散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

白アスパラガスと赤いイチゴ

2005-05-13 19:28:56 | 飲食後記
畑の横を歩くと、妙に畝の高い場所があって、土山の下にはアスパラガスがひっそりとしかし逞しく育っている。
陽に当って色がついてしまうと味がかわるので土の下に隠されている。
この時期になると出稼ぎでポーランドなどから来る日雇い労働者が、汗水流して収穫するのだ。
それは傷つきやすいので、丁寧に人手で収穫されなければいけない。

ドイツ人は白アスパラガスに目がない!

採りたての白アスパラガスは内から輝くような薄いクリーム色で、いかにもきめ細かく美味しそうだ。
もう店で買う前から生唾を飲んでしまう。
細くて直径1,5cm、太くて3cm程の物もあって、採りたてはいかにもみずみずしく、水分をたっぷり含んで折ればパキッと飛沫が飛び、生で齧るとシャリッと音がし、口の中には独特の香が広がるのだ。
しかし、生でガシガシ食べるものではない。なぜならアスパラギン酸はゆがかれてから特有のうまみが出るというものらしい。

まずアスパラガスの皮をむく。高かったからと言ってケチケチと薄くむいてはいけない。
大きな深鍋(アスパラガス用ゆで鍋と言うのも売っている)でお湯を沸かし、砂糖とバターの塊をおとしてアスパラガスをゆがく。
ゆで湯の中でそれが少し透き通るようにみえたとおもったら、試しに齧ってみる。
歯ごたえよく噛み切れる位に茹で上がっていれば、引き上げて水気を切る。ここで試食を続行したい気持ちに堪えて、ソースの事を考えなければいけない。もう少しの辛抱だ。
ソースにもいろいろあるが私の場合は、溶かしバターにパセリ、手元にあるハーブのみじん切りをまぜて、さっとアスパラガスにかけるだけが好きだ。
付け合せは、極薄く切られたばら色のイタリアパルマ生ハムと茹でジャガイモ(ドイツにはそれはもうたくさんのジャガイモの種類がある。)を添えるだけのシンプルな食べ方が気にいっている。

この時期はイチゴの出回る時期でもあって、そこここに”イチゴ売り”がでる。
イチゴが大好きな私はとてもうれしくなって店の前に並んでいるのを見るとつい買ってしまうのだ。

もしもアスパラガスを食べ残す事があればサラダも良いかもしれない。
ちょっと思いついて、イチゴをつぶしてサラダドレッシングに混ぜ合わせてみた。
ドレッシングには、イチゴ色を殺さぬためにも、味を引き立てるにもこの場合白バルサミコ酢が合うと思う、そこに少し生のバジリコとセージを少しだけと、粒からし種をいれる。粒からし種は味よりも歯応えのために加えてみたかった。
アスパラガスの上に赤いソースがトロリとかかり、スライスしたイチゴとバジリコの葉を添え、キリリと冷えた白ワインを用意すると。。。。。

ついでにピカピカした大粒のイチゴにかぶりつきながらこの間、知人が持ってきたスパークリングワインを飲む。

ああ、もうこれは至福です。

アスパラガスの公やけの最終収穫日(!)は6月24日で、それ以降はアスパラガスの宿根を来年まで休養させなければいけないという配慮。
だから、美味しいアスパラガスが市場から消える日までたゆまずせっせと食べ続けるのだ。

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18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ホワイトorグリーン (pigboat)
2005-05-15 01:26:55
seedsbookさんこんにちは

ホワイトアスパラガスは本当に美味しいですよね。

私は昔、植物の「アスパラ」の白いものを缶詰にした物が「アスパラガス」という商品名だと勘違いして思っていました。

だって、スーパーや八百屋などほとんどのところが「アスパラ」としか書いてなかったものですから。

日本では、昔はホワイトアスパラガスの缶詰くらいしか無かったのですが、一時期からグリーンアスパラガスが普通に売られるようになりグリーンが一気にメジャーになりました。

そうそう、ギンビスのビスケットにも「アスパラガス」というのがありましたね。
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もう、美味しそう! (Jessica)
2005-05-15 01:45:14
読んでいるだけで、よだれが...。

やはり旬のものは、シンプルにいただくのが最高ですよね。

白アスパラガスは、あまりアメリカでは見かけない気がします。砂糖とバターで茹でるとは、知りませんでした。この組み合わせ、妙にアスパラガスの白さに似合っているような気がします。

ストロベリー・ドレッシングに白バルザミコの組み合わせは、思いつきませんでした。前回の汚名返上に、次回はこのアイデアを試させていただきます!

最終収穫日まで、アスパラガス三昧、エンジョイしてくださいね。
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http://blog.goo.ne.jp/asis2005/ (ASIS2005)
2005-05-15 04:42:02
食べましたよ!ホワイトアスパラ。

昨日出張でオランダにいったので早速スーパーで一袋買って帰りました。シンプルに茹でていただきました。ホワイトアスパラにありつけたので、ちょっとホッとしました。
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pigboatさんへ (seedsbook)
2005-05-15 06:25:47
日本では白アスパラガスと言ったら瓶詰めか缶詰しか知りませんでした。グリーンアスパラガスは大好きでした。

この時期にはドイツのアチコチの店に”アスパラガスあります”と言うような看板もでて、好んで食べられます。
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jessica さんへ (seedsbook)
2005-05-15 06:29:45
アメリカではあまり食べませんか?13世紀頃フランス、イタリアあたりに定着。十字軍遠征で戻った人が種を持ってきたと言う話とかありますが、ドイツは19世紀には言ってから、アスパラ栽培始まります。

イチゴドレッシング良かったですよ!

熱いうちにかけて、冷ましてから食べると、味が良くしみています。
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asis2005さんへ (seedsbook)
2005-05-15 06:31:53
オランダでも良く食べますよね。かって帰られたということはイギリスではあまりポピュラーではありませんか?我が家でははアチコチの農家の直売を食べ比べてます。

たかがアスパラ、されどアスパラなんです。
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想像しただけで^^ (latifa(ポコアポコヤ))
2005-05-23 15:39:50
seedsbookさん、こんにちは!

白アスパラガスに、苺のソースだなんて、是非是非食べてみたいです。色合いも凄く素敵そう♪



そういえば、つい最近毎週日本で放映している「しっとこ」って番組で「世界の朝ご飯」っていう人気コーナーがありまして、ミュンヘンだったんですよ。その時白アスパラガスのスープみたいのを紹介していて、すごい美味しそうで。

その時に、確かドイツではアスパラガスといえば、白アスパラガスのこと、って言う風に紹介してたんです☆

こちらです↓

http://mbs.jp/shittoko/asa/05_05_07/index.html
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latifaさんへ (seedsbook)
2005-05-23 16:39:22
こんにちは!

何人かの人に”イチゴ をソースに使うのなんか想像できない”といわれましたが、美味しいですよ!

アスパラガスのスープも美味しい。白アスパラガスが多いんですが、最近”緑”も増えて来ました。どちらも大好きなので、新鮮な品を見ると、イチゴと共に思わず買ってしまいます。

紹介記事に出ていた"レバーケース”。あれを朝から食べるのはちょっと辛いものありますね。かなりの脂肪分ですよ!
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ワイルド・アスパラガス (munubu)
2005-05-24 20:01:51
TBとコメントをありがとうございました。



ワイルド・アスパラガスにも挑戦してみました。これまた違った感触で旬の味を楽しめました。
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mumubu さんへ (seedsbook)
2005-05-24 20:16:14
訪問有難うございます。

何でこんなにアスパラガスにこだわっているのだろう、と自分でもおかしくなりますが、やはり”旬”を食べるという事でしょうか?限られた時間内での楽しみはひとしおです。

6月24日までは、楽しみたいと思っています。

又お時間のあるときにはお越しください。
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