できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学人文学部・住友剛のブログ。
関西圏に関することを中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

更新が途絶えがちになるかも?

2007-09-30 13:50:02 | 悩み

今日は急に涼しくなりましたねぇ。急に涼しくなったせいか、体調がなんとなくすっきりしません。後期の授業がはじまって忙しくなった分の疲れも出ているのかもしれませんが・・・・。とにかく、少しあたたかいかっこうをして、体調管理をきっちりしていくだけです。でないと、毎日の仕事もなかなかこなせませんからね。

それと、もうひとつの日記帳ブログには書きましたが、やっぱり後期の授業が開始されると、朝は早くから大学に行き、大学にいる間は仕事に追われ、夜は夜で帰りが遅いので、もどったらすぐに寝るような生活が続きます。その分、こっちのブログの更新も途絶えがちになりますので、どうぞお許しください。

さて、昨日は大阪市政調査会の公開シンポジウムに、パネリストとして参加しました。北海道大学の宮本太郎さん、同志社大学の上野谷加代子さん、釜ヶ崎のまち再生フォーラムのありむら潜さんたちといっしょに、格差の拡大する社会における地方自治体レベルのでのセーフティーネットをどうつくるかというテーマで、会場に来ている人たちといろんな意見交換をしてきました。政治学や行政学、経済学、社会福祉学といったいろんな学問領域の人たち、ホームレスの方やニートの人たちへの支援活動や、障がいのある人たち、高齢者福祉の諸課題に地域で取り組む人など、多様な分野の人たちと交流して、いろんな意見を聴くことができたのが、昨日はとってもよかったです。今後もぜひ、こういった研究分野や実践の領域の異なる人々との交流、続けていきたいです。

また、大阪市の青少年会館条例廃止にまつわる諸問題について、私が雑誌などに書いていた文章を「読ませていただきました」といって、シンポジウム終了後に何人かの方に声をかけてもらえたのも、とってもうれしかったですね。この問題について、何か地元レベルで動きたいとか、これからどうすればいいかを考えたいというような人は、もしかしたら私がまだ知らないだけで、きっとたくさんいるんじゃないかとあらためて思いました。そういう人々の存在、そういう人々の取り組みを信じて、「ブログ以外にも雑誌その他いろんなメディアをわたりながら、大阪市内で青少年会館の問題に関心を寄せる人がいる限り、細々とであっても、これからも情報発信は続けていきたいな」とあらためて思いました。

ただそうはいうものの・・・・、この大学の仕事の忙しさ、どうにかならないかなぁ・・・・?

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2年目に突入

2007-09-21 17:45:27 | 悩み

いよいよ、このブログも2年目に突入しました。また、アクセスも7千回を突破しました。

でも、いうまでもありませんが、このブログを開設した理由から考えると、アクセス数が多いことや2年目に突入することは、本来、あまり喜ばしいことではありません。

もともと大阪市の青少年会館条例廃止や、青少年会館事業の「解体」とでもいうべき事態を前に、私なりに思うところを述べていくということではじめたのが、このブログです。その裏側には、条例廃止・事業「解体」ということが、大阪市内の子どもたち・若者たち、各地区の住民にとってマイナスの結果しかもたらさないであろうという、そんな危機感あってのことです。また、大阪市側から出される方針に納得がいかないこと、読めば読むほど問題点を感じることも、このブログをはじめた理由のなかに含まれます。

そういったことから考えると、去年の今頃から感じ始めていたとおり、事態は私にとっていい方向には向かっていませんし、それを好転させるだけの人々のエネルギーも、徐々に弱くなっているかのように思えるところがあります。ここらへんで、私らも今の現状をふまえ、何か今までとは異なる発想に立って、もう一度、態勢を立て直す必要もあるのではないかとすら思うときもあります。

そういうことも含めて、今後も大阪市の子ども施策・青少年施策などについて自分が考えたことや、条例廃止後の各地区の状況などについて、このブログで情報発信を継続していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

・・・・とはいうものの、最近、本業の大学での仕事が忙しくて、なかなかこちらの更新にまで手がまわりにくくなってきました。情報発信が滞りがちになることもありますが、そのときはお許しください。


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「高く、遠く飛ぶ」ために

2007-09-17 15:38:27 | 悩み

今朝、ふと思いついたことがあって、インターネットで検索をして調べてみた。

ジェット機に限らず、飛行機は向かい風にむかって滑走・離陸すると、空に向けて上昇する力、つまり揚力を得やすいらしい。飛行機は離陸するとき、「逆風」が吹いてくる方向に機首を向け、その「逆風」をもろに受ける形で滑走し、翼にあるフラップを調整して、機体周囲の気流を揚力を得るほうに向けていく、ということらしい。

あらためていうまでもなく、大阪市の青少年会館条例廃止をめぐる一連の問題は、去年5月の飛鳥会事件以来の一連の「同和施策見直し」の「逆風」のなかで生じている。当然ながら、大阪市の部落解放運動や子どもの人権関係の運動関係者や、大阪市の青少年施策、人権施策の行政担当者にも、今までにないほどの重圧がかかっていると思う。そして、同和施策関連の不祥事の発覚と、それに伴う施策見直しの動きは、京都・奈良や八尾など他の地域にも広がっているし、飛鳥会事件以来の部落解放運動に対するマイナスイメージは、全国各地の運動関係者を覆っていると思う。

この大きな「逆風」に対して、私たちはどこまで高く、遠く、自らの力で飛んでいくことができるのだろうか。その力を得るために、今の私たちには何が必要なのだろうか・・・・。「逆風」が通り過ぎるのを「待つ」という姿勢ではなくて(「そんなもん、いつ過ぎ去るかわからん」と私は思っている)、この「逆風」のなかでも高く、遠く、自らの力で飛んでいくような、そんな取り組みを私は考えていきたい。

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「あの方針はまちがいだったのでは?」ともう一度言おうか

2007-09-13 19:09:14 | 新たな検討課題

大阪市の青少年会館条例が廃止されて、もうすぐ半年になろうとしています。また、「地対財特法期限後の事業等の調査・監理委員会」が、この青少年会館条例廃止や市職員引き上げなどの案を市長宛に提出してからでいうと、もう1年が過ぎました。

この間、仲間といっしょに、何館かの「もと青少年会館」を私も訪問しましたが、そこでは子どもや若者、地区住民の自主サークルが徐々に立ち上がり、地元の子どもたちを集めての活動、中学生・高校生の学習会、各種のイベント、体験活動、識字教室などに取り組み始めています。その歩みはまだまだ遅々としたものですが、私はこれからもこういった活動を継続してほしいと願ってますし、その取り組みへの支援はできる限りやりたいと思っています。また、「ほっとスペース事業」の活動場所として、「もと青少年会館」が利用されています。

と同時に、「やっぱり、あの地対財特法期限後の事業等の調査・監理委員会がまとめた案とか、それを受けて出した市長方針、これっておかしいのとちがうか?」と、今の現状をふまえてもう一度、子どもや若者、地区住民、NPOなど、多様な立場から言ってもいいのではないのかと思います。

去年9月の監理委員会案から1年、同じく11月末市長方針から考えれば約10ヶ月、そして条例廃止からもうすぐ半年・・・・。よく考えると、それなりの時間はあるし、何か手を打とうと思って取り組んでくれば、その「芽」くらいは出せそうな時間ですよね。実際、先にも述べたように、地元の子どもや若者、住民にはりついて、本気で「何かやらねば」と思った人たちの動きが、遅々とした歩みであってもすすんでいます。

これに比べて、大阪市側は青少年会館のあと施設等の利用について、何か具体的な方針を出したのでしょうか? あるいは、今、遅々とした歩みであっても、もと青少年会館を使って活動中の人々の状況を把握して、何か具体的な手立てをしていこうと考えたのでしょうか? 我々が休日や夜などにボランティア的に動いて、仲間を集めて、12館を手分けして訪問しても比較的短期間でできることですから、少なくとも現状把握くらいの作業は、日々市役所で給料をもらっている職員が本気でやれば、そうむずかしくないはずです。

もしかしたら、大阪市側も「青少年会館のあと施設等の利用について、どうしていいのか、あまりアイデアがない」のかもしれません。だとしたら、「なぜ今、利用中の人々の話を聴こうとしないのか?」と思います。今、使い勝手のよくない利用条件のなかで、子どもや若者、地区住民やNPOなどは、もと青少年会館の施設をなんとか有効活用しようと、悪戦苦闘しています。その人たちの声を、なぜ聞こうとしないんしょうか。

あるいは、大阪市側の施策の自由度をかえってしばってしまうような去年の市長方針、これを「まちがいだった」と撤回し、新たに実情にあわせたものに練り直すという方向性だってあると思います。そもそも無理のある方針を実施に移して、それによって現場が混乱しているのであれば、その方針自体を撤回し、新たに作り直してもいいと思うんです。

それにしても、大阪市としていったい、これから青少年会館のあと施設をどうしたいんでしょうか? 私としてはやっぱり、今の状況を見るたびに、「あの方針はまちがいだったのではないか? それをいつまでひっぱるのか?」と、大阪市側に問いたいです。


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正直、最近疑問に思っていること(2)

2007-09-12 09:34:58 | 学問

昨日の続きで、この間ずっと疑問に感じてきていることを書きます。これも昨日と同様、自分の仲間と思う人々の取り組みに関する疑問なのですが。もちろん、これはあくまでも私の理解であって、私の側が間違っているということもありえることを承知して書きます。

さて、大阪市の青少年会館条例廃止から、もうすぐ半年。また、例の飛鳥会事件以後、大阪や京都、奈良であいついだいわゆる「同和施策」関連の不祥事と、その後の一連の「同和施策見直し」(というより、事実上の廃止・解体など)の動きでいえば、もう1年くらい、こうした動きが続いていることになります。

この間、その取り組みの中身が「いや、不十分だ」「こんなんでは生ぬるい」「もっと徹底的に膿を出せ」とか、「いっそ解体して出直せ」とか、いろんな批判・非難はあるだろうけど、一応、部落解放運動のスジからは雑誌『部落解放』などにおいて、組織改革の方針を公表し、運動スジとして自分たちが今、どう動いているかということを伝えようとしています。また、ブログや雑誌記事などを通じて、部落解放運動の関係者からも、「自分たちはこのままでいいのか?」「組織の立て直しはどうあるべきか」等々、いろんな意見が出始めています。こういう動向を前にして、外部からの批判、内部からのつきあげを受けて、部落解放運動の改革の動きがこれからどうなっていくのか、もう少し、様子を見守っていく必要があると私は思っています。

しかし、直接、不祥事や施策見直しにかかわって批判・非難にさらされている部落解放運動の関係者はさておき、いわゆる人権教育、あるいは部落解放教育の関係者は、こうした一連の動きに対して、どういう態度で臨もうとしているのでしょうか。

この間の一連の動きのなかで、部落解放運動に対して、もともとあったものに加えて、新たなマイナスイメージが生まれてきている。また、学校現場や地域社会などでの人権教育、部落解放教育の取り組みについても、こうしたマイナスイメージの浸透を受けて、いろんな「逆風」が吹いてこないとは考えられないし、すでに吹いていると考えたほうがいいとすら思う(このへんは学校関係者に聞いてみないとわからないところですが・・・・)。

そんな状況のなかで、それでも人権教育、部落解放教育の取り組みを続けていくとしたら、どういう態度で、何を大事に考えて、どんな取り組みをしていけばいいのか。そのことを突き詰めて考えていけば、「過去何年間かとまったく同じでよい」とは、そう簡単には言えないように思うのですが・・・・。

この「逆風」が吹く状況について、今、人権教育や部落解放教育の関係者は、どんなことを考えているのでしょうか。これから自分たちの取り組みを、どうしたいと思っているのでしょうか。私のところまで、関係者の思いや考えがあまり伝わってこないので、正直「いったい、みんなどう考えているんだろう?」と、このところずっと、ひっかかっています。


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正直、最近疑問に感じていること(1)

2007-09-11 10:43:17 | 学問

今日はいつもと少しトーンを変えて、率直にこのところ、疑問に感じていることを書きます。少々、私の「仲間」とも言える人たちに対して「苦言」とでもいうような内容になりますが、でも、「このままで本当にいいのか?」と思うことなので、あえて書いておきます。

まず、今日、大学に出勤したら、「地方自治と子ども施策」全国自治体シンポジウムの今年度分の案内が届きました。このシンポジウムの呼びかけ文や案内を毎年送ってくださるのは、何年か前に私のゼミ学生に呼びかけ、何人か参加したこともあって、たぶん、そのせいかと思っています。そして、このシンポジウムでは毎年、子どもの権利条約などの理念をふまえつつ、何か新しい子ども施策をやってみようと思う自治体関係者からの報告や、それに向けて積極的にアプローチをしようという市民・研究者からの発言などがあります。

もちろん、各地方自治体で子ども施策、特に子どもの権利擁護関係の施策や子育て支援関係の施策が新たに実施されたり、それに向けて行政と市民、研究者の意見交換が積極的に行われること自体は、私としては大歓迎です。それこそ、他の用事などがなければ、積極的にこのイベントに毎年、自分が参加したいくらいです。それこそ、このイベントに招かれたり、そこで司会や発表者として名前の挙がってる人のなかには、私の知り合いも何人か含まれていますしね。

ですが、こういう子どもの権利擁護関係、子育て支援関係の施策が積極的に推進される自治体がある一方で、今の大阪市のように、これらの先進的な取り組みをおこなう自治体に匹敵する面を持つ青少年会館事業を、去年の今頃からあっという間に条例廃止・解体へともっていった自治体もあるんですよね。あるいは、他の自治体においても、例えば子ども関連の施設の統廃合問題や民間委託をめぐる諸問題を抱えているケースとか、財政難などを理由にいろんな子ども関連の施策が縮小・廃止に追い込まれているケースとか、そういったこともあるでしょう。そして、そういう「後退局面」にある自治体のなかで、悪戦苦闘をしている行政職員もいれば、なんとかその後退を食い止めようとふんばっている市民もいるだろうし、この両者に協力しようという研究者・専門家もいると思うんですよね。

私としては、こういうイベントの情報を見聞きするたびに、大阪市の青少年会館の問題にここまでコミットした以上、子ども関連の施策について、そういう「後退局面」に今、向かいつつある自治体の問題についても、先進的な取り組みをやろうとしている自治体と同じように視野に入れ、「これからの自治体の子ども施策はどうあるべきか?」という議論をするべきだと思うのです。でないと、少なくとも今の私、「昔の仲間たちがやっているこういうイベントに参加しても、自分の居場所ないなぁ」と思ってしまいそうです。

例えば、先進的な地方自治体の試みのなかには、子どもの意見表明権保障のあり方や、子どもの社会参加・参画支援のあり方を積極的に追求しようというものが見られます。その一方で、昨年から今年にかけての大阪市の青少年会館条例廃止問題について、ある青少年会館で集まっていた子どもたちは、積極的に自分の意見を市役所側に述べたり、署名活動を行ったりしていました。こういう取り組みだって、子どもの社会参加・参画の動きだと思うし、子どもの意見表明権の保障のあり方を考える事例だと思うのですが・・・・。

だから、一方で子ども施策面で先進的な取り組みをする自治体に注目し、その動向を広く各地に発信しようという意図は悪くないし、私も積極的に協力したいなと思いつつも、この手のイベントの案内をもらうたび、「もう一方の後退局面にある自治体、そこで何を、どうすればいいんだろう・・・・。財政面を含め、子ども施策で後退局面にある自治体において、子どもの意見表明権保障とか、子どもの参加・参画支援はいかにあるべきなんだろう・・・・」と私はふと疑問を抱いてしまうのです。


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たいへんありがたいこと。

2007-09-10 11:50:03 | ネット上でのバッシング考

アクセス解析をみていますと、今日は朝から、私が行く講演会のお知らせが掲載された「ストーン・リバー」さんのブログ(http://burakusabe.exblog.jp/)からアクセスして来られる方が多いですね。どうもありがとうございます。

こういう形で、私のブログのことを紹介してくださる方がいるというのは、たいへんありがたいことです。例の「魚拓」の件も含め、今まではほんと、こちらとしては全く望みもしない形で、このブログの紹介がネット空間上で行われてきましたからね。

ただ、講演会そのものはご期待にそえるものになるかどうか・・・・。今のところあまり自信はないのですが、ひとまず、この間、大阪市の青少年会館条例廃止の問題をめぐって、このブログなどを通じて考えてきたことを整理しなおして、私なりに話してみたいと思っています。


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財源不足をどう考えるか。

2007-09-09 13:47:46 | ニュース

産経新聞2007年9月8日付けのネット配信記事。

MSNニュース(毎日新聞)2007年9月8日付けのネット配信記事。

この2件、どちらも大阪市の財政が、財務上のリスクを含めて試算すると、このままでいくと10年後には1000億円の資金不足が見込まれる、という大阪市側の試算結果を伝える記事です。

市長選挙を前に大阪市側からこういう発表が行われるというのは、いったい、どんな意図があってのことなのか・・・・。そのウラを知りたいような気もしなくはないですが。

ただいずれにせよ、こういう状況のなかで、私たちは大阪市の青少年施策(子ども施策)について、今後、どういう案が描けるのかを考えていく必要があります。

つまり、大阪市には青少年施策に財源をふりむけたくても、なかなかそれが見当たらない。それどころか、ただでさえ少ない、あるいは減る一方かもしれない市全体の財源のパイのなかで、他の施策との競合関係をなんとかしのいでいかなければ、青少年施策に関する財源は年々減らされていくかもしれない。国から地方にまわる補助金等、国の青少年施策関連の財源だって、そう潤沢にあるわけではない。

そんな状況のなかで、いったい、どんな形で青少年施策に関する要望を市民側から出し、市の施策として実現させていけばいいのか、それを考える必要がある、ということです。そしてまた、この財政難のなかで、他の施策よりも自分たちの求める青少年施策について、その実施の優先度をあげるための方策を、子どもの人権保障という観点からどのように主張していけるか。そのことも、私たちに問われているといってよいでしょう。

※青字部分、あとから追加しました(2007年9月9日)。


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ここのところよく言うのは

2007-09-08 12:10:35 | 学問

ここのところ、大阪市の青少年施策に関心がある人や、大阪市の旧青少年会館施設を活用して何か子どもや若者、地元住民とともに活動しようという人たちに、私がよくいうのは、だいたい次のことです。

  1. 今は、「動ける人・動きたい人が、動けること・動きたいことの範囲で、まずは何かとりかかってみる」ということ。また、「自分ひとりでは動きにくくても、2人、3人と仲間を集めたならば、何かできることがあるのではないか」ということ。
  2. できれば、そうやって自分から何か動いてみることで見えてきたこと、わかってきたことについては、他の人たちのそれと照らし合わせる形で、積極的に情報の共有を行っていくこと。
  3. そのためにも、「自分がどういう考えに立って、何を目的にして、どう動いているのか」という情報発信を大事にすること。

青少年会館条例の廃止からもうすぐ半年になりますが、この間、条例廃止後の大阪市内各地区の様子を見聞きするたび思うのは、「このまま、何もしないでいると、ますます各地区の子どもや若者、住民の暮らしはよくない方向に向かう」ということです。

たとえば条例廃止前まで、平日の放課後や夜、土曜日などに、大阪市では青少年会館に集まってあそんだり、体験活動や各種講座に参加したり、学校の各科目の学習などに取り組んできた子どもたちがいます。こうした子どもたちにとって、まさに「地域内の居場所」として各青少年会館は機能してきました。また、何か学校や家庭での暮らしのなかで、あるいは友だち関係や自分の進路形成の面で、何か困ったことに出会った場合、青少年会館にいるスタッフに相談し、適切な支援を受けることで支えられてきた若者もいます。

しかし、たとえば小学生の青少年会館利用者の場合、今、放課後いきいき事業に登録するか、あるいは地元の若者や保護者たちの手による「自主サークル」などが結成され、青少年会館で引き続き活動ができるようにしない限り、「地域内の居場所をなくす」ということになります。あるいは、今まで青少年会館にいるスタッフの支援によって何かと支えられてきた若者たちは、条例廃止・市職員引き上げによって、そのサポートの枠組みがなくなることになります。そして、条例廃止・市職員引き上げ後、具体的な手立てが各地区で行われない限り、今まで青少年会館があることによって支えられてきた子どもや若者の暮らしは、大きく様変わり(それも、どちらかというとよくない方向で)することにつながります。

こうしたことを「放置できない、このままではいけない」と思うのであれば、まずは自分にできるところから何か手を打っていく。それをしながら、「大阪市はいったい、こういう子ども・若者、あるいは住民に対して、どんな支援施策を今後、打っていくのか?」と問う。そういう必要があると思うんですよね。

それと、今、旧青少年会館施設を使って「何かやってみよう」と思えば、あるいは、そこで活動中の人々を支援しようと思えば、いろんな取り組みが考えられるのではないでしょうか。

特に、「子ども・青少年施策について、今、ほんとうにたいへんだから、大阪市の行政を動かさなければ」というような大きな次元で考えると、「いったい、私、何をやったらいいのかしら・・・・」とたいへんかもしれない。

だけど、「日々、旧青少年会館施設を使って活動している人を支援する」という観点から見れば、ひとりひとり、あるいは数人のグループでできそうなことも、けっこうありそうな感じがするんです。

たとえば、直接自分が自主サークルをつくったり、自主サークル活動を行っている人を手伝うという形もあるだろうし、その自主サークルに入りたい人・手伝いたい人を紹介するという道もあるでしょう。あるいは、今、青少年会館で活動中の人々の話を聴き、わかったことを誰かに伝える形もあるでしょう。他にも、土曜日などに活動中の子ども会に、おやつやおにぎり、ジュースやお茶のさしいれに行くというということもできるだろうし、夜間に学習会を開いている中学生や高校生の進路情報を提供することも、識字教室で活動中の人に、コピー用紙やパソコン、文房具、参考書や辞書などを提供することも考えられるんです。他にも、青少年会館の施設を使って何か活動したい団体・サークルなどに、利用者登録をすすめるという道もあるでしょうし。

研究者の立場からはその立場に即した支援もあるだろうし、現場で活動するのが得意な人はそういう支援もあるでしょう。あるいは、事務的な仕事が得意な人、何か作業をするのが得意な人には、その特技をいかした道もあるでしょうし、子ども関係のNPOや人権運動系の人であれば、そのネットワークを使った道もあるでしょう。もちろん市職員だって、勤務時間を離れてボランティア的にできることだってあるでしょうし、かつて青少年会館で勤務した職員であれば、その過去の仕事で培ったノウハウを今、自主サークルなどで活動している人に伝えるという活動をボランティア的に取り組むことだってできるはずです。そうそう、宴会・コンパが大好きな人は、今、青少年会館で活動中のボランティアさんたちの慰労会的なパーティーを開く、なんてこともありますよね。

こんな風に、私にしてみると、「今、旧青少年会館施設を使って、できること・やれそうなこと、なんかあるんじゃないか?」と思うわけですし、「みんなが持っているノウハウやアイデアを結集して、地元の子ども・若者・住民といっしょになって、何か新しい社会教育・生涯学習や子ども・若者支援のスタイルをつくろ~よ!」と思うんです。そして、「青少年会館条例廃止や市職員引き上げということによって失われたものも多いが、それ以上に得たものもいっぱいある」というところまで持っていけないか、と思うのですが・・・・。

と同時に、「今、旧青少年会館施設を使って活動をはじめた人たちに対して、私たち周囲に居る人がけっして見放さず、お互いに文句やグチをいいあいながら、いっしょに活動をもり立てていくということ」が、まずは今、求められる「支援」の形であり、そこで培ったネットワークや日々の実績が母体になってはじめて、「大阪市はこれから子ども・青少年施策について、どんな方針でいくんや?」という私たちの問いかけに、ひとつの力が生まれるとも思うのですが。


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現状把握くらいはやっているのか?

2007-09-02 16:23:03 | 国際・政治

去年の今頃、大阪市の「地対財特法期限後の事業等の調査・監理委員会」(以後「監理委員会」と略)が、今後の大阪市の同和施策見直しに関する提案をとりまとめて以来、もう1年が経過したことになります。基本的にはこの「監理委員会」が出した提案の線に沿って、大阪市の青少年会館事業の「見直し」が進められ、今日に至っているということは、すでにこのブログなどで何度もくり返し言ってきたところです。

一方、この「監理委員会」の提案が出た後、去年11月末に今の大阪市長の出した方針には、市内12ヶ所の青少年会館のうち体育館やグラウンドなどのスポーツ施設部分を除いた「その他施設部分」について、「子育て支援などのグループ・サークル等による自主的な活動をはじめ、多目的な各種事業の実施場所として幅広く活用する」と書いていました。

とすれば、青少年会館事業がなくなったとしても、今、それぞれの館で自主サークルがいろんな活動を展開しはじめていますが、その活動場所としての青少年会館施設は、単に2007(平成19)年度だけに限らず、「それ以降」も利用可能とすべきだ、自主サークル等がそこで活動するのには、なんら差し支えはないのだ、という読み方が可能です。

また、実は「監理委員会」提案の段階でも、「その他施設については、多目的に各種事業の実施場所として幅広く活用を図ることが一層効果的」ということが言われています。

さらに、昨年11月末、市長方針が決まるときに出された「地対財特法期限後の関連事業等の総点検調査結果に基づく事業等の見直し等について」という、長い名称での市長名の文書には、次のように書いています。

「今回の方針においては、現在の施設について市民の自主的な活動に積極的に活用していただき、より多くの方々にもっと利用しやすくするとともに、本市の事業の実施場所としても使用するなど、幅広い活用を図ることとしており、それに向けた具体的な施設運営について検討しているところであり、順次、明確にしてまいりたい。」

とするならば、もともとの市長方針やその前提にある監理委員会提案の中身の問題点を脇においても、条例廃止・市職員引き上げから半年が過ぎ、そろそろ来年度の予算編成等に向けていろんなことを検討しなければならない今の時点で、大阪市として青少年会館のあと施設をどのように運営し、市民の自主活動支援や市の事業の実施場所として、どういう風に活用していくつもりなのか、その方向性くらいはそろそろ出してしかるべきではないのでしょうか。

いや、それ以前に、今、青少年会館のあと施設を利用中の自主サークル等について、そこの使い勝手がいいのかどうかとか、今の利用のルールに何か問題はないのかとか、そういったことに関するヒアリングを、大阪市側としてきちんと行っているのでしょうか。

なにしろ、去年11月末の方針が出るにあたって、先の長い名称の文章においても、市長は「今後、施設運営の具体化にあたっては、利用者や市民の意見を聞く場を設け、地域ごとに説明会を開催するなど市民への説明責任を果たしていくこととしたい」と書いていました。

とするならば、条例廃止前だけでなく、今の段階でも、「これから先、青少年会館のあと施設を使って、こういうことを大阪市としてはやりたいのだ」という説明会を開いたり、あるいは「ここを市民のみなさんはどう使いたいのですか?」というヒアリングの場を設けたりすることが、本当は大阪市の取り組みとして必要なのではないでしょうか。条例廃止前の説明会のあり方に、利用者や各地区住民の側としてみたら相当に問題が多かった、という点を脇に置いたとしても、です。

おまけに、昨年11月末に出された市長方針には、「平成19年度に限り、現行の青少年会館は普通財産として暫定的に管理することとし、市民の幅広い利用に供する」とあります。こういう書き方をするならば、余計に今の時点で、大阪市側には、利用者の側の立場から見て、「平成20年度以降はどうなる?」ということが問われてしかるべきでしょう。

例の「世界陸上」大会の終了にあわせて、明日、現在の大阪市長が市長選への再出馬宣言をするとか、あるいは、別の候補者擁立の動きがあるとか、すでにどこかの政党は候補者をきめているとか、いろんな話が飛び交うようになってきました。

でも、少なくとも、次の大阪市長が誰になるにせよ、今、ここで述べたようなことについて大阪市としてどう考えるのでしょうか。誰になったとしても、市長として「こうする」と去年、述べた以上は、まずはきちんと「説明責任」を果たす必要があるのではないでしょうか。

そして、誰が市長になるにせよ、大阪市の行政当局としては「青少年会館のあと施設利用について、自分たちはこう考える」という方針を立てたり、少なくともその前に、今、そこを使ってさまざまな活動を行っている人たちの状況把握をするくらいのことは、やらなければいけないことなのではないでしょうか。


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