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5年ぶりではあったが。



        5年ぶりではあったが。




 わが姉君は、4時前に部屋に入ってくるなり、
「はい。これはチョコラBBの大瓶。」
「これは、知多半島のサザエ。」
「これは、熱田神宮の御守り。」
 と、
 サッサのサッと品を渡すと、
「いい部屋で、駅にも近くて安心したわ。
 ここならずっと住めそうだね。
 私もまた遊びに来れる。
 今日は時間がないから帰るね。」

 それから、
 栗饅頭の箱と、もう一箱、和菓子の箱を、
「これ、
 お前がお世話になっている京都のMさんがここに来たら、
 私からのお土産だって渡しておいて。」
 そう言って、テーブルに置き、
 わずか40分で帰って行った。


 僕は、昨日買っておいた「山上」の漬物や豚の味噌漬けなどをお土産に渡したが、
 帰り間際に、
「あっ。そうそう。
 渡してなかったお前の誕生祝、渡しておくね。」
 と、財布から1万円札を差し出し、
 結局、姉君は、
 彦根の特産品を自費で買って帰ったのだった。


 部屋がきれいで明るいことと、彦根駅まで本当に5分だったことが気に入ったらしく、
「いい所に移ったね。
 米原なんかじゃなくてよかったわ。
 他の土地では、こんないい条件の部屋は見つからないよ。
 これも運かな。」
 と喜んでいたので、
 暇ができたら、また来るだろう。


 5年ぶりの再会というのには、あまりにもあっさりムードであったが、
 でも、まあ、こんなものか。


 で、
 世川君は、その1万円札を握りしめて、
 散歩がてら、
 丘の上のイオン城に赴き、
 彦根市指定ゴミ袋を買い、
 缶詰やカップ麺といった保存食と、
 どこで買っても同じような豆腐と納豆と氷を買い求め、
 それから、
 隣のダイソーで、
 白い電卓と、白いペン立てを買い、
 今しがた帰って来た。


 姉君が買ってきてくれた、好物のサザエとまぐろの角煮があるので、
 この数日、寝食を忘れてパソコンを打ち続けた健気な僕であったから、
 今夜は晩酌を許してもらって、
 今からサザエを焼いて一杯やろう。


 ということで。




コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )
« 「笑える俊夫... ノロノロ気味... »
 
コメント
 
 
 
ふぅ~ (北上支店長)
2016-10-16 19:53:12
良かった善かった
 
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