世川行介放浪日記

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吾妻橋

2017年05月16日 15時29分17秒 | 自選 放浪篇
 

     吾妻橋



 墨田区吾妻橋には1年半住んだ。
 狭いマンスリーマンションの一室だった。 
 6階だったと思う。
 『泣かない小沢一郎が憎らしい』の原稿は、ここで書き上げた。







 その頃も、毎日のように送金の確認に、近くの郵便局に通った。
 まあ、放浪時代はずっとそうだったが、
 吾妻橋でも、
 貧乏から全然抜けきれず、
 青息吐息の毎日だった。







 近くにあったアサヒビール本社の下に、
「23番地」とかいう名のオープンの喫茶店があった。
 僕は貧しくて、
 そこで一杯のコーヒーを飲むのもままならな生活だったが、
 郵便局のATMに送金があると、
「少しくらいの贅沢はいいか。」
 そこのテーブルに身を置いて、コーヒーを一杯飲んだ。


 その店にはいつも雀がやって来て、
 地面にケーキの屑を置くと、恐る恐る近づいて来て、
 そのケーキの屑をついばんだ。
 その雀の姿を見るのが、僕の戸外での楽しみの一つになっていた。
 可愛かった。


 今日行ったら、
 店は改装工事で閉じられていた。
 懐かしい光景が、また一つ消えていくのだ。







 吾妻橋を渡った西詰に、「隅田公園」の標識が立っていて、







 その奥の広場で、
 東京歌謡楽団が懐メロをうたっていて、
 たまに、彼らのうたう懐メロを聴いた。
 「男命の純情は 燃えて輝く金の星」
 たまには口ずさんだ。


 墨田区吾妻橋。
 懐かしい土地だ。

 あれから何年が過ぎたのだろう?





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