありました。




「新生大原記念碑」とあって、「昭和56年(1981)7月4日夕刻、集落の東側の急峻の鬼丸山に未曾有の集中豪雨が降り続き激しく土砂岩石が崩落して民家と耕地と道路を埋め尽くした。集落をあげて国と県に救助を要請して援助を受け、5年の歳月と4億5千万円巨費と村民あげての工事で大原の集落を復旧することが出来た」と書かれてありました。

また近くの墓地にはこんなユニークな墓碑がありました。




墓碑には
平野家
今此の処に生あることを
古里の山河と父母に感謝し
久遠の彼方に礼拝するものなり

とありました

私の心の古里の人達は大変な災害で消えてしまった集落を見事に復旧してそれを新生大原と記念し、山あいの豊かな自然を愛し、営々と集落を守り繁栄させてきた先祖を敬う温かい心と、自分たちの集落と村を誇りに思う人たちなんだと思いました。

私はそんなすばらしい古里に大事な小学校1年から5年までを育てていただいた。そのことをとても懐かしく、そして誇らしく思うのでした。

今日はここまで、次のひ小立岩について書きたいと思っています。
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4 コメント

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思い出のふるさと (みぃたん)
2017-01-05 23:36:05
ありありと思い出せる故郷の、胸がきゅんとする思い出は本当に宝物ですね。

さんたろうさんの思い出深い故郷が、地元の方々に大切にされていることを発見なさって、さんたろうさんはお幸せですね。
みいたんさん (さんたろう)
2017-01-06 03:37:22
嬉しいコメントありがとうございます。

小学校1年から5年めでの懐かしい思い出はは90年生きてきた私の源泉なんです、嬉しいとき、悲しいとき私の思いはいつもそこに帰るんですよ。
おめでとうございます。 (会津マッチャン)
2017-01-06 09:55:18
卒寿をお迎えおめでとうございます。
〈心が潤んでくるドライブ〉、そして〈久遠の彼方に礼拝するものなり〉、目を閉じて、往時を思い想像しました。

ときどきはブログ書いてください。
今年もよろしくお願いいたします。
会津マッチャンさん (さんたろう)
2017-01-07 14:25:44
嬉しいコメントありがとうございます。

あれあれと思う間に90歳になってしまったんですけどあまり実感はありません。今年は昨年よりチョウやトンボがいっぱい飛んで欲しいと思っています。

今年もよろしくご指導お願いいたします。

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