乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

小琉球と東港

2015-05-13 | 台湾・屏東県
 先月高雄に行った折日帰りで離島の小琉球に行きました。小琉球はこのとき以来で2年以上空いたため改めて行った時の話をメモします。
 高雄からのバスが着く屏東客運の東港バスターミナルから小琉球行きの船着場までは歩くとやや遠いのですが、今回は去年できた台鉄林辺駅からの東港渡船碼頭(船着場)行きのバスがすぐ来るタイミングだったのでラクができました。(この路線の話はこちらにも。)なお高雄から(大鵬灣・墾丁方面へ)のバスはターミナル前の路上で発着するのに対し、東港渡船碼頭行きのバスはターミナル内での発着です。
 船着場から高速船に乗って白沙尾港に着いたら前回同様に125㏄のスクーターを借りて出発。小琉球は海がキレイなのでダイビングやシュノーケリングの人が見られましたがこちらは特に泳ぐ準備もせずそもそもろくに計画も立てていないままだったのでちょっと磯遊びするだけです。

 いかにも南国の海という感じがするシャコガイを見るとなんだかトクした気分になりました。たくさん転がって目立っていたのはウニ。

 昼時になって山猪溝という名所の入口を通ったら食堂など店がならんでいたので寄ります。スクーターではネコが昼寝中。柄が愛猫(豹?)家っぽいけどこのネコと関係あるのかな?

 半分露店のような簡易な食堂(山猪溝餐館)に入るとメニューに海鮮系が多く見えたのでいくつか選びました。画像左は土鬼というなんだか穏やかじゃない字面の貝、左は海藻を炒めたもの(「海菜」とあったものの何の海藻かは不明)です。

 さらにカジキの卵を揚げたものやシラスなどが入ったスープも頼んだらこれもいけました。ちょっとビールも飲みたくなったもののスクーターなので我慢。

 食後は海沿いを離れ内陸の名所碧雲寺へ。ここには湧水と池を整備した「竹林生態湿地公園」が隣接しています。大して大きくない公園ですがでかい竹をはじめふだん馴染みのない植物や魚が見られ結構面白く見物できました。

 島の空気に満足したところでお土産に買ったのは「麻花」(中華風の揚げ菓子)。小琉球にはこの店がやたらたくさんあるのでよく共倒れしないものだと感心させられます。

 手でカタチを作り手で揚げるオープンな工場(?)の様子を見ながら買うのもいいもの。シンプルなお菓子ですがなかなかのウマさであなどれません。

 麻花を手に高速船で東港に戻ったら少し見物。東港はマグロで有名な漁港だけあり市場に冷凍倉庫に造船所とややカタい風景が見られます。

 観光客向けの店が集まるのは船着場近くの華僑市場というところ。入ると東港名物のひとつサクラエビがデザインされたマンガの女の子が見られました。(「東港三宝」すなわち三大名物はマグロ・サクラエビ・ボラではなくアブラソコムツのカラスミ「油烏子」)

 市場内には食堂に乾物に生きた魚介類がならび大変ウマそうです。ウニは小琉球で見たのに似てるかも。刺身屋はいくつもあり酒など頼んだりせず刺身だけ食べてもおかしくないというスタイルなので助かります。止まり木にたかってマグロを中心に適当に切ってと頼むとややぼってりした大ぶりの刺身が出てきました。見た目はやや垢抜けない感じながら食べてみると大変ウマいのでびっくり。

 市場を出て街を冷やかしていたら露店に枋山産愛文マンゴーの看板が登場。枋山はマンゴーで有名なだけでなく台鉄最南端の駅の名でもあるので字面を見ただけでなんだかウキウキし買って食べることになります。ちなみに枋山駅の場所はギリギリ枋山郷ではなく獅子郷だったり。

 東港バスターミナルに戻って東急ハンズとか日本的な店の名前「○○屋」を意識したのか東急屋百貨なる雑貨店を見つつ高雄行きのバスを待ちます。やって来た中南客運はゆったりした3列座席でした。

 というわけで2度目の小琉球も楽しく過ごせ満足です。高雄から日帰りできる便利な立地ということもありまた行きたくなるかも。
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満州の台湾最南茶

2014-02-07 | 台湾・屏東県
 台湾南部、屏東県の恒春でスクーターを借りなんとなく走ってみることにしました。
 付近の地図を見ると鵝鑾鼻に続く細長い岬の海岸線を省道26号線がぐるりと囲むのが目に入ります。この道は台湾の路線バス最南区間があり既に「乗りバス」したあとだったので、この囲まれた真ん中を走って横断しようと考えました。真ん中は高台になっているので眺めがよさそうです。
 というわけで恒春から省道26号線を南下し、船帆石という景勝地付近から坂道を登ってみました。しばらく上がると期待通り眺めがよくなります。(画像の海に立っている石が船帆石)

 高台の上は草原がひろがり牧場になっていて、頭の中の勝手なステロタイプの熱帯あるいは台湾ぽくない感じがしました。

 道がよくわからないので適当に走っていたらヤギを連れたおばさんがいて「ここは行き止まりだよ。」と言われてしまいます。

 取って返すも路面に直接県道の終点と書かれていたりでうまく抜けられる道にたどりつけません。

 やがて舗装されていない道になり、やや崩れていたりする箇所もあったりして不安になりつつもとりあえずガタガタと走ってみます。

 無事船帆石とは反対側の海側を走る省道26号線に出ました。やれやれ。

 省道に出たところは台湾最南区間を走る路線バスの終点「水蛙窟」の近くで、風と波に洗われた荒々しい海岸線が「風吹砂」という景勝地になっています。

 風吹砂から海沿いに省道を北上するとやがて満州郷に入ります。熱帯の台湾最南端の近くで寒いイメージの満州という字を見ると思わず「大陸から逃げてきた国民党軍の満州出身兵士が住みついたから」などとインチキなエピソードを勝手に考えてしまいましたが、そうではなく原住民語の地名などをもとに日本植民地時代につけられた地名だそうです。
 その満州郷を走っているとやがて港口というところで吊橋が見えてきました。観光用の橋で渡るには10元の入場料が必要です。

 この港口付近は台湾最南のお茶の産地なのでお茶を売る店が点在しています。台湾のお茶というと高山茶が目立つように山奥の標高が高いところが尊ばれる傾向がありますが、この辺りは海が近く標高も高くなくあまりお茶の産地という感じがしないのでちょっと面白く感じます。飲んでみたところ濃い味の美味しいお茶でした。


 という具合に主に「墾丁国家公園」域内東側の画像を貼りました。賑やかな西側に比べ東側は静かでこれも悪くないと思いましたが、その分バスの便が非常に不便なのでこの点バス好きとしてはちょっと残念です。
(この地域のバスを運行する屏東客運公式サイト)
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墾丁の第三原発(後編)

2013-12-12 | 台湾・屏東県
 第三原発のPR館と排水口を見物した前編につづき、後編では原発の近所を回ります。
 まず墾丁を代表するビーチ「南湾」の様子から。リゾート地と原発の合体ぶりがよくわかる風景です。

 南湾や第三原発の南西には荒々しい海岸線の岬が景勝地になっている「猫鼻頭」がありにぎわっています。その一角に原発が事故った時の避難案内が立っていました。見ているのは私とイヌくらいでしたが。そういえば台湾北部にある第二原発に近い観光地「野柳」にも同様のものがあったと思い出したりも。

 避難計画区域は原発から半径5kmで、その中に南湾や猫鼻頭はもとより恒春や墾丁の町が入ります。不慣れな観光客が多い地域だけに混雑するシーズンと事故が重なったらどうなるのでしょうか。

 また海岸線の原発が攻撃くらったらおしまいなわけでまだ国共内戦に冷戦が終わっていない形の台湾ともなればその面も気になりますが、猫鼻頭にも大陸からの中国人観光客がたくさん来ていて中華民国国旗グッズや蒋公すなわち蒋介石グッズを見てウケている時代ですからその辺はあまり心配する必要もなさそうです。

 事故発生時の集合場所は小学校(国民小学・国小)が主になっているのでこの付近に滞在するときは事前に場所を確認しておくといいのかも。(画像の派手な建物は小学校ではなく学校の前に立つお寺。)ただもし自前で足を確保できるなら集合する時間を少しでも遠くに逃げる時間に向けた方がいいのか判断が難しそうですけれども。

 原発の近所をウロウロしていると何度か牛を見かけました。原発を背におとなしく草を食んでいる様子がのどかかどうかはさておき潮風と牛の組み合わせまでは悪くないものがあります。どの牛もよく毛並みが整えられていてキレイでしたし。

 という具合でリゾート地・観光地と原発がまさしく同居していることに驚かされました。
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墾丁の第三原発(前編)

2013-12-11 | 台湾・屏東県
 台湾南端のとんがったところ(恒春半島)は一角が墾丁国家公園に指定され、美しい海や砂浜があり台湾を代表するビーチリゾート地になっています。興味深いのはこのリゾート地が同時に原発立地でもあることで、いったいどんな様子なのか気になり見物に行ってみました。
 墾丁の原発は第三核能発電廠(略称は核三廠・日本語にすると台湾第三原子力発電所)といい、日本(や韓国)の原発にもつきもののPR館があって無料で見学できます。公共交通で行く場合は恒春転運站と墾丁を結ぶ屏東客運「墾丁街線藍線」の「後壁湖」が最寄バス停です。(藍線乗りバスの話はこちら。)余談ながら私は先に第一原発第二原発龍門原発(建設中)を路線バスで訪問しているので台湾の原発全てに「路線バスで」行ったことになりました。(だから何だという話ですが、一応「乗りバス」の一環でもあるというわけです。)
 では後壁湖に着いたところから現地の話を始めます。ここには漁船や遊覧船の港があり、周辺には刺身など魚介類の料理をウリにする食堂があるので韓国の原発を思い出しました。そんな観光ムードに第三原発のPR館「台電南部展示館」が紛れ込んでいる格好です。

 南部展示館の門をくぐると正面にドーム状の原子炉建屋が見えるものの、それよりもむしろ風力発電と太陽光発電が少し設えてある方を「いかにも」と感じてしまったのは原発見物に慣れた証拠かも。

 では展示館に入ります。こういう施設というのはどこも立派ですね。中身は既に台湾・韓国の原発あるいは日本で見た各PR館と似たような流れなので順を追わずなんとなく目に付いたものを並べていきます。

 最初に気になったのが低レベル放射性廃棄物処分についての展示コーナーで、「他山の石」と称してフランス・日本・スイス・ドイツの処分場の説明があるほか「私たちのよきお隣さん」として処分場がある日本の青森県の六ヶ所村・韓国の慶州について大きめに触れられていました。

 慶州というと韓国を代表する古都ですが、そこに廃棄物処分場や月城原発があるのはリゾート地墾丁と第三原発の組み合わせに一脈通じるような気がします。その慶州と並べられた六ヶ所村は観光地として有名なところではなく逆に核燃料の再処理工場や核廃棄物処理場といった核・原子力関連施設で有名になっているようなところなのでちょっとアンバランスな感じも。
 ちなみに台湾の低レベル放射性廃棄物「貯蔵」施設は蘭嶼という台東県の離島(タオ族という原住民の島)にあるものの恒久的な処分場はまだ決まっていません。じゃ高レベ…は考えてはいけないのが大人のお約束なので先に行きます。
 こちらは原発の各タイプについての解説。沸騰水型軽水炉(BWR・ABWR)は台湾第一と日本の柏崎刈羽、加圧水型軽水炉(PWR)はここ台湾第三、重水炉(HWR)はカナダ、と商用炉が並ぶ中に実用化のめどが立たない高速増殖炉(FBR)が混ざっています。解説を見ると日本の「文殊号」すなわち「もんじゅ」やフランスの超鳳凰号(スーパーフェニックス)」が例として挙げられていましたが、さすがにあまり先のめどが立たないものを持ち上げるのは厳しいようで「商業化は2030年以後だろう」というぼかしたオチでした。どこの高速増殖炉だか特に書いていない展示写真は手前のお花畑が強調され遠くにピンボケの原子炉が見えるというもの。なんだか図らずも(?)高速増殖炉計画の前途をイメージで表現しているように見えてしまいました。

 原子力をヒーローっぽいキャラに描き他のエネルギーをしょぼく描くお子様向け(?)の手法は韓国の原発にもありましたが、単に考えることは同じなのか元があるのか気になるところです。また廃棄物処理クレーンゲームとかでかい原子炉の模型、「3D立体劇場」に地震体験室と原発のPR館にありがちなものが揃い、あの手この手のようでいてだいたいワンパターンというのがこの手の施設の特徴ではないかと改めて思いました。地震体験が原発とどう関係があるのか不思議ですが、体験すると特に原発と関係はなくともなんとなくこの原発は地震対策ばっちりなんだろうと思えてくるような効果でもあるのでしょうか。

 福島第一原発の事故について、何か別の展示の場所を流用したようなところに説明があります。うちはあんなとこと違ってしっかり対策してます、と強調するのを見るととばっちりくらった方は大変だと思いますが、福島事故以前の日本の原発やスリーマイル、チェルノブイリを思い出すと明日は我が身という言葉が浮かぶばかりです。

 カフェコーナーもあるので見物に疲れたら飲食しつつ休むことができます。ここの名物は「核三廠海水淡化氷棒」つまり「第三原発海水淡水化アイスキャンディー」。なんだかすごい名前ですが味はごく普通のアイスキャンディーでした。

 というぐあいに南部展示館を見物したあとは原発の排水口を見に行きました。この近辺の海では珊瑚の白化が起こったので原発の温排水に原因があるのではないか、いや地球温暖化その他の環境の変化が原因では、と諸説出ているのだとか。ちょっと見物しただけでわかるのは他の原発同様に釣り人が集まっていたことすなわちよく釣れるのだろうということくらいですが、少なくともその程度は海に何らかの影響があるのでしょう。

 釣らない人は後壁湖港でお求めになることができます。

 ちなみにこの原発の排水口付近にあるバス停名は「核三廠出水口」、すなわち「第三原発排水口」ですからそのままの名前です。

 原発PR館と排水口を見物したあとは近所の様子を見に行くことにします。(後編につづく)
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霧台

2013-01-02 | 台湾・屏東県
(『小琉球』のつづきで高雄連泊中の話です。)
 小琉球に行って海を見たあと山が見たくなるのは当然の(?)成り行きです。今回は同行者がいるのでスクーター二人乗りでどこか山っぽいところに上がってみることにしたのですが、となるといつものように「乗りバス」で行き先を決めるという手が使えません。
 なのでとりあえず「高雄から行けて山っぽそうなところ」といいかげんに道路地図を見てみました。しかしまあ山の方に行けばどこだって山っぽいわけで、どこに行ってもいいという考え方だと逆に行き先が絞れないものです。
 そこで「乗りバス」視点の逆、つまりバスで行けないところはどうだろう、と考えてみました。そこでふと思い出したのが屏東県の山深いところにある霧台。以前霧台まで走っていた屏東客運のバスがなくなってしまったと聞き残念に思ったことがありました。かつて路線バスが走っていた道を走るのも悪くないかも、というわけで霧台に決まり。

 では高雄で125ccのスクーターを借りて出発します。屏東経由で三地門までは平地かつ台湾らしい広い道が続きただ距離を稼ぐだけです。
 三地門から霧台までが省道24号の山登り区間になります。この道はヘアピンカーブが多かったり、改修工事でところどころ舗装が剥がされてはいるものの狭隘区間はなくずっと2車線が確保されていました。スクーターは坂登りの二人乗りでも気持ちよく走ってくれ特に問題なし。大きい橋脚も立ち今後さらに整備が進むようです。

 というわけでごくあっさり霧台(高雄から約60kmの道のり)に到着しました。集落よりちょっと上まで行って見下ろしてみます。

 石板で作った建物が目に入りました。

 ではせっかく来たのでちょっと集落へ。カタカナの碑と教会の十字架という台湾の原住民集落(霧台はルカイ族)らしい組み合わせが目に入ります。カタカナ・アルファベット両方の碑にヘビが描かれているので当ブログ巳年最初の更新の今回に合っているかも、とちょっと思ったり。


 集落の中心は霧台国民小学(小学校)付近。ルカイ文物館という民俗資料の展示館や土産物売り場があります。


 小学校がなんだかにぎやかなだなあ、と思ったら校庭で大々的に結婚式が行われていました。長い時間ずっと披露宴が続くということで途中で帰る人も見かけます。着飾った出席者が歩き小学校の外にも華やかな雰囲気が広がっていました。


 実は朝寝坊のあとで日の短い時期でもありあまりのんびりしていると暗い山道を下りることになってしまいます。そこそこで切り上げ屏東の街中にある民族路夜市に寄ってから高雄に戻りました。

 というわけで比較的長めの「乗りスクーター」もいいものです。
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