できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学人文学部・住友剛のブログ。
関西圏に関することを中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

大阪府の一連の動きに対して思うこと。

2011-05-28 11:29:36 | ニュース

今日・明日と、神戸で「全国学校事故・事件を語る会」の年1回の大集会(全国集会)が開かれます。当然ですが、おととしから事務局メンバーのひとりになった私は、この大集会に裏方として参加してきます。どんな様子だったかは、また後日、このブログで書こうと思います。

それで、この学校事故・事件の問題にも多少関連するのですが、例の大阪府・橋下知事と大阪維新の会が「君が代」起立条例を府議会で可決させようとしている件について、ひとつ、この場でご報告・ご紹介です。下記のホームページを見てください。

http://www7a.biglobe.ne.jp/~hotline-osk/kiritu-zyourei-seimei.html

これは、「君が代」起立条例に反対するアピールを行った市民団体のホームページです。ここの賛同者のなかに、私の名前を見つけることができます。まずはそのことをご報告・ご紹介させていただきます。その上で、今、この問題について私の思うことを書きます。

当たり前の話かと思いますが、このブログを見ている方は、次のどちらの教員のほうが、子どもや保護者にとって信頼できる教員だと思いますか。私ならば間違いなく後者、(2)を選びます。

(1)教育委員会や上司の指示に忠実で、すべて言われたとおりに行動するが、子どもの命を守ることには消極的で、学校事故や事件の防止策を積極的にとろうとしない教員。

(2)教育委員会や上司の指示に時には逆らってでも、自分の専門的な知識・技能や見識に基づいて、子どもの命を守ることに積極的で、学校事故・事件の防止策もきちんと実施していこうとする教員。

この「君が代」起立条例は、(2)ではなく(1)のタイプの教員を増やそうというもの。なにしろこの条例、学校儀式で国旗掲揚・国歌斉唱をする際に、その場で立っていたか座っていたか、うたったかうたってないかみたいな、そういうことを基準にして、「自分たちの職務命令に従わなかった」という教員を「処分する」という根拠条例を作ろうとしているわけですから。

要は、それが教員の思想信条の自由の問題としてどうかというのではなく、教員が「職務命令に従うか従わないか」だけを問題にしているわけですね、この条例案。

そもそも、いくら公立学校現場の教員が「職務命令に従う義務」をもつとはいえ、そもそも法令違反の命令が上から出てきた場合は、それに従う義務は解除されると考えたり、むしろ、そういう法令違反の命令を止めさせる努力をするほうが大事だと考えるべきなのではないでしょうか。

なにしろ、日本国憲法には公務員の「憲法尊重擁護の義務」(99条)が、地方公務員には「法令遵守の義務」(32条)あるわけですからね。おまけに、『解説教育六法(2011年版)』の地方公務員法33条の「判例」部分には、「上司の命令であることを理由に、法規の範囲内においてこれに服従する義務があるのであって、これを逸脱した命令である限り、これに服従する義務はない」大分地裁昭33・8・4)ということも指摘されていますしね。

とすれば、次のとおり大阪弁護士会が会長声明という形で、橋下知事や大阪維新の会の条例提出の動きに対して、憲法違反・法令違反の疑いが濃厚であることを指摘している点を、府知事や維新の会サイドはどう考えるのか、ということになりますよね。

http://www.osakaben.or.jp/web/03_speak/seimei/seimei110524-2.pdf

要するに、ここで今、問題になっているのは、部下にコンプライアンス(法令遵守)や職務命令を守る義務を説く上司側が、そもそも憲法違反・法令違反の職務命令を出すという危険性、それをどう考えるのか、ということです。

ちなみにこの問題、大阪市役所の「市民の声」のコーナーに、以前、大阪市内の青少年会館条例廃止が問題になっていた頃、似たような質問をして、大阪市総務局からのお返事を得たことがあります。下記にそのときのやりとりと、大阪市総務局側のお返事が載せてありますので、見てください。(2006年9月26日に質問して、10月26日に返答を得ています)

http://tsuyokun.blog.ocn.ne.jp/seisyonenkaikan/cat4923707/

ついでなので、そのときの大阪市総務局側からのお返事、それも引用しておきます。

<以下、大阪市総務局からの回答>

違法な職務命令については、当該職務命令に重大かつ明白な瑕疵がある場合には従う義務がないと考えております。もし、上司が違法な指示をしたときには、部下は意見を述べ上司の再考を促すことができます。しかしながら、通常の業務遂行においては、そのような事態は少ないと思われます。

本市では、コンプライアンスの観点から、違法な命令が発せられるといった事態に陥らないよう、普段からコンプライアンス意識を養い、法令の知識を習得し、また、いつでも上司と部下が相談できる風通しの良い職場づくりを心がけるなどの日常の取り組みが大切と考えております。

そこで、本市では本年9月から、職員のコンプライアンス意識の向上等を目指して「コンプライアンス研修」を実施しています。

<以上で引用おわり>

いかがですか?

府知事や維新の会が何かとせめたてる大阪市役所ですが、私は彼ら大阪市総務局側の回答のほうが、今の府知事や維新の会の主張よりも、よっぽど「まとも」だと思います。

だから到底、このような府知事や維新の会の動きに、私としてはとても納得することができません。というか、維新の会の地方議員のみなさんも特別職とはいえ地方公務員ですから、「憲法尊重義務」や「法令遵守義務」があるはず。自らの地域政党の代表があまりにも問題の多い発言をしたり、法令違反や憲法違反の疑いが濃厚な指示を出そうとしたときには、自らの法令上の義務に照らして、それを止めさせる努力をするべきではないでしょうか。

と同時に、今の私にはその一方で、「あなたたち、今、きちんと批判すべきこと批判する意見表明ができなくて、なんのための人権教育なの?」という思いもあります。

先の市民団体のホームページ上での意見表明、あれを見てください。あそこに大阪府内の大学等で「人権教育」や「子どもの人権」に関わる研究をしてきた人たち、何人まじってますか? 大阪府内の公立学校などで「人権教育」や「子どもの人権」に関わる実践をしてきた人たち、どのくらいいますか?

もちろん、自分たちがまさにターゲットとして狙われているということもあって、それだけに動きづらいということもあるのかもしれません。

でも、今、ここで、大阪府政の動きに対して、きちんと批判すべきことを批判して、おかしいことをおかしいという。そのことができないで、なんのための「人権教育」なのか?

私としてはそのことも、この場であわせて、伝えておきたいと思います。

<script type="text/javascript"></script> <script src="http://j1.ax.xrea.com/l.j?id=100541685" type="text/javascript"></script> <noscript> AX </noscript>


この記事をはてなブックマークに追加

ひとまず、お知らせだけ。

2011-05-20 21:20:48 | ニュース

「20111.pdf」をダウンロード

ほんとうは例の橋下大阪府知事の「君が代」条例関連のことについて、いっぱい今、言いたいことがあります。

また、それを言うためにも、今は亡き我が恩師・岡村達雄の『処分論ー日の丸・君が代と公教育』などの一連の著作のことなど、いろいろとここで紹介したい文献などもあります。

ですが、残念ながら、時間があまり今はとれません。

とりあえず、あしたは午後から北海道大学教育学部で開かれるシンポジウムに出ます。子どもの人権救済がテーマになっているシンポジウムで、案内チラシのPDFファイルをここにアップしておきます。

あしたの朝、神戸空港から飛行機で北海道入り。午後の札幌・北大でのシンポジウムに出て向こうで一泊します。その道中であらためていろんな文献を読みなおしたりして、このたびの橋下知事の「君が代」条例問題へのコメントを考えてみます。

ただ、はっきりしていることは、今回の「君が代」条例問題に関する橋下知事の主張は、とっても危ない。でも、危ないのだけど、それが「危ない」と理解できるためには、一定の法学的・行政学的な議論や人権論、さらには故・岡村達雄さんなどの教育学研究の成果などを知っておかないといけない。

実は、こうした法学での議論や人権論などに対する一般の人々の理解不足などが、橋下知事の過激な発言を容認したり、「君が代」処分に関する条例をつくってもあんまり違和感がないと思うような住民意識を生んでいるのではないか・・・・。そんな風にもこの頃、思っています。要は、「橋下知事サイドも問題だが、彼の過激発言や政治家としてのパフォーマンスを支持している人々の意識も問題で、結局そのことは、大阪の人権教育のしてきたことの中身が問われているのではないか。だからこの問題、考えるべき問題の根っこはかなり深い」ということでしょうか。

ひとまず、今日のところはこのあたりにとどめます。

<script type="text/javascript"></script> <script src="http://j1.ax.xrea.com/l.j?id=100541685" type="text/javascript"></script> <noscript> AX </noscript>


この記事をはてなブックマークに追加

この「どさくさ」にまぎれて、こんなことするの?

2011-05-15 16:22:59 | ニュース

大阪「都」構想をかかげ、どうしても「都」制実現をやりたい大阪維新の会と橋下大阪府知事は、昨日、下記のような方針を発表しました。

「世間の注目が東京電力の福島原発の事故や、東日本大震災のほうに向いている、そのどさくさにまぎれて、なんていうことをするのだ?!」というしかないのですが。

あるいは、「ひとつになろう日本!」とか「がんばろう日本!」とかいう、このたびの大震災後のテレビなどのメッセージに便乗するかのように、大阪維新の会や橋下府知事はこんなことをやろうと決めているのでしょうか。

私が言うまでもなく、大阪市内を含む大阪府内全域には、日本国籍ではない人々も多数暮らしていて、その方たちの子どものなかには、地元の公立学校に通っている子どももいます。また、たとえ日本国籍を有する人であったとしても、日の丸や君が代(国旗・国歌)に対してはさまざまな意見、感情を持つ人がいます。

そのような多種多様な立場、考え方の人たちが「ともに生きる、ともに暮らす地域の学校」のありようを考えるときに、少なくとも私は、このような「学校儀式で、君が代を流す・斉唱するときに起立しなければ処分」というような条例をつくることで、その学校がよくなるとは全く思えません。

むしろ、多様な立場の人たちが「ともに生きる、ともに暮らす地域の学校」をつくるという意味では、不必要な緊張関係を新たに学校や地域社会に持ち込むだけに終わるような気がしてなりません。また、こんな条例をあえてつくらなくても、大阪府の府政がどの人にとっても「ここで生まれ、育ち、暮らしてよかった」と住民に思ってもらえるようなものになれば、おのずから「郷土」を大事にする気持ちは芽生えてくると思うのですが。

というか、こういう条例をつくるということを発表するその時点で、つくりたいという人たちの側は、住民や府内の教職員を「信用していない」ということがわかってしまいますね。こういう住民や府内の教職員を信用していない人たちを選挙で選び続けるのも、今後は考えたほうがいいかもしれません。

ひとまず、東日本大震災や原発事故関連の報道などとの兼ね合いもあって、掲載されている新聞とそうでない新聞があるようですが、一応、ネット上でもわかるものを下記のとおり紹介しておきます。

大阪維新、君が代で起立義務付け 教員対象、条例案提出へ

2011年5月14日 13:10 大阪日日新聞

http://www.nnn.co.jp/dainichi/knews/110514/20110514051.html

君が代条例案に「処分ルール化も」 橋下知事

2011年5月14日 朝日新聞(関西)

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK201105140044.html

大阪維新の会:君が代起立、府立学校教員に条例案 自民と協議

毎日新聞(関西)

http://mainichi.jp/kansai/news/20110514ddf041010035000c.html

なお、このような動きに対して、あらためて言っておきたいことがあります。

それは何かといえば、「大阪の人権教育や子どもの人権に関する取り組みは、この間の府政改革の動きのなかで、もはや、ここまで追い詰められているのだ」ということ。また、「そのことの自覚と、この追い詰められている状況をなんとかもちこたえる方法や、長期的な展望にたって打開しようとする手立てを検討することなくして、今後の大阪の人権教育や子どもの人権に関する取り組みの巻き返しはありえないのだ」ということです。

もちろん、このような状況においても、たとえば「なんとか府政改革の動きのなかで残せるものに便乗して・・・・」みたいな動き方を検討して、そこに乗っかろうとする人権教育や子どもの人権関連の取り組みもあるでしょう。

しかし、そのような動き方をするなかで、これまでの取り組みは残ってもぜんぜんちがうものに位置づけられ、「たましい」まで売ってしまうことになってしまうのならば、「たとえその場は敗れて野に下っても、いっそ、徹底的に抗議したり、たたかったりしたほうがまし」という場面も出てくるかもしれません。あるいは、「そんなものに加担するような残り方するくらいなら、いっそ全部さっさと廃止して、民間レベルでやったほうがマシ」みたいなこともあるかもしれません。

いずれにせよ、「どさくさにまぎれて」やってきたようなこのような維新の会や橋下知事の動き方に対して、私らがどういう立場に立って、何をいうのか。そこに、大阪の人権教育や子どもの人権に関する取り組みに携わる人ひとりひとりの「良心の問題」がかかわっているように思います。少なくとも、私はこんな動きには「つきあえないし、やってほしくない」というしかありません。

<script type="text/javascript"></script> <script src="http://j1.ax.xrea.com/l.j?id=100541685" type="text/javascript"></script> <noscript> AX </noscript>


この記事をはてなブックマークに追加

再び、原発事故に関連して

2011-05-14 01:34:22 | ニュース

ツイッター経由である方のブログを見ていたら、「転送・転載歓迎」ということで、以下の内容が出ていました。これをお知らせしておきます。

**転載・転送歓迎***

● 「福島原発全10基を廃炉に!」

3月21日に呼びかけた緊急署名に、たくさんの方々が転送を重ねてくださり、全国津々浦々、海外からも、多くの署名が届けられています。

4月14日、第一次署名2万7千筆を、東電と内閣府に届けました。

さらに、第二次署名提出は、5月18日(水)に決定。

未処理の署名を含めて4万6千筆以上、合計7万筆を超える見込みです。

5月18日、第2次署名提出行動に、ぜひご参加いただけたら幸いです。

お子さん連れ、歓迎です。

ひきつづき、署名も継続します。※3次集約(締め切り):6月15日(水)

下記、ご案内(チラシより)を転載します。

━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━

福島の人々に、過重な負担を強いてきたことを、終わりにしよう

「福島原発全10基を廃炉に!」

▼5月18日(水)16:00~17:30

第2次 緊急署名提出行動の後、記者会見・院内集会

テーマ 「原発がなくても大丈夫なの?」

5月18日(水)

1)13:00~ 東電への提出

2)15:00~ 内閣府への提出

3)16:00~17:30 記者会見・院内集会 衆議院第2議員会館第7会議室

発言:山田 征 さん(ヤドカリハウス)

   青木一政さん(福島老朽原発を考える会(フクロウの会)) 他

署名 継続します! 3次集約(締め切り):6月15日(水)

(チラシより)

署名活動の過程で、たくさんの疑問・質問に出会いました。

私たちは、それらの疑問・質問を大切に扱い、話し合うきっかけにしながら、私たちも学ぶきっかけにしようとしてきました。

最も多くぶつかった疑問が「原発がなくても大丈夫なの?」です。これを今回の院内集会のテーマにします。

福島原発の「廃炉」を求める有志の会 http://fukushimahairo.web.fc2.com/

(連絡先:古荘 斗糸子 furusho@mail.hinocatv.ne.jp

━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━

● 「子ども『20ミリシーベルト』基準の即時撤回を!」

【緊急声明と要請】

「子どもに年20ミリシーベルト強要する暫定基準撤回を求める」の報告をご覧ください。

http://www.foejapan.org/infomation/news/110502.html

「子どもに“年20ミリシーベルト”」に世界中から抗議

1,074団体および53,193人からの撤回を求める声を提出

今回は『子ども「20ミリシーベルト」基準の即時撤回』に加えて、新たに『被ばく量の最小化のための措置』を求めています。

前回署名してくださった方々も、改めてご署名下さい。

詳細は「国際環境NGO FoE Japan (地球の友ジャパン)」HP

http://www.foejapan.org/infomation/news/110509.html

署名は、ページの上の方にある「オンライン署名フォーム」をクリックしてできます。

30秒でできます!

また、『子ども「20ミリシーベルト」問題』について、ようやくマスコミも(一部ですが)、動き出しました!

こちらぜひ、ご覧下さい。

▼2011.5.10 フジTV・とくダネ 福島の子供たち 20ミリシーベルト問題
http://www.youtube.com/watch?v=950H9R5htcM

短縮URL  http://bit.ly/mnvPHg

ツイッターでも現在どんどん広がっています。

1人でも多くの方にご覧になっていただけたら幸いです。

福島の子供たちだけの問題ではなく、どうかわが子、わがことの問題として、共に繋がり、声をあげていただけますよう、お願い申しあげます。

東電福島第一原発から約300キロ離れた神奈川県・小田原などの茶葉からも、暫定規制値を超える放射性物質が検出されました。

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4724273.html

宮城や茨城、首都圏も危険な状況です。

放射能汚染は、あらゆるいのちを破壊しますが、とりわけ「女・子ども」への暴力だと、痛感しています。

子ども達のなかでも、より幼い、より感受性の高い「女性」の遺伝子に強く影響を及ぼします。

また路上生活者、「ホームレス」の人々も、屋外で、より地面に近い場での生活を、余儀なくされている方が多く、累積する放射線による内部被曝の問題も心配です。

どうか、さらなるご関心、福島の人々、より弱い立場にある人々へのご支援を、重ねてお願いもうしあげます。

************

転載部分は以上のとおりです。

ちなみに、私がこのところ、東京電力の福島原発事故のことや、東日本大震災で被災した子どものことなどについて、できるだけこのブログやツイッターなどで情報発信しているのは、「ここで何か発言しなければ、子どもの人権論に関わってきた者としての姿勢が問われる」と思うことが、あまりにも次々に起きているからです。

それこそ、この福島県内の学校での子どもたちの被曝限度の問題など、その最たるものではないでしょうか。子どもの権利条約や児童憲章の条文などに照らして考えても、このたびの原発事故に際して、できるだけ子どもたちが被曝しないように対策を立て、実施するのが、日本政府や地方自治体の取るべき対応だろう、と思うわけです。「子どもの最善の利益」を守るのは、まさに政府・自治体のつとめなのですから。

そして、そういう政府・自治体の取り組みを促すように、ひとりひとりの子どもの親たち、市民たちが声をあげはじめているのを、できるだけ私などが側面からバックアップする。こういうこともまた、子どもの人権論に関わってきた者として、今、求められている動き方ではないか。そんな風にも思うわけです。

もちろん私も、もう一つの日記帳ブログでも書いたとおり、いま、本業の大学での仕事や研究活動に追われたり、家事や育児、介護と本業、そして、子どもの人権に関する市民活動などの両立には苦労しております。でも、そのなかでも、いつもいうように「できることを、できる人が、できるかたちで」何かやれるだろうと思って、私にできることを、この原発事故や大震災に際しても考えて、動いていきたいな・・・・とも思っています。

<script type="text/javascript"></script> <script src="http://j1.ax.xrea.com/l.j?id=100541685" type="text/javascript"></script> <noscript> AX </noscript>


この記事をはてなブックマークに追加

対文科省交渉のユーストリーム中継を見て思ったこと

2011-05-02 23:45:53 | ニュース

http://www.ustream.tv/recorded/14425806

福島の子どもたちを放射能から守れ!「20ミリシーベルト」撤回政府交渉・文部科学省・原子力安全委員会との交渉

今日はこの交渉が午後、文部科学省・原子力安全委員会を相手に、さまざまな立場の市民団体が協働する形で(という説明でいいのでしょうか?)行われました。ツイッターで細川弘明さん(京都精華大学教員)が細かく状況を伝えてくださったので、おおよその状況は上記のユーストリーム中継を見なくても把握できました。なんともまぁ、市民団体側の意見や質問に対して、文部科学省・原子力安全委員会側はほんと、なにもまともな答えができてないというか、ひどい対応だなぁ・・・・と思います。

いま、あらためてこのユーストリーム中継を見ながらこのブログを書いているのですが、市民団体の代表者や社民党の福島瑞穂議員らの質問・意見に対して、文部科学省や原子力安全委員会側の説明は「これでいいの・・・・?」というしかないですね。

というよりも、放射線被曝のリスクに対する学校での子どもの保護措置に関して、理屈の上でつきつめていけば、どう考えても市民団体サイドの主張のほうがまっとう。放射線被曝のリスクをさげるための措置とか、子どもを安全な場所に避難させる措置とか、すでに汚染されている恐れのある校庭の土などの除染措置とか、そういうあらゆる防護策を講じることを求めている市民団体に関して、文科省や原子力安全委員会側は「モニタリングしている」という程度のコメント以外出てこない。

これでは、とてもではないですが、市民団体サイドは納得しないでしょう。この中継でも、ひとつひとつ文科省サイドが答えた内容に対して、市民団体サイドがあいまいな点を突っ込んで、言い逃れができないように確認をとったり、不適切な回答については撤回させたりしています。ということは、いかに文科省サイドの対応には、市民団体サイドが求めている子どもの防護策が欠けているかを示している、といわざるをえません。

ちなみに、子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)では、第6条第2項で「締約国は、児童の生存及び発達を可能な最大限の範囲において確保する」と定めています。また、同第4条「締約国は、この条約において認められる権利の実現のため、すべての適当な立法措置、行政措置その他の措置を講ずる(後略)」と定めています。

この子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)の趣旨に沿えば、どう考えても、原発事故に関する子どもへの対応策は何かにつけて「現在とりうる最も安全な道」を適用してしかるべきはず。文科省・原子力安全委員会はいったい、何を考えているのか・・・・というしかありません。 

もちろん、子どもの権利条約の諸原則の実現に今まで消極的だった日本政府、特に文部科学省ですから、今後もこの放射線被曝の危険にさらされている子どもの保護措置については、「一筋縄ではいかないだろう」とは思います。

しかし、今こそ、あらゆる方法・ルートを使って、今回の市民団体のみなさんのように、「子どもたちの最善の利益」の実現に向けて、私たちは何かと積極的にものをいうべき時期が来ていると思います。そのために、あらためて子どもの権利条約の諸原則の確認、そこをふまえての現状批判の作業が大事なのではないか、と思っています。

今日はこの市民団体のみなさんの動きに、私も勇気付けられた思いがします。ありがとうございました。

<script type="text/javascript"></script> <script src="http://j1.ax.xrea.com/l.j?id=100541685" type="text/javascript"></script> <noscript> AX </noscript>


この記事をはてなブックマークに追加