ふわふわの食パンが焼きたい!
菓子パンも苦手、柔らかいパンも苦手な私の中の常にあるテーマ。
気づけばこの一年で10種類くらいメニューも増えた。
でも好きなパンが固焼きだけになかなかふわふわパンが登場しないの…
年末でようやく1年を迎える青空パン屋もこれだけ量を焼くといろんなことがあります。
ふつう店舗でパンを仕込むときは環境が一年で大きく変動しないように気をつけるそう。
ホイロなどの機器もやはり手作り機材では及ばない緻密さがある。
あたりまえか(笑)
自家製ホイロは湿度がない中、空気を循環させるミニファンが全力で回ってるから
ちょっと容器のふたがずれてると生地表面がすっかり乾いてカピカピ。
膨らみたくてもカチカチの生地にふたされてのびれない…なんて失敗もあるし、
窯が小さいから発酵終了間近のパンたちと話し合って順番待ちをしてもらうことも。
室温も低かったり高かったり、何の配慮もない中、私もパンもよく頑張ってきたなぁ
考えすぎて白髪が増える…危ない(笑)
でも、最近ようやく食パンもフカフカに焼けるようになって
子供が厚切りでイチゴジャムをたっぷり塗ってほおばる姿を見れるようになった。
たぶん、私が思う食パンの食感の決め手はこう。
・捏ね上げ温度が低すぎてもグルテンの形成や発酵スピードが遅くなる。
長時間発酵だとしても14時間くらいを最大にして23度くらいの捏ね上がりから熟成スタート。
・油脂を3%ほどでもいいから入れると伸びのいい生地がこねれる
・油脂投入前のコネもしっかり。10分こねて油脂投入、さらに10分はこねたい。
たとえ天然酵母でも薄い膜…とまではいかないまでも伸びのいい生地になるまでこねる。
・膨張率は2倍以上。最初のほうでパンチを入れると膨張率も高くなる。
・一次発酵は味わいの形成中。高い温度で早く発酵させるより、
ガス臭さや酸味が出にくい低温のほうが粉の味わいが楽しめる…気がする。
・ベンチタイムでゆっくり休ませて緩めれば、より一層窯のびしやすい気泡の大きいパン成形につながる。
・成形時、きつく巻けば→むっちり ゆるく巻けば→ふんわり
・型の温度にも注意が必要。せっかくの生地温度が冷えた型に奪われて発酵の勢いが奪われちゃう。
・低温から焼き始めて高温仕上げにすると皮目もばりっとし過ぎず柔らかパンに。
蒸気を入れるとつやのいい香ばしい皮目に。「かしこ」パンでは蒸気は必須。
このポイントを気をつけて作るだけでかなり安定してふんわり作れるようになってきました。
パンって奥深いな~
(かしこ)