できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学人文学部・住友剛のブログ。
関西圏に関することを中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

2270冊目~2282冊目:4月中に読んだ本を、タイトルだけまとめて紹介します。

2016-04-30 16:41:44 | 本と雑誌

今回も読んだ本の紹介、タイトルだけの紹介ですが、やっておきます。

今月はもう分野を問わず、ひとまとめにして書いておきますね。

平田オリザ『下り坂をそろそろと下る』(講談社現代新書、2016年)

山田真哉『食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字<上>』(光文社新書、2007年)

門倉貴史『統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか?』(光文社新書、2006年)

平川克美『俺に似たひと』(朝日文庫、2015年)

平川克美『何かのためではない、特別なこと』(平凡社、2016年)

塩澤実信『大橋鎭子と花森安治 『暮しの手帖』二人三脚物語』(北辰堂出版、2016年)

栗原俊雄『特攻―戦争と日本人』(中公新書、2015年)

毛利敏彦『幕末維新と佐賀藩 日本西洋化の原点』(中公新書、2008年)

小川原正道『西南戦争 西郷隆盛と日本最後の内戦』(中公新書、2007年)

大谷正『日清戦争 近代日本初の対外戦争の実像』(中公新書、2014年)

田村学『授業を磨く』(東洋館出版社、2015年)

高峰武『水俣病を知っていますか』(岩波ブックレット、2016年)

 


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「付帯決議」がいるレベルの超党派議連のつくった法案を、簡単に賛成していいのかしら?

2016-04-29 22:59:00 | 受験・学校

https://www.kyobun.co.jp/news/20160428_01/

(教育機会確保法案が了承 連休明けに国会提出へ 2016年4月28日 教育新聞)

例の「教育機会確保法案」についての超党派議連の動きが、昨日付の「教育新聞」のネット配信記事に出ていました。

これ読んで、まあ、呆れたというのか、なんというのか・・・・。

まず、この記事によりますと、共産・社民の両党が他の党(会派)とはちがって、「時期尚早」と法案上程に反対したのは「まとも」な対応と言えます。

ですが、これに対して法案上程をすすめたい他の党(会派)が出した提案が、「付帯決議をつけること」ですか。

「はぁ? 法案上程前から『付帯決議』が必要なものって、そもそも超党派議連で法案の検討自体が十分にできてないってことじゃないんですかね?」

ほんと、呆れますわ・・・。

もうひとつついでに「呆れた」のは、法案推進の立場からの東京シューレ・奥地圭子氏のコメント。

記事によりますと・・・・。

「一歩前進して、ほっとした。休養の必要性を明記した点については、無理に学校に行っている子どもたちも、休むことで精神的にも肉体的にも不安が取り除かれる」と述べた。夏休み明けに自殺者が増える現状にもふれ、「子どもたちの命を守ることができる」と期待を寄せる。

あのさあ・・・(一応、ここからは超党派議連の2016年3月11日付け座長案をもとに書きますが)。

奥地さんは法案に『休養の必要性』を明記したっていう、そこだけ強調して評価しているのだけど・・・。

でも、同じ法案の同じ条文の「休養の必要性」という言葉の前後に、「当該不登校児童生徒の状況に応じた適切な学習活動が行われることとなるよう」に、その不登校の子どもと保護者に「必要な情報の提供、助言、その他の支援を行うために必要な措置を講ずるものとする」とも書いてありますが。

これってさあ、「まあ、場合によっては、ちょっとくらいは休養の必要性、考慮してあげてもいいけど・・・・」っていう程度のことで、ホンネは国や地方自治体としては、やっぱり不登校の子どもに「適切な学習活動をさせたい」ってことなんじゃないですか?? また、そのために保護者に「情報提供、助言、その他の支援」を行って、けしかけるってことじゃないんですかね??

ちゃんとこの法案の条文、そしてその趣旨、読めているんですかね、奥地さん??

こういうコメントを読むたびに、私・・・。

ものすご~くいま、この法案推進派のフリースクール関係者たち、自分たちが「危ないところ」に立っていることに、気付いているのかしら??

超党派議連の議員さんたちに呆れるとともに、推進派の人たちについても、とってもそこが心配になってしまいます。

 




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例の「教育機会確保法案」はGW明けに「上程」するだってさ(呆)

2016-04-28 23:49:36 | 受験・学校

「指導者の王国」になりやすいところは、学校であれ学校外であれ、あぶない。それがここ最近「体罰をみんなで考えるネットワーク」のつどいでよく言われること。フリースクールその他の民間施設だって、「指導者の王国」になったら、やっぱりあぶないんじゃないかなあ。

それこそどこぞのヨットスクールみたいなところとか、指導者の言うこときかない子をコンテナ詰めにしたまま放置して死なせたところとか、そういう「民間施設」を「義務教育に代替する場」として使わせないようにしなくちゃねえ・・・。

あと、もしも法案成立後、「義務教育に代替する場」としてのフリースクール等で事故があった場合の補償とか、再発防止策づくりとその前提としての調査・検証とか、どうするつもりなんだろうね? 日頃の事故防止策の実施なんかも気になるなあ。事故後の治療費とかについて、スポーツ振興センターの給付金とか、使えるようにするのかしら? (このあたりは保育の領域での例の「認可外」施設の抱えている問題と似ているかも・・・)

例の法案に関する超党派議連で、法案上程を自民・公明・お維・民進の各会派が賛成するっていい、連休明けに「上程」する見込みだって、さっきTwitterで見ました。

私、もしも法案が上程されて、フリースクールが「義務教育の代替の場」になるんだったら、こういうところがめっちゃくちゃ気になるんですけど・・・。

そんなわけで私、これからはイヤミばっかり言い続けることになるだろうな、この問題・・・。

※今朝、フェイスブックに書き込んだことを、こちらにも転載します。


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あまり「効き目」がない従来の対応??

2016-04-27 23:25:14 | 受験・学校

http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/sankei-wst1604270058.html

女子ソフト部員9人に「指導」称し暴力…大阪市立中教諭を停職3カ月(産経新聞 gooニュース 2016年4月27日)

 桜宮の事件が起きて、一応、教育行政としてこうした学校での「暴力的」指導に厳しい対応で臨むとしてきた、大阪市内でこういう事例が出るということは・・・。

重大事件が起きたときに、教育行政に「制度的なもの」を作らせ、「形だけ」学校現場を「指導」することで「よし」とするとか、あるいはそれですぐに「納得」してきたような、そういう手法ではやはり「効き目が薄い」ということですね(前々から私はそう思い続けてきましたが・・・)。

やはり個々の学校現場の状況に立ち入り、ひとりひとりの実践感覚の次元にまでおりていって、「どこで、どのように子どもへの理解がまちがっているのか」とか、「その誤りに対して、どのような別の対応方法があるのか」といったことにまで、きっちり話をつけていく作業が必要かと。

要するに、我が身を安全地帯において、上からの「ことば」や「文書」だけでどうにかしようという路線。

つまり「空中戦」や「空爆」ばかりしていても「効き目が薄い」。

やはり現場に足を運んで、実際に弾の飛んでくるところに身を置きつつ、一方で必要な人たちに必要な範囲でさまざまな援助・支援を行いつつ、他方で「これはあかんやろ~。もっとちがうことやらんと!」という。

そういう「地上戦」と「人道的支援」の路線が他方になければ、ほんとうのところで「現場は変わらない」ということかと。

そして、私はもうそろそろ、この本格的な「地上戦」や「人道的支援」の路線での仕事に「専念」したいんだけどなあ・・・。

ついでにいうと、この「地上戦」や「人道的支援」の路線の現場こそ、本来、教育学系で子どもの人権論の扱える人が最も動かなきゃいけない領域かと。

だからこそ、私は川西オンブズやめたあとも、絶対に「教育学系」の研究や実践を捨てたくない、それを捨てたら子どもの人権論もダメになるって思い続けて、もう15年目ですわ。

※上記の文章は今日、フェイスブックに書き込んだ内容を転載したものです。



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5月2日昼休み、本学で熊本・大分地震の被災者支援のあり方を考えるイベント実施

2016-04-25 00:57:44 | 私の「仲間」たちへ

急な話で申し訳ありませんが、5月2日(月)の昼休みに、本学で熊本・大分でのこのたびの地震の被災者支援のあり方を考えるイベントを行います。詳細は別添の画像で確認してください。ご参加よろしくお願いします。


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「体罰をみんなで考えるネットワーク春のつどい2016」のご報告(論点整理)

2016-04-18 23:41:58 | 受験・学校

※下記は「体罰をみんなで考えるネットワーク春のつどい2016」のフェイスブックページに書き込んだ内容を転載したものです。昨日のつどいのご報告を兼ねて、こちらにも掲載しておきます。

・・・・以下、転載部分・・・・

<まずはみなさま、お礼申し上げます>

本日の体罰をみんなで考えるネットワーク・春のつどい2016にご参加いただいたみなさま、ほんとうにありがとうございました。

また、フェイスブックのこのイベントページのシェア等々で広報にご協力いただいたみなさま、感謝いたします。

当初は都合がつかないという方が多くなりそうで、人数がどの程度になるのか、20名前後かな・・・とか思ったりもしたのですが、今日、飛び込みで参加された方がかなり多くて、30名近くの参加者がありました。また、高知県や愛知県など、遠方からご参加いただいた方もありました。このテーマへの関心の高さをあらためて実感した次第です。

そして、懇親会まで残られたみなさんの間では、体罰を考える海外文献の翻訳や、大阪以外の場所での「つどい」開催の提案など、活発に「今後、どうしたいのか」についての意見が出されました。とてもありがたいことだと思います。
あらためまして、この場をお借りして、お礼申し上げます。

<ひとまず、今回の佐子さんのご報告から>

さて、今日は佐子さんから近畿圏のソフトボール界での体罰防止の取り組みや、佐子さんがソフトボール指導者の研修で行った体罰容認意識の実情等についてのアンケート調査の結果等について、約1時間程度して報告していただきました。

そのあと、休憩をはさんで約1時間40分、活発にみなさんからご意見・ご質問等が出て、こちらからなかなかコメントをさしはさむのが難しいくらいでした。たいへんありがたい悲鳴です。

ただ、前回の冬のつどいの論点整理でいいますと・・・。

〇学校のスポーツ部活動だけでなく、学校外のスポーツ活動でも体罰を容認・肯定する指導者層や、保護者層がいるということ。

〇指導者の「王国」的になっているところは、体罰が根強く残る傾向があること。

〇子どもの成長にとって安心できる環境とは何か?

〇文科省や各種スポーツ団体から配布される体罰防止の文書等が浸透しない背景になにがあるのか?

〇日頃の指導をあらためて指導者側が見直す機会をどのように創り出すのか?

こういったことが今回、あらためて議論になったかと思います。

<今回の住友の論点整理>

その上で、佐子さんのご報告を受けての質疑応答・意見交換のなかで、私が気づいたことは、だいたい以下の7点です。

(1)まず、たとえばスポーツの種目や競技団体のあり方、小中学校と高校、大学など学校種のちがい等によって、「スポーツ部活」や「体育会系」といっても、簡単にひとくくりにできないくらい、多様性があるのではないか、ということ。

(2)別の言い方をすると、比較的「科学的な練習方法」等の重要性について意識が浸透しているスポーツと、そうでないところのちがいもあるのではないか、ということ。

(3)そういう意味では、実は体罰を容認・肯定しない側からこの問題に関心を持っている側も、最近のスポーツ科学の成果から何が適切な子どもへのかかわり、指導方法なのか等、あまりよくわかっていないところがあるのではないか。もしも私たちがもう少し、そこが理解できるようになれば、より積極的に「体罰に頼らなくても、こんなことができる」と、具体的に情報発信ができるのではないか、ということ。

(4)その一方で、(1)~(3)のことを前提してもなお、ベテランのスポーツ指導者だけでなく、若い指導者や女性指導者のなかにも、体罰を容認・肯定する意識の持ち主は居るのではないか、ということ。

(5)また、そのような容認・肯定意識は、体罰を受ける側の苦悩に意識を向けるよりも、「事故のないように気を付ければ」「熱意のあまり荒い言葉になるのはやむを得ない」等、体罰を行使する側からの見方に強くこだわりを持つ傾向が見られること。

(6)その一方で、高校以上の段階のスポーツ部活には、個々の子ども側の「進路」形成や、その学校の知名度向上や生徒募集等「経営」の問題も、何らかの形で深くかかわっているのではないか。学校スポーツの「指導者」の意識や指導方法にこだわる場合も、その「指導者」がどのような構造・背景のなかにおかれているのかも、よく見ておく必要がある。

(7)日本の近代のスポーツ文化のなかには、欧米から輸入され、定着した側面も確かにあるのだろうが、その定着のプロセスのなかで、これまでの日本の伝統文化(たとえば宗教的なもの)と入り混じったものもあるのかもしれない。この点は検討すべき大きな課題である。

<最後に・・・>

以上のとおり、今回も私の方から、論点整理をさせていただきました。また、次の「つどい」は7月後半~末頃を予定しております。上記7つの論点+前回「冬のつどい」の10の論点をふまえて、さらに新たな論点が出てくることを期待しております。

その上で・・・。

今日、懇親会で私の方から伝えましたが、次年度に向けて、そろそろ「世話人やってもいいよ~」という方を少しずつ、募っていけたらいいな、と思っております。ネットワークの発展とともに、代表・事務局そして世話人会にかかる負担も増えて来ておりますので。このネットワークの運営のお手伝いをしていただける方、いませんか? 今後ともぜひぜひ、ご協力のほど、よろしくお願いします。

(以上、体罰をみんなで考えるネットワーク代表 住友 剛)

・・・・以上で転載おわり・・・・


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こちらの動画見てください(多様な教育機会確保法案関係)

2016-04-17 23:56:55 | 受験・学校

http://150909.jimdo.com/

こちらのホームページに、次の動画が掲載されています。

「2016年4月15日におこなわれた、「義務教育における普通教育に相当する教育機会の確保等に関する法律案」、通称「不登校対策法案」反対の共同記者会見の動画」

私もまだ見ていませんが、速報としてお伝えしておきます。

※追記

本日(4月17日)、無事に体罰をみんなで考えるネットワーク・春のつどい2016が終了しました。

30人近い出席者があり、「今回は参加者が少ないのでは・・・?」と思っていた私たちの予想が、いい意味で裏切られました。

今日ご参加いただいたみなさん、SNSなどでの情報発信にご協力いただいたみなさん、本当にありがとうございました。


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寝る前に思うことのいくつかを(全国学力テストと、多様な教育機会確保法案問題関連)

2016-04-16 23:25:17 | 受験・学校

しばらく新学期開始と15日締め切りの原稿執筆に追われていて、ブログの更新が途切れました。

その間に、熊本県や大分県で大きな地震が続くとか、「多様な教育機会確保法案」の問題で反対の意見表明をする人たちの集会が開かれるとか、いろんな出来事が起きています。

まずは、このたびの九州での大地震によって亡くなられた方のご冥福をお祈りします。

また、一日も早く余震が落ち着き、避難生活を続けておられる方がひとまず、ほっと一息つける状況が来ることを願っています。

さて、この地震のことと、先の「多様な教育機会確保法案」のこと、この2つのことに関連して、短いですがひとまず、思うことを書いておきます。

その1:今年度は全国学力テスト(学力学習状況調査)、中止を

今年の1回くらい、全国学力テスト(学力学習状況調査)を休んだって、なんにも学校現場も子どもも保護者も、困ったりなんかしません。だいたい1960年代の半ばから2000年代後半までの約40年間、こんなテストがなくったって、日本の学校教育はそれなりに回っていたわけですから。

だから、熊本県や大分県で連日、大きな地震と余震が相次ぎ、亡くなられた方も出ているうえに、避難生活を余儀なくされている方もおおぜいいるような状況下で、なぜ、小中学校での全国学力テストを来週やらなくちゃいけないのか。その意味が私にはまったくわかりません。

今すぐ来週の全国学力テストを中止して、それぞれの小中学校で、これを機会に防災学習を、今準備できる範囲でやったほうが、いい効果を発揮するのではありませんか。

今年度くらいは、全国学力テスト、中止しましょうよ。

その2:反対の意見表明に対して、法案推進派や超党派議連はどう対応するのか?

https://www.kyobun.co.jp/news/20160415_02/

(「教育機会法案に反対 不登校団体らが白紙撤回求める」 教育新聞 2016年4月15日)

この記事のとおり、昨日4月15日に衆院第一議員会館で、「多様な教育機会確保法案」に反対の立場にたつ研究者やさまざまな団体の関係者が会合を開き、記者会見を行っています。

ここで展開されているようなさまざまな反対意見に対して、法案推進派の人々や超党派議連の関係者は、どのように対応するんですかね?

あるいはすでに各党内の法案協議において、超党派議連の出した法案に賛成することを決めた会派は、この反対意見に対してどのように対応するんでしょうか?

法案推進派の一部フリースクールや不登校団体関係者、さらには研究者の意見ばかり聞いて、それ以外の多様な立場の意見等々には耳を傾けない、しかも今まで反対意見のある人々の存在すらオープンにされていない・・・。

そんな「フェア」でない議論のしかたをいつまで続けるんでしょうか?

こちらももうそろそろ一度、法案自体を白紙撤回して、議論の練り直しをしたほうがいいのではないですか。

以上の2点、今日の時点で思うこと2つ、コメントしておきます。

そうそう、どちらの問題も、「一度はじめたことをなかなか立ち止まって再点検して、場合によっては撤回したり、中止したりする」という作業ができないという点では、再稼働した原発をもう一度止めるという問題と似ている面を有していますね。あるいは、従来のあり方に批判的な側からの見方だけで突っ走ってきた「組体操(組立体操)」問題や「部活動」問題に関する議論とも似ているかもしれません。

 

 





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文科省「学校事故対応に関する指針」ができました。

2016-04-09 14:11:27 | 受験・学校

http://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/anzen/1369565.htm

「学校事故対応に関する指針」の公表について(通知) 

27文科初第1785号 平成28年(2016年)3月31日 文部科学省初等中等教育局長

この2年間、文部科学省「学校事故対応に関する調査研究」有識者会議で検討を重ねてきた「学校事故対応に関する指針」が、ようやくこの3月末にリリースされました。ちなみに、私もその有識者会議の委員のひとりです。

率直にこの会議の仕事が終わってやれやれ・・・・という思いと、「くたびれました」という思い。

また、「できあがったものを着実に実行に移すお手伝いをしなければ・・・・」という思いと、「でも、まだまだ議論が不十分で、詰め切れなかった部分があるから、バージョンアップしなければ・・・・」という思い等々、いろんな思いがよぎる指針案です。

率直に「力が足りずに、ここまでのものしかできず、申し訳ありません」という思いもあります。

そこで、今、この指針案づくりのプロセスをふりかえったりして思うことを、下記のとおりまとめておきました。

今後の参考にしてください(なお、今朝、フェイスブックに書き込んだことを転載しています)。

<以下、転載部分>

文科省の「学校事故対応に関する指針」と、これを自治体教育行政に周知するため通知文がやっと、ホームページ上にアップされました(実は「まだでないのか?」と、昨日、メールで文科省に催促したところでした)。

ただ、3月22日の有識者会議の最終案から大筋に変更はないものの、その後、文科省と座長との間で詰めの検討を行って、若干、文言が変わっている部分があるかもしれません(たとえば「はじめに」にあった「技術的助言」という言葉が消えている、とか)。そのあたり、もう一度私も全体を読み直す必要にせまられています。

また、前にもフェイスブックで書いたとおり・・・。

(1)私や一部委員が強く遺族ヒアリングの必要性を主張したことによって、2014年の学校設置者への事後対応の調査の結果にもとづいて、2015年の早い段階で指針案を出すという文科省の思惑そのものはぶっつぶれて、2016年3月末まで指針案づくりはずれ込んだ。

(2)また、その思惑がぶっつぶれたことによって、遺族(団体)ヒアリングが実現した。

(3)でも、その分、指針案づくりの作業を2016年1月頃から本格的に文科省が始めることになり、「突貫工事」になってしまった。

(4)その「突貫工事」のプロセスで、文科省は自殺の背景調査やいじめ防止の国の指針、あるいは内閣府・厚労省の保育事故の防止の指針等を参照したので、それと似たような内容が随所に見られる。と同時に、そちらにある問題点が、こちらの学校事故の指針にも見られる恐れが十分にある。

(5)また、その「突貫工事」のプロセスのなかで、委員からの意見やヒアリング時の要望がいろいろ取り入れられた形跡があるが、議論そのものが時間切れで充分に深まっていないので、不十分なままの内容になっているところが随所にある(その代表的なものが「コーディネーター」に関する箇所など)。

(6)ただそれでも、文科省側もその不十分さを認識していて、今後の展開次第ではこの指針を改訂せざるをえないと考えている。そのことを指針の最後に委員からの指摘をふまえて書かせている。

(7)だから、この指針に即して各地の学校や教育行政を実際に動かしながら、同時に不十分な点や問題点を今後、被害者家族・遺族が指摘して、文科省に働きかけていく必要がある。有識者会議の委員からも、議論の継続の必要性は最後の会議で何人も訴えている(私もそのひとり)。

(8)なお、この指針は学校保健安全法がひとつの根拠となっているものであり、国立学校・公立学校だけでなく、私立学校及び私学行政にも適用されるもの。だから重大事故が起きた場合、私学は関係ないとはいえない。もしも私学が重大事故発生後、この指針を知らないとか、関係ないとか、そのようなことを言ったら、明確に「おかしい」と言うべきである。

(9)ただ、いじめ事件にはいじめ防止対策推進法と国の指針、それ以外の自殺には自殺の背景調査の指針、保育はそっちの指針と、それぞれの課題ごとに対応の根拠となるものがわかれている。ここは今までの省庁及び省庁内の縦割りの問題とともに、こちら側からも何か問題が起きるたびに「〇〇の対策を」と言ってきたことのマイナス面が現れていると思われる。国の側は「誰かが言ってきたことに、言ってきた範囲で、自分らがなるべくいろんなことしなくてもすむように、できるだけ値引きして指針等をつくる」のであれば、我々の側の問題提起のしかたについても、今後検討が必要である。

(10)そして、この指針を運用することによって生じてくる最大の問題は、「これを扱える担い手が、学校にも教育行政にも、各領域の専門家にもいないか、居ても数が足りない」という問題。当分の間、この課題を埋められるのは、おそらく私くらいになるだろうけど、でも、私もこの指針づくりだけでヘトヘトの状態で、手が回らない・・・。

以上のとおり、コメントをしておきます。

<以上、転載おわり>


 


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昨今の部活動の外部指導者導入と教員の負担軽減問題に関する議論に抱く「ものたりなさ」

2016-04-09 00:56:43 | 受験・学校

http://www.asahi.com/articles/ASJ46569YJ46UTIL025.html

(「ブラック」な部活顧問、負担軽減を検討へ 文科省:朝日新聞デジタル配信記事、2016年4月7日)

組体操問題でおなじみの彼が、またまた何か発言しそうなこの問題ですが、私は自分の運動部活動外部指導者としての約20年前の経験をふまえて、先に次のことを指摘しておきます。

まず、今から約20年前、私が大学院博士課程の学生で、大阪府立某高校定時制で非常勤講師(地歴・公民)をしながら、野球部の外部指導者(監督)をしていた頃(ついでに新婚ホヤホヤですが)。

その頃、1回の指導で手当は5000円いかなかったはず。

確か3000円くらいではなかったかと。

で、年間50回くらいが上限だったからなあ・・・。

でも、週3~4日、非常勤の仕事で学校に行って、その授業が終わったあと1時間~1時間半くらい、いっしょに練習してました(ケガ防止の観点と、他の部と掛け持ち組への配慮から、あえて練習日はこの程度にしてましたけど)。

これに加えて、土日祝も試合とかでけっこう出かけてましたしねえ(大会で勝ち進んだら、3週、4週と続けて試合ですわ)。「野球ばっかりしてないで・・・」と、故・岡村達雄氏(大学院の指導教授)に嫌味言われたこともありました、はい。

ただ、非常勤講師に加えてこの外部指導者やってみて、いろんな意味で「お金では買えない経験」を20代のこの頃にできて、よかったとは思ってますけどね、私。まあ、それは「教育学系の大学院生」で「当面、妻とふたりなら食っていくのに困らない」状況があって、なおかつ「今後の研究や実践の肥やし」になったから、なんですけどね。

でも、これを「仕事」として「食っていく」ことを考えたら、やっぱりこの待遇は「どうにかしてくれ・・・」って思う外部指導者、多いんじゃないかな?

だから、ここで大事なことに気付いて、立ち止まって、よく考えないといけないって思います。

「(正規)教員の負担軽減をすることによって、新たに(非正規の低賃金重労働な)職種ができるかもしれないんやで」ってことに。

そういうことにも気づかないような、その程度のレベルの部活の教員負担軽減論議って、もはや「実態からかなり、遅れてるんじゃないの??」「(正規)教員は楽かもしれんけど、他の劣悪な条件の人に自分たちのしんどさふってるだけって言われたらどうするの?」「そこまで考えておかないと、やばいんじゃないの?」って、これまでの経験上、私は思いますね。

そうそう、「ワシは口は動くけどからだは動かん」というオッチャンの教員とともに、私、コンビを組んで当時、野球部の生徒たちとつきあってました。だから対外試合なんかにはこのオッチャンの教員、必ずついてきてましたね。

練習のときも最初と最後、どっちかは必ず顔出してましたし・・・。

だから当時、たとえば野球部の生徒たちの学習面・生活指導面の諸課題は、このオッチャンの教員が引き受けていたからこそ、私はある意味、「野球どうする?」みたいな話だけで動けたわけです。

とはいえ、この高校定時制の非常勤講師の顔もある以上、私も「野球だけ」ではなく、授業に出ているときの野球部員たちの様子も知っているわけで・・・。

部活の教員負担軽減と外部指導者導入の問題については、ただ単に誰か外部から人を入れたらいいって問題ではなくて、たとえば、こういう個々の子どもの学習面や生活指導面の諸課題に、外部指導者がどこまでタッチするのか(しないのか)も大事な検討課題だと思いますよ。

でも、そういう学習面や生活指導面からの話って、不思議とこの外部指導者への委託の話では聴こえてこないなあ。

だから今の部活の教員負担軽減と外部指導者導入の問題に関する議論って、「ものたりないな」とか、「現場を知らない優等生が机上で考えたプランでしかない」って思えてしまうんですよね、私。




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全国学校事故・事件を語る会の大集会(全国集会)を6月4日、5日、神戸にて開催します。

2016-04-08 12:08:34 | 受験・学校

http://katarukai.jimdo.com/

今年も6月4日(土)・5日(日)の2日間、神戸市内で「全国学校事故・事件を語る会」の大集会(全国集会)が開催されます。

今年は2日目のシンポジウムで、文部科学省が有識者会議を設置し、2年間かけて検討して作成した「学校事故対応に関する指針」の中身を、被害者家族・遺族の立場から検討してみることになっています。

私はこの全国学校事故・事件を語る会の事務局(世話人)のひとりでもありますが、同時に文部科学省の学校事故対応に関する調査研究有識者会議の委員のひとりでもありました。

なので、文科省と被害者家族・遺族、両方の状況が見える立場にある・・・・ということで、今回もシンポジウムに登壇し、基調報告的な話をする予定です。

なお、詳しい予定などにつきましては、上記のホームページにて確認をしてください。

 


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宮川正文さんのブログ「教育機会確保法のゆくえ」をご紹介します。

2016-04-07 12:17:44 | 受験・学校

http://miyakawam.blog.fc2.com/blog-entry-132.html

こちらは「教育機会確保法のゆくえ」と題された、宮川正文さんの今日のブログです。

ここでは、公教育計画学会理事会として先日出した声明文のことや、私のブログのことも紹介されています。

いろいろと、この「教育機会確保法案」をめぐって、今までにない団体・個人の連携など、いろんな「地殻変動」が起きて来ているようですね。

ご参考までに、宮川さんのブログ、紹介しておきます。


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「義務教育における普通教育に相当する教育機会の確保等に関する法律案」反対の共同記者会見

2016-04-06 20:51:10 | 受験・学校

http://ftk.blog.jp/archives/57890646.html

「不登校・ひきこもりを考える当事者と親の会 ネットワーク」のホームページによりますと、上記のとおり、4月15日(金)14時半~17時、衆議院の第二議員会館で、「義務教育における普通教育に相当する教育機会の確保等に関する法律案」反対の共同記者会見があるそうです。

この法案についてはすでに何度か、このブログでも中身の問題点等々について指摘をしてきました。

関心のある方はぜひ、この共同記者会見の場にもご参加いただければ幸いです。

※それにしても、この記者会見に出てくる人々の顔ぶれをみてますと・・・。どちらかというと、これまで不登校の子ども支援について積極的に動いてこられた団体などのメンバーも含まれております。

それだけでも、この間、この法案賛成に積極的に動いてきた不登校の子ども支援の団体関係者(フリースクール関係者や専門家等々)が、いかに「ええ加減な話」をしてきたのかがよくわかります。


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公教育計画学会理事会が「(多様な)教育機会確保法案」白紙撤回を求める声明を出しました。

2016-04-04 22:36:53 | 受験・学校

http://koukyouiku.la.coocan.jp/H280401kyouikukikaikakuhokakuhohouanseimei.pdf

公教育計画学会理事会が、2016年4月1日付けで、次のタイトルの声明を出しました。

「義務教育における普通教育に相当する教育機会の確保等に関する法律案」一旦、白紙撤回し、再検討を

この声明文は、これまでこのブログでも書いてきましたが、「(多様な)教育機会確保法案」の2016年3月11日座長案の問題点を指摘し、いったん白紙撤回したうえで再検討を求めるものです。

詳細はURLをクリックして、内容を確認してください。


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体罰をみんなで考えるネットワーク・春のつどい2016を開催します。

2016-04-02 22:19:27 | 受験・学校

体罰をみんなで考えるネットワーク・春のつどい2016を、下記の予定で開催します。

多くのみなさんに集まっていただけるとうれしいです。

参加申込方法・参加費等はチラシ画像に書いてあるとおりですので、ご確認ください。

(クリックすると画像は大きくなるはずです)

日時:2016年4月17日(日)14時半~17時半(受付:14時から)

場所:龍谷大学大阪梅田キャンパス研修室

参加費:一般 1000円、会員・学生 500円(当日会場受付にてお支払ください)

<話題提供>

佐子完十郎さん(近畿ソフトボール協会指導者委員長) 

スポーツ指導に“フェアプレー”の風を ~ソフトボール界での取り組みを通して~


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