できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学人文学部・住友剛のブログ。
関西圏に関することを中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

「地方自治と子ども施策」全国自治体シンポジウム2016宝塚、無事終了(2)

2016-10-10 08:44:42 | 新たな検討課題

先ほどは昨日の宝塚市での「地方自治と子ども施策」全国自治体シンポジウム、特に第4分科会の運営にあたって自分なりにやってみた「ちょっとした工夫」のことを書いてみましたが・・・。

今度は「実際にやってみて感じたこと、考えたこと」を、今年度の「成果と課題」風に書いてみます。

(1)「いや~。毎年思うけど、やっぱり子ども参加の分科会って、他の分科会でやってることと課題が重なっているよな~」ということ。

今日も分科会に参加している子どもたちが言ってましたが、たとえば「学校ではない第三の場所」としての子ども委員会や児童館での諸活動だとか、あるいは学校に通っていても異なる学年の子どもたちとの「防災合宿」とか、子どもたちが「ちょっといつもとはちがう時空間・仲間関係」に入ることで、「何か、今までとはちがう自分が出せるようになる」という面があるようです。

これっておそらく「居場所づくり」分科会の課題とも重なるでしょうし、また、そういう場を経験してはじめて何か自分のつらかったことが言えるとか、そういう子どもたちの話って「相談・救済」分科会の課題とも重なるでしょう。

そんなわけで、相談・救済の仕事をしたり、居場所づくり活動を経験してきた私が、分科会コーディネーターやっていることの意味がでてくるわけですけどね。

※とはいえ、私、連日「つまらない」かもしれないけど、そんな「日常」があるがゆえに、「非日常」の場が輝くということもあると思っているので、「日常」をあまり全面否定すべきとも思わなかったりもするんですけどね・・・。

そして、こういう「第三の場所」を自治体施策的につくっていくための「子ども条例」であったり、子どもに関する行政計画であったり・・・という意味もあるのかな、とか思ったりもします。

なにしろそういう条例・計画の後ろ盾がないと、バンバン、児童館とか、行政改革のなかで「整理・統廃合」とか言われかねないところありますから。

(2)「いや~。これってやっぱり『学校の取り組みとの連携』を模索してもええやろ~」と思うことも、いくつかありますね。

たとえば地方自治体のつくる施策に子どもの意見を反映させようとか、条例にもとづく子ども委員会で自分の暮らす「まち」の課題を調べて、改善策を提案しようとか・・・。

これってシティズンシップ教育、市民性の育成の取り組みといってもいいでしょうし、主権者教育とか言ってもいいわけですよね。

こういうことを、たとえば子ども委員会などを通じて、従来の行政の枠組みでいえば子ども・若者の社会教育(生涯学習)とか青少年育成の領域において、今後も積極的に取り組んでいかなければいけないでしょう。

と同時に今回、鶴見橋中学校の生徒さんたちに報告していただきましたが、たとえば「市民性の育成」なんてことって、「これって社会科教育や総合的学習の時間にやってもええこと、いや、むしろもっと積極的にやるべきこと」でもあるとも思うんですよね。

ということで、私などはこの「子ども参加」分科会で経験したことを、今後はどのようにすれば学校のさまざまな営みのなかに持ち込めるのか、ぜひ考えてみたいなって思いました。

だから今後、教育学の研究者としての仕事、がんばります。

ちなみに今日、生徒さんたちにつきそった鶴見橋中学校の教員は、社会科担当だとか。

さっそく川西市の18歳選挙権を考える高校生たちの動画、「授業で使いたい」とか言ってました。

(3)「いや~。この第4分科会、ほんまに準備も当日の運営もたいへんや・・・」ということ。

なにしろ「子どもが参加する子ども参加分科会」というコンセプトは大事にすべきなんですが・・・。

おとなたち、しかも自治体職員のおとなたちが、「お役所言葉」で会話しはじめますと、やっぱりフロアにいる子どもたちは「はあ・・・???」って感じになりますよね。

わりと子ども委員会の委員さんたちは、自治体職員との交流のなかで、「お役所」のおとなたちとのかかわりと「慣れている」わけですけど。

そういう子どもたちの様子に目配り気配りをしつつ、他方で「自治体シンポジウム」なので、自治体職員(首長部局・教委)や現場の職員(保育士や教職員、児童館職員など)、子どもにかかわるNPOや地域の人々、ソーシャルワーカー・カウンセラーなどの専門職、そして多様な領域の研究者や地方議員さん等々、いろんな顔触れのおとなたちの意見交流も大事にしなくちゃいけない。

その上、会場の制約で「○時までにこれは終わって!」とか言われていることも多々ありまして・・・。

そして、さっき(1)で書いたように、子ども参加の分科会にはいろんな他の分科会の課題とも共通するものがでてきます。そういったことも意識しながら議論を進めていく必要がありますし・・・。

今回は最初の基調報告を林大介さんに、最後のまとめを喜多明人さんにお願いすることにして、自分は当日の進行に「徹する」ことにしましたが、「これ、あとで報告記録集をつくる作業も意識して、メモとりながら当日、分科会運営するのは、めっちゃ大変やわ・・・」と、あらためて今日、実感しました。

ほんと、ほかのおふたりのコーディネーターさんに任せられるものを任せることができて、私は助かりました。

ありがとうございます!

以上が、今年の自治体シンポにかかわっての「成果と課題」みたいなものでした。


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解体される大阪市から特別区への「会計」の移行措置はどうなるの?(昨日の続き)

2015-03-05 20:35:18 | 新たな検討課題

昨日フェイスブックと自分のブログにこのことを書いてから、ず~っと消えない疑問なんですが。でも、これ、かなり本質的な課題になるはずなので、忘れないように書いておきます。どなたか自治体財務、会計処理や財政関連の法令に詳しい方、教えてください。
まず、「都構想」という名の大阪市解体構想を本当に実現する場合、2つのプロセスが財政上というか会計処理上、必要になると思うんですよ。
(1)大阪市をなくすA年度までの大阪市の会計上の処理をA年度の3月末日でしめて、決算をするという作業。
(2)新たに大阪市に変えて「大阪府特別区」を何区か設置したB年度(A年度の翌年)の予算案をつくり、B年度の4月1日から執行可能にするという作業。
このあたりの手続きがどうなっているのか?
また、この(1)(2)を円滑にすすめるための準備作業はどうするのか?
ここのところが、とっても疑問です。
この(1)(2)の手順がどうなっているのかがはっきりしないと・・・。
まず、特別区に移行したあとのB年度の公立学校の現場では、4月1日以降、学校事務職の人たちが、教職員から「買ってくれ」といわれた物品の購入ひとつ、ままならないと思います。それこそ、鉛筆やチョークの1本買うのにも予算執行の書類を書かないといけないわけですが、それが宙ぶらりんになりそう。
また、どこの教育委員会事務局でも「年度末の3月末日納品、支払」みたいな物品購入とかやっていそうだと思うんですが、大阪市がなくなるA年度の会計の締めくくりがどうなるのかわからなければ、大阪市教委としてどういう対応していいのか、全然わからなくなりますよね。
当然、大阪市としての会計の締めくくりをA年度と、特別区の新たな会計が始まるB年度の最低2年間、予算執行のあり方をめぐって、役所や公立学校だけでなく、そこと取引している業者や、学校にいろんなお金を納めるとか、諸費用減免の手続きをする保護者も混乱することにもなりかねないわけですが・・・。
このあたりの財務というか予算執行のシステムというのか、とにかく、政令市から特別区に移行するにあたって、会計管理のしくみの移行をどうするのか。詳しく知りたいところですね。誰か、ご存知ないですか??
http://blog.goo.ne.jp/se…/e/a0bc355ea587efe6843610af8ef113e3

<追記> ついでにいいますと・・・。このあたりの会計処理や事務執行上の矛盾や問題点にすぐに気づくであろう人々が、たとえば学校事務職の方とか教委事務局の職員の方など、いわゆる「公務員さん」たちかと思います。また、その「公務員さん」たちの意見を集約して、社会的に広く発信する力を持つのが、公務員労組です。だからこそ、ごり押しでも「都構想」という名の大阪市解体構想を実施したいのならば、法的には無理スジでも手段を選ばず、とにかく真っ先に公務員労組をたたいて、文句の言えない状態にする必要があったわけですね。

 


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「都構想」という名の大阪市解体構想が実現した場合、教育行政はどうなるか?(の予想)

2015-03-04 20:18:10 | 新たな検討課題

※下記の内容は、フェイスブックに今日、投稿したものです。ご参考までに、こちらに転載しておきます。

あるブログにでている論点の(6)について、ですが(注:このブログは閲覧可能な方が限定されているようなので、リンクは表示できません。悪しからず・・・)。

大阪市が解体されて5つの特別区になる(いわゆる「都構想」)で、子どもたちの教育や教育行政がどうなるか・・・。
私なりにちょっと、「教育行政のしくみ」の部分だけ予想してみました。
だいたい、こんな感じになるのかな、と思います。
これ以外にまだ補足しなくちゃいけないこととか、あるいは、私の理解に足りないところとか、まちがっていることがあれば、お友達の教育学研究者、教育行政の実務担当者のみなさん、補足をお願いします(笑)

(1)まず、教育行政のシステムだけでいえば、基本的には府教委(広域、高等学校・特別支援学校)ー特別区教委(府内市町村教委と同じ基礎、小中学校)という管轄になるかと思います。また、特別区教委ごとに首長が教育長(新しい教委制度での教育長で、教委の責任者)とこれにアドバイスをする教育委員を、議会の同意を得て任命することになるでしょう。市を特別区にすることで、教育長・教育委員の数がふえ、あらたに区教委事務局が設けられ、当然、職員が配置されます(これは特別区議会、特別区の首長が増え、区議会事務局も新設されるのと同じですね)。

(2)次に教職員の人事権を府教委から特別区教委に委譲するかどうか、ですね。委譲すれば区教委が持ちますが、なければ府教委が教職員の任免等の人事権を持つことになります。また、今まで大阪市教委が管轄してきた教育関連の諸条例・諸規則を特別区教委が引き継ぐかどうか、ということも重要な課題ですね。これらの諸条例・諸規則の改廃・再制定等々で、膨大な事務作業が、廃止前のいまの大阪市教委と特別区教委の両方に数年間、必要とされます。子どものことに対応する以上に、こうした大阪市教委から特別区教委への事務の移管、あるいは特別区教委と府教委との関係調整のための事務作業に、特別区教委が忙殺されるのではないかと推測されます。

(3)なお、今の教育基本法16条の趣旨に沿って、特別区も地方公共団体として、「教育振興基本計画」をつくる努力が求められます。そうすると特別区の首長と特別区教委の間で「総合教育会議」みたいなものが設けられ、その特別区の教育施策づくりについて協議し、計画をつくっていくことになりますね。

<追記>
これを書いてみて気づいたことが1つあります。
今はまだ「都構想」という名の大阪市解体構想の是非が議論されている段階なのでやむを得ない面もあるんですが・・・。
でも、「もしもそれが実施された場合に生じる大阪市から特別区、あるいは大阪府への膨大な事務移管作業」と、「その移管作業をやっている間の行政サービスの水準維持」のあり方については、ほとんど議論にもなっていませんねえ。というか、こういうことを考えて、シミュレーションできる人が、推進派にはいないんだろうなあ・・・。
正直なところ、こういう膨大な事務移管作業をやっている暇があったら、目の前の子どもや若者、学校や保育所、青少年施設の諸事業を充実させるのに手間をかけたほうがいいのでは・・・って思ってしまいますね。
この膨大な事務移管作業をやっている間の役所関係者の徒労感、無力感って、ものすご~く、重いだろうし・・・。


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「教育長改革マニフェスト」から

2008-03-12 12:38:36 | 新たな検討課題

今朝、久々に大阪市のホームページを見ていたら、教育委員会のページに「教育長改革マニフェスト」の平成20(2008)年度案が出ていました。そのなかの27ページに、もと青少年会館について、次のような記述がありました。

【具体的取組み】
(もと青少年会館)
・青少年会館については、「地対財特法期限後の関連事業等の総点検調査結果に基づく事業等の見直し等について(方針)」(平成18 年11 月29 日)
にもとづき、青少年会館条例を平成18 年度末をもって廃止し、派遣職員をひきあげた。
・「体育施設」「その他施設(諸室)」を、本市事業の実施場所や市民グループの自主的な活動場所として供用する。ただし、平成20 年度は一部施設(別棟等)については供用停止するとともに、利用状況等を精査し、必要に応じて供用範囲の縮小等も行う。
《スケジュール》
・平成18 年度の「方針」にもとづき、19 年度より実施していく。
・平成20 年秋頃までに、次の対応を行う。①平成20 年度に結論を出す人権文化センターのあり方と連携できるよう、今後の方向性を出す。
②1 グランドについては、スポーツ施設としての活用について引続き検討し、結論を得る。

ちなみに、この項目は、「マネジメント改革」のうちの「Ⅱ 資産の流動化」という大項目中、「2 施設活用の見直し」という課題のなかに入っています。

ひとまず、この件、お知らせしておきます。

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今日はひとまず、この話で

2008-02-13 21:15:31 | 新たな検討課題

昨日も書いたとおり、今日からはできるだけ毎日ひとことでもいいから、何かこのブログに書いていく方針に切り替えました。だから、短いコメントになりますが、今日もひとことだけ。

昨日から私のところにも、大阪府のドーンセンター存続に向けての緊急行動のお誘いのメールが届きました。

「倒産状態」という言葉をくり返しマスメディアなどで新しい知事がおっしゃる以上、大阪府は相当厳しい財政状況に今、あるのでしょう。ただ、我が家に『自治体破産 関西で何が起きているのか』(日本経済新聞社、1999年)という本もあるので、大阪府の財政状況なんて前からそうだった、だけど、なんとかやりくりして今までしのいできた、というのが実情なのでしょう。

ところで、そういう厳しい財政状況のなかでこそ逆に、どういった事業や施設等を存続させ、どういったものを廃止・整理・統廃合していくのか。その議論のプロセスのなかに、府知事を含むその時々の行政や議会の関係者の府政に対する姿勢や、そういった人々を見つめる有権者の府政に対する意識などが立ち現われてくると思います。知事交代後、大阪府政をめぐる議論のプロセスの中で、行政・議会側、府民側の双方から、どのような意識が立ち現われてくるのか、じっくりと脇で見させていただきたいと思います。

それと、大阪府政が今後、知事交代によって、ドーンセンターをはじめとする多様な人権諸課題に取組む公的施設や外郭団体などにどんな対応を示してくるのか。今まで青少年会館や人権文化センターなどをめぐって、大阪市内で起こってきた諸問題について、「あれは大阪市の問題だから」と傍観者的に見ていた人も、大阪府下にはいるかもしれません。

しかし、これから先はそういうわけにもいかないようです。なにしろ、先日から新しい知事ともめている例のNHKの番組に出ていた、大阪市の市政改革推進会議をリードしてきたある人物は、財政再建に向けての考え方が新しい知事と自分とでよく似ていると、自らのブログで書いていますからね。ということは、「数年前から取組まれて今に至る大阪市政改革の手法」が、「これから府政改革にも使われるかもしれない」ということでしょうか。そういった点も、脇からじっくりと注意深く見ていきたいと思います。

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社会教育法第3条(国及び地方公共団体の任務)

2008-02-05 20:35:43 | 新たな検討課題

社会教育法第3条(国及び地方公共団体の任務)

 国及び地方公共団体は、この法律及び他の法令の定めるところにより、社会教育の奨励に必要な施設の設置及び運営、集会の開催、資料の作製、頒布その他の方法により、すべての国民があらゆる機会、あらゆる場所を利用して、自ら実際生活に即する文化的教養を高め得るような環境を醸成するように努めなければならない。

2、国及び地方公共団体は、前項の任務を行うにあたっては、社会教育が学校教育及び家庭教育との密接な関連性を有することにかんがみ、学校教育との連携の確保に努めるとともに、家庭教育の向上に資することとなるよう必要な配慮をするものとする。

いま、各地方自治体(地方公共団体)では、この社会教育法第3条に定められた規定をどのように考え、自治体としての任務を果たそうとしているのでしょうか。マスコミの伝えるところによると、最近、財政状況の厳しいことが理由なのか、「図書館以外は必要ない」と言い切った某知事もおられるようですが、一度、各地方議会や自治体行政の関係者のみなさんで、この「任務」をどう考えていけばいいのか、ぜひ、突っ込んだ議論をしていただきたいものです。

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これからの情報発信

2007-10-13 20:07:30 | 新たな検討課題

このところ、もうひとつのブログでもこちらのブログでも書いてきたとおり、連日、仕事が忙しくてなかなか更新ができませんでした。その点は、大変申し訳ないです。

ただ、ここで今、大阪市内の青少年会館の問題、大阪市の子ども施策・青少年施策の問題について、私がインターネット上で発言をやめようというような、そんな意図はまったくありません。というよりも、インターネット中心の情報発信だけでなく、例えば前回も書いたように、雑誌に原稿を書いてみたり、講演依頼を受けてこの話を伝えたりと、インターネット以外の方法も活用して、いろんな回路から「このたびの条例廃止・事業解体はおかしい」ということを言ってみよう、というだけのことです。特にインターネットよりも文字媒体になじんでいる、という人もまだまだ多いので、その人たちへの情報提供や抗議活動などへの協力の呼びかけには、雑誌記事や手紙、チラシなどの文字媒体のほうが有効だ、ということもあります。

また、私だけがこのたびの大阪市の青少年会館条例廃止・事業解体のおかしさを訴えているのではなくて、インターネット上で他の人たちもそのことを訴えてくださるようになったこと。このことも、私にとっては「ありがたいことだなぁ」と感じております。

たとえば、「その理由」というブログ(http://blogs.yahoo.co.jp/reasons_hm)のように、条例廃止前のご自身や周囲の人々の状況を批判的に検証しつつ、子どもたちとともに反対運動に取り組んだ経過や、これから地元の子どもたちの居場所を復活させるために、どのような取り組みをしていくべきなのかを考えていくような、そんなブログも現われました。

あるいは、あえてここではブログのアドレスなどを明かしませんが、大阪市の社会教育・生涯学習のあり方が青少年会館条例廃止・事業解体によって大きく揺らいでいることをふまえて、これから先の社会教育・生涯学習が保障すべきものが何なのかを、ブログの文章のなかで考察しているものもあります。

他にも、部落解放運動の関係者で、飛鳥会事件以後の運動のあり方について、定期的にご自身の意見を発信しているようなブログもいくつか見られます。こういった人たちのとりくみと、自分のとりくみをどうインターネット上でリンクさせていくのか、それも考えていく必要がありそうです。

というような次第で、これから先は、大阪市内の青少年会館の問題や大阪市の子ども施策・青少年施策などについて、ブログなども含め、他にもいろんな形で情報発信をしてくださる方がいることを前提にした動き方ができるように思っています。また、私自身が、例えばブログ以外にも雑誌、講演活動等、多様な情報発信のルートを活用できるようになってきています。

したがって、このような状況を前に、例えば私のブログの役割をどうするか、今後はどんな情報を誰に向けて発信するのか等々、そろそろじっくりと考える時期に来ているように思います。ただ当面、このブログでは、例えば青少年施策に関する研究動向とか、他自治体での子ども施策の動向とか、あるいは、過去の部落解放教育・人権教育などの取り組みの参考例など、研究者としての立場から発信できる情報を出していこうかな、とは思っていますが。

しかし、そのためにも、もう少し勉強というか、情報集めの時間が必要ですね。先日、講演でも言いましたが、「まずは研究者が変わらないかん」というところでしょうか。

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「あの方針はまちがいだったのでは?」ともう一度言おうか

2007-09-13 19:09:14 | 新たな検討課題

大阪市の青少年会館条例が廃止されて、もうすぐ半年になろうとしています。また、「地対財特法期限後の事業等の調査・監理委員会」が、この青少年会館条例廃止や市職員引き上げなどの案を市長宛に提出してからでいうと、もう1年が過ぎました。

この間、仲間といっしょに、何館かの「もと青少年会館」を私も訪問しましたが、そこでは子どもや若者、地区住民の自主サークルが徐々に立ち上がり、地元の子どもたちを集めての活動、中学生・高校生の学習会、各種のイベント、体験活動、識字教室などに取り組み始めています。その歩みはまだまだ遅々としたものですが、私はこれからもこういった活動を継続してほしいと願ってますし、その取り組みへの支援はできる限りやりたいと思っています。また、「ほっとスペース事業」の活動場所として、「もと青少年会館」が利用されています。

と同時に、「やっぱり、あの地対財特法期限後の事業等の調査・監理委員会がまとめた案とか、それを受けて出した市長方針、これっておかしいのとちがうか?」と、今の現状をふまえてもう一度、子どもや若者、地区住民、NPOなど、多様な立場から言ってもいいのではないのかと思います。

去年9月の監理委員会案から1年、同じく11月末市長方針から考えれば約10ヶ月、そして条例廃止からもうすぐ半年・・・・。よく考えると、それなりの時間はあるし、何か手を打とうと思って取り組んでくれば、その「芽」くらいは出せそうな時間ですよね。実際、先にも述べたように、地元の子どもや若者、住民にはりついて、本気で「何かやらねば」と思った人たちの動きが、遅々とした歩みであってもすすんでいます。

これに比べて、大阪市側は青少年会館のあと施設等の利用について、何か具体的な方針を出したのでしょうか? あるいは、今、遅々とした歩みであっても、もと青少年会館を使って活動中の人々の状況を把握して、何か具体的な手立てをしていこうと考えたのでしょうか? 我々が休日や夜などにボランティア的に動いて、仲間を集めて、12館を手分けして訪問しても比較的短期間でできることですから、少なくとも現状把握くらいの作業は、日々市役所で給料をもらっている職員が本気でやれば、そうむずかしくないはずです。

もしかしたら、大阪市側も「青少年会館のあと施設等の利用について、どうしていいのか、あまりアイデアがない」のかもしれません。だとしたら、「なぜ今、利用中の人々の話を聴こうとしないのか?」と思います。今、使い勝手のよくない利用条件のなかで、子どもや若者、地区住民やNPOなどは、もと青少年会館の施設をなんとか有効活用しようと、悪戦苦闘しています。その人たちの声を、なぜ聞こうとしないんしょうか。

あるいは、大阪市側の施策の自由度をかえってしばってしまうような去年の市長方針、これを「まちがいだった」と撤回し、新たに実情にあわせたものに練り直すという方向性だってあると思います。そもそも無理のある方針を実施に移して、それによって現場が混乱しているのであれば、その方針自体を撤回し、新たに作り直してもいいと思うんです。

それにしても、大阪市としていったい、これから青少年会館のあと施設をどうしたいんでしょうか? 私としてはやっぱり、今の状況を見るたびに、「あの方針はまちがいだったのではないか? それをいつまでひっぱるのか?」と、大阪市側に問いたいです。


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この子たちの夏休みの居場所はどこ?

2007-08-08 15:27:16 | 新たな検討課題

ここのところ、条例廃止後の大阪市の青少年会館で、ひきつづき自主サークル活動や子どもたちの居場所づくりなどに取り組んでいる人たちと接触して、今年4月以降の状況を確認する作業を続けています。その作業を続ける中で、「う~ん、この子たちの夏休みの居場所は、いったい、どうなっているんだろうか・・・・?」と思うケースが出てきました。

たとえば、大阪市内各地区の青少年会館で活動していた「障がいのある子どもたち」は、いま、どこへ行ったのだろうか、ということ。特に、各青少年会館において、放課後や土曜日、夏休みなどの長期休みのあいだ、プールや陶芸教室、料理教室などの諸活動に参加して、地元の学校や養護学校などに通っていただけでは得られないような多様な経験を得ていた「障がいのある子どもたち」がいたと思うのですが、その子どもたちは今、どうしているのだろうか、ということです。もしも何か、状況がわかったら教えてください。

それから、「子どもの広場事業」の「自由来館」、つまり、ふらっと立ち寄る形で各青少年会館に来て、図書室で本を読んだり、ゲームをしたり、いろんな形であそんでいた地元の子どもたち。この子たちも、今、どこへ行ったのでしょうか。もちろん、別の居場所を見つけてあそんだり、勉強できたりできているのであればいいのですが。この子たちのことも、何か状況がわかったら、教えてください。

詳しいことは今、書きませんが、やはりじわじわと、条例廃止後の各地区で、青少年会館事業が「なくなった」ことによるマイナス面での影響が出始めているようです。それは、今、各館で自主的に活動しているサークルなどにも及んでいます。こういったことを、大阪市の当局者はどの程度、把握できているんでしょうか?


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夏休み、どうなるのか?

2007-07-15 10:56:44 | 新たな検討課題

青少年会館条例が廃止されて3ヶ月。そして、もうすぐ夏休み。

去年までだと大阪市内の各青少年会館で、各種の体験活動・イベントや学習会などに参加したり、あるいはプール開放などを通じて楽しく過ごしていた子どもたちは、今年、どういう形で夏休みを過ごすのでしょうか。

ある大阪市内の地区の関係者に聞くと、たとえ旧青少年会館の施設が残ったとしても、今は自主サークルなどの登録制・予約制でしか使えないので、今まで青少年会館にふらっと立ち寄って、さまざまな活動に参加していた子どもたちの居場所がなくなっているとのこと。このため、子どもたちの間からも、保護者や住民の間からも、不満の声が出てきているとのことでした。

なかには、旧青少年会館の入口前で中に入りたそうにしている子どもたちや、あるいは、「なんでここが使えなくなったんや?」と怒っている子どもたちも、その地区では出ているとのこと。こういう子どもたちが夏休みを経て、どこへ行くことになるのか。そのことがたいへん、気がかりです。

また、条例廃止後、旧青少年会館施設のうちプールはどこも使えないことになったのですが、夏休みを迎えて、地元の人たちの間から「なぜプールはやらないのか?」という声も出始めている地区もあるようです。

条例廃止後3ヶ月を過ぎて、このようにじわじわと、大阪市内12地区の子どもや保護者、住民の生活にさまざまな支障が出始めているようです。それを思うと、「子ども施策」あるいは「青少年施策」の充実という観点から見て、あるいは、「まちづくり」や「住民生活の基盤整備」という観点から見て、はたして本当に青少年会館条例の廃止・事業の「解体」が妥当だったのかどうか。あまりにも拙速にその方針を決めすぎたのではないか、という気がしてなりません。


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徐々に活動を再開します。

2007-07-08 21:10:28 | 新たな検討課題

青少年会館条例が廃止されてから、早いものでもう3ヶ月たちました。

条例廃止後3ヶ月が過ぎて、大阪市内12地区の子どもや保護者、地域住民の人たちの暮らしがその後どうなったのか、春まで青少年会館で勤務していた人たちがその後どうなっているのか。いま、かつての青少年会館で自主サークル活動などがどんな形で展開し、そこで活動している人たちがどんな悩みや課題を抱えているのか、などなど。こういった現状を確認するための研究プロジェクトを、今月から本格的に開始することにしました。現在、先月からいろんな人たちへの協力要請や日程調整など、本格的なプロジェクト始動のための準備作業などを、細々と続けております。

また、この間、やはりこの春の青少年会館条例廃止に納得ができなかったため、大阪市の青少年施策に関する行政関係者との接点をできるだけ持たないようにしてきました。ですが、今の様子を見ていると、こども青少年局が発足したとはいうものの、これからの大阪市の青少年施策をどうするかということについて、いまだ展望が見えてこない部分もあるようです。こういうことから、「今後、子どもや若者の人権を尊重するような施策を打ち出してほしいので、それに沿った取り組みに関して」という限定つきですが、大阪市の青少年施策に関する行政関係者との接触も、今月から再開していくことにしました。

そして、これは「市民の会」レベルでの取り組みになりますが、今後の大阪市の青少年施策のあり方を考える上で検討の素材にしてほしいということで、「創造都市戦略」の内容の具体化ということに関連して、地域社会レベルでの市民・NPOの取り組みを主軸に、子どもの体験活動や芸術・文化活動などをより充実させていくという観点に沿った政策提案文書をすでに作っています。これも、大阪市側に示して、対話の素材にしていく予定です。

こういう形で、徐々にではありますが、大阪市の今後の青少年施策を考える上で必要な市民団体レベルでの活動、あるいはグループでの研究活動や個人的な活動などについて、できる範囲で再開していこうと思います。今後とも、どうぞよろしくお願いします。


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「なかま」がいるって、いいよね。

2007-06-11 20:44:00 | 新たな検討課題

正直なところ、大学での仕事とかけもちしながら、大阪市の青少年施策を考える取組み、たとえばこの春まで青少年会館条例の廃止に反対したり、条例廃止後の市内各地区での子どもや保護者の暮らしについて考えたりする取組みを続けるのは、相当にエネルギーのいることです。あるいは、このブログに何か書き込み、情報発信するだけでなく、この問題に関する講演会や学習会を引き受けたり、あるいは、ブログ以外にも雑誌に寄稿したり、研究論文をこの問題に関してまとめたりすること、政策提案に関する準備作業を行うことも、けっこう、たいへんだといえば大変です。

でも、やっぱり、「なかま」がいるって、いいですね。「なかま」のことをいろいろ思い浮かべると、いままで書いてきたような作業が、それほど「苦労」とは思わないんですよ。「ああ、あそこで、あの人たちもなんかやろうとしてる・・・・」ということを思うと、「もうちょっと、自分もなんか、やってみよ~」って思うんですよね。

たとえば「市民の会」で活動中のNPO関係の人や、転勤後も勤務時間外に今までかかわってきた旧青少年会館に出向いて子どもと接している市職員のことが、何か文章を書いていても思い浮かぶんですよ。あるいは、「きっと、新しい部局に移って、いろいろ苦労しているんだろうなあ」って思う市職員の人もいるし、地元でしつこく、子どもや保護者とかかわろうとしている運動関係者の人もいるでしょう。なんか、そういう人たちのことが、ブログを書いていても、雑誌の記事や研究論文を書いていても思い浮かぶんですよね。そして、これまで障がいのお子さんを旧青少年会館に通わせていたある一保護者の立場から、このブログを見られて、連絡を取ってこられた方がいたときには、「ああ、やっててよかった~」って思いましたね。

大阪市の青少年施策に関する私の意見や情報発信のとりくみは、ここのところ、本業の大学の仕事との兼ね合いで、なかなか遅々として進みません。特に、このブログの更新にまで手が回らないときも多々あります。ですが、私、「なかま」がどこかでこのブログを見ていると考えて、時々休みながらになるかと思いますが、情報発信を続けていくつもりです。これからも、みなさん、ぼちぼちとか進みませんが、どうかあたたかく見守っていてください。


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条例「廃止」の日

2007-03-31 21:32:43 | 新たな検討課題

今日は2007年3月31日(土)。いうまでもなく、大阪市の市立青少年会館条例「廃止」の日です。

きっとこの数日、大阪市内12ヶ所の青少年会館では、条例「廃止」及び市職員引き上げを前に、数々のイベントが行われたことと思います。私もそのなかのひとつ、日之出青少年会館に、今日の午後、うちの2歳3ヶ月になる娘を連れて行きました。(これは我が家で娘の面倒を見る人がいなかったのが理由です。また、日之出青少年会館に寄る前に、新大阪駅で「ひかりレールスター」を見せています)

日之出青少年会館では今日、放課後の小学生たちの活動である「こばと会」の終了式と解散式をしていました。ちょうど娘を連れて、その式がはじまった頃に私は行くことができました。手作りおやつを食べながら、子どもたちの歌やペープサート、読み聞かせサークルの方による大型絵本の読み聞かせ、館長さんのあいさつなどがありました。また、「こばと会」の子どもたちだけでなく、その保護者や兄弟姉妹たち、会館職員、ボランティアのみなさんも、その場に集まっていました。そして、この日は「こばと会」だけでなく、識字活動の方も何か集まりをもっておられたようです。

ひとりっ子であまり人づきあいになれていないせいか、今は人前にでると緊張するうちの娘ですが、この「こばと会」の式に出たときは、ちょっといつもと雰囲気がちがっていました。最初こそなれないので緊張していましたが、おやつを食べ、子どもたちの出し物や絵本の読み聞かせなどを見ているうちに、徐々にそれがほぐれていったようです。小学校3年生の子たちが歌をうたっていたときなどは、娘はその歌にあわせて踊ってました。そして、館長さんのあいさつの頃には、スヤスヤ、気持ちよく眠り始めました(笑)

いろんなまちがいや、試行錯誤もあったかもしれませんが、少なくとも青少年会館条例があす以降も存続していたのであれば、私はきっと娘が小学生くらいになった頃、この「こばと会」の子どもたちのなかに混ぜてみたい、って思ったでしょう。また、もしも今後、活動形態を変えて何らかの形で会が続くのであれば、いつかきっと、娘を連れていきたいです。

そんな娘の様子を見て、たった2時間弱ほど「こばと会」の雰囲気に触れるだけで、あの娘がこんなに気持ちよく、スヤスヤ眠れるのは、「よっぽどこの青少年会館、そして「こばと会」が、子どもにとって安心できる雰囲気を持った場所だったのだ」ということではないかと思いました。そして、あらためて、この「ほんとうに安心できる雰囲気を持った場所」を、大阪市内の子どもや若者、その保護者、地元住民、ボランティアの方などとともに、どうやって今後も創り上げていくのか。そこを引き続き、考えていきたいと思いました。ですから、条例がたとえ「廃止」されたとしても、日之出をはじめ、各青少年会館のあと施設等を利用して活動をしている人々とは、前から書いているように、何らかの形でつながりを持ち続けたいな、と思っています。

条例「廃止」を迎えるその日を、娘といっしょに、この日之出青少年会館で、子どもや保護者、会館職員のみなさんと過ごせたことを、私はこれから先も忘れません。「誇り」にすらしたいと思います。

そして、これまで青少年会館各館で働いてこられたみなさん、市教委や教育振興公社で青少年会館事業にかかわってこられたみなさん、今日までほんとうにお疲れさまでした。


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その後の状況、教えてください。

2007-03-25 09:46:39 | 新たな検討課題

もうひとつのブログに私の近況報告(日記)として書きましたが、この2日間くらいの間に、大阪市内12ヶ所の青少年会館「すべて」に、とにかく足を運んできました。

今まで私だけでなく、私のゼミの学生たちもいろんな形で青少年会館の職員のみなさんにお世話になっていますし、条例廃止・市職員ひきあげがいよいよ行われるその前に、ぜひとも今までお世話になったお礼を伝えたくて、大学の卒業式後新学期開始までの比較的時間に余裕のある期間をつかって、ごあいさつにでかけた次第です。正直、今までまわれなかった(まわらなかった)のが惜しいなという気持ちはあるのですが、でも、最後に「大阪市内すべての青少年会館」に足を運ぶことができて、そして、何人かの顔見知りの職員の方とじっくりお話する時間が取れて、ほんとうによかったと思っています。

その職員の方とお話をするなかでもお伝えしたのですが、4月以降、今まで青少年会館を利用して、そこで活動を続けてきた子どもたちや、その子どもの保護者、地元地域の住民のみなさんの暮らしがどのようになっていくのか、私はとても気にしています。また、青少年会館にいた市職員のみなさんのその後も、私としてはとても気になるところです。

今まで青少年会館が条例施設として存在し、市職員配置を通じて守られていたものが、条例廃止・市職員ひきあげという事態によって、「激変」を余儀なくされると私は思っています。その「しわよせ」が、子どもや保護者、地元地域の住民のみなさんにどんな形で現れてくるのか。また、その現れた「しわよせ」に対して、どんな手立てで対応していくのか。そこをぜひ、いっしょに考えていきたいと思っています。

ですから、4月以降、何か「これは?」と思うことがあれば、いい変化・よくない変化のどちらでもかまいませんので、遠慮なくお知らせください。また、私自身、今後も時間の都合さえつけば、市内12ヶ所の青少年会館のあと施設のところに、できるだけ足を運びたいと思っています。今後とも、どうぞよろしくお願いします。


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情報公開度が高まると市民側・市役所側双方が問われる

2007-03-19 11:23:46 | 新たな検討課題

つい最近のどこかの新聞記事で、大阪市役所の情報公開度がアップしたいう趣旨の報道があったように思います。その「おかげ」というわけではないのですが、例えば市役所に対する市民側からの各種の要望や、市民団体などと市役所側の交渉状況なども、大阪市役所のホームページからよくわかるようになりました。

特に、大阪市市民局のホームページでは、昨日書いたように「市民の声」に寄せられたさまざまな意見や質問とこれに対する市役所側の回答だけでなく、「団体等との交渉状況」というページで、さまざまな市民団体から出された大阪市政への意見・要望などと、これに対する市役所側の見解などがわかります。これ、市民局のホームページから、例えば各区役所や健康福祉局といった他部局などへの市民団体などの交渉状況もわかるので、とても便利です。

で、その交渉状況をいろいろ市民局ホームページ上でみていると、面白いですね。例えばある市民団体から(これはどちらかというと、部落解放運動や同和施策に対して批判的な団体でもあるんですが)、次のような要望が出されているんですよね。

「中高生の居場所、自己実現活動、ひきこもりやニートなどの諸課題に対応できる適切な設備と専門職員が配置された総合的な青少年施設(事業)を自治体の責任で建設し、青少年の事業・活動等を地域ネットワークの中で充実させること。」

実はこの要望の内容、今までこのブログを見ていた人ならわかると思うんですが、この前条例「廃止」をむかえ、来月から事業が「解体」されてしまう、今までの大阪市の青少年会館事業が担ってきたことそのものなんですよね。実際、そういう回答を、確かこの市民団体に対して、大阪市側はしていたように思います。

このように、いま、大阪市役所が取り組んでいる、市民側からの要望や意見・質問等のインターネット上での「公開」制度には、次のような機能があることも見えてきました。つまり、この制度の導入によって、市役所側の市民の要望に対する対応度も明らかになるとともに、実は市民側の大阪市政に対する理解度も明らかにされてしまう、ということです。

と同時に、前述のように「中高生の居場所、自己実現活動、ひきこもりやニートなどの諸課題に対応できる適切な設備と専門職員が配置された総合的な青少年施設(事業)を自治体の責任で建設し、青少年の事業・活動等を地域ネットワークの中で充実させること」という要望が、部落解放運動関係以外の団体からも出るということは、このような事業の展開が、全市的にも求められている、ということ以外のなにものでもありません。

ということは、今まで青少年会館が展開してきた各種事業には、大阪市内青少年一般を広く対象としたものが多々含まれているということであり、「なんでそれを条例廃止・市職員引き上げ・事業解体といったことにしなければいけなかったのか?」という根拠が、今もってなお薄いものであるということを示している、ということになりますよね。市役所側が先の質問に対して、「青少年会館でやってる」という回答をするということは、論理上、「青少年会館でやってる事業は、全市的にも展開が求められている事業である」ということを、市として認めた、ということになりますからね。

こんな風に、大阪市の情報公開度、特にインターネット空間上での市民と市役所との交渉経過等に関する情報公開度が高まると、市民側・市役所側双方のあり方が問われてきます。つまり、「なんでこんな要望の出し方をするのか?」という形で市民側も問われるし、「どうしてこういう返答になるのか?」ということで、市役所側も問われるということです。


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