Seachang's room

見に行った展覧会の私的な感想です。皆様の展覧会行脚にお役立てください☆
コメントお待ちしてます。

増山雪斎 ~大名の美意識~

2007-10-29 00:51:59 | Weblog
桑名市博物館 2007年10月27日~11月25日
平成の大合併で伊勢長島も桑名市に入ったそうで、桑名市博物館で増山雪斎の展覧会です!1993年に三重県立美術館でやって以来(しかも見損ねてる)。おおむね代表的なものは出てます。で、展示替は雪斎は少なめで、春木南湖とか南メイとかを入れ替えるようです。図録もオールカラーで1000円。買いです。
企画者側には南蘋派の花鳥画家というくくりでなく、という気持ちがあるようです。だからといって文人画といいきれるわけでもないでしょうが(なんとなくヒトによって文人画のほうがエライという価値判断もあるような)。本人は「唐画 からえ」がやりたかったんだろうとワタシは思ってます。南蘋派の展覧会で紹介するときはその側面を強調するのであって、そのワクに閉じ込めようなどとは誰も思ってないでしょう。あと日本では着色を水墨に置き換えたような作品も南蘋派のレパートリーですよね(墨牡丹とか)。
いくつか気になったこと・作品
中を白抜き?にした幹の表現 南蘋派由来の立体的表現か
老松梟鳥図 眼が金色なのも気になる
何をモノクロで、何をカラーで表すか
夜景花鳥図 鳥が笑っているようにみえる 月のまわりのもわもわ感
月窓寒碧図 このヒト夜の光と陰が好きなのかな
トロロアオイに翡翠図 トロロアオイは一応文人画風画題(図録山口論文) それはアリかも この作品洋風画っぽいのね。墨の筆線もほとんど意識させない。つかってるけど黒色って感じ。裏表の書き分けも含め興味深い。そしてやや意外なことにこれって遅いんだ・・・・・・
塗り残しの輪郭表現
やはりリッチ 金ときどき使ってます
山水は渡辺玄対風だったりいまいちな浦上玉堂風?
春木南湖も面白いかも。部分的洋風表現とか
春木南メイ 装飾的真景?
殿様たちが意外と文人画描かない理由ってなんなんだろ・・・・・・


コメント (3)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

かえるの絵描・松本奉時と近世大阪画壇

2007-10-28 01:22:22 | Weblog
大阪歴史博物館 2007年10月3日~11月5日
楽しくて勉強になる展示です!!! 奉時のかえるかわゆいし。微妙に若冲とも関係あるし。そしてかえるだけではないのです。あなどりがたし奉時。用箋かわゆい。図録がほしかった・・・・・・。それぞれ素晴らしいのですが
七十二名寄合描 一枚の絹を分割して4列18段の升目 珍しいヒトもいる。ばらばらの紙や布より面倒ですが、小さい画帖が平面に広がっているような感じも
佛林狗追憶詩画帖 犬の死絵?
山水の寄合描ってアリ?(笑)
そして9階の常設展示室にも大坂画壇飾られているので忘れずに見ましょう♪
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伊勢物語 雅と恋のかたち

2007-10-28 01:14:01 | Weblog
和泉市久保惣記念美術館 2007年10月6日~11月25日
「伊勢物語絵巻」を所蔵する久保惣がやる総合的伊勢物語美術展。見ごたえがあります。ちょっと借りすぎ?屏風がすごくつめつめで展示してあるところがありました。伊勢って源氏より結構少ないのによく集められました。図録もみっちりです。
これはこれでもちろんいいのですが、もう少しポイントを絞った伊勢物語美術展があってもいいような気もしました。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

泉州・いずみさの 近世の学者・文人たち

2007-10-28 01:05:33 | Weblog
泉佐野市立歴史館いずみさの 2007年10月20日~12月2日
泉佐野って江戸時代栄えてて人材を輩出してるのね!いってみてよかったです。唐金梅所もそうか。上野若元作の屏風を持っててそれを祗園南海が見たがってる手紙出てました。食野青圃と十時梅、里井浮丘と日根対山とか。まああまり絵本体は出てませんけど・・・・・・ 図録があればそれで結構済みそうではあるが図録がないので行って自分でメモ取ったり見るしかないわけです。
コメント (6)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

坂田一男展 前衛精神の奇跡

2007-10-27 00:57:50 | Weblog
岡山県立美術館 2007年9月28日~11月6日
レジェに直接学んで抽象絵画を描いた岡山出身の画家。絵が面白くないわけではないけれど、人生がもっと興味深い。医者のぼんぼんで、旧制高校の入試に受からなくて変調を来たして、絵が好きでパリへ最初は遊学?して、人より遅く貧乏を味わって(たぶん)、日本帰ってきたら叔父さんの干拓事業の手伝いとかしてたんだそうな。コンセプチュアル・アートに門前小僧なのですごく前衛的とはいまや思えませんが、結局このヒトってどうやって生活してたの???とすごく現実的な疑問を持ちました。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

金刀比羅宮 書院の美(金刀比羅宮会場)

2007-10-26 00:48:40 | Weblog
金刀比羅宮 2007年10月1日~12月2日 12月29日~1月31日
芸大でやった展覧会がおひざもとへ巡回?チャンスがあったのでいってみました。追いたてられはしませんが人が監視兼説明でいるのでそうそう長居はしにくい感じ。でも襖がはまってて、部屋によっては中も入れるのでいける方にはおすすめ。燕の里帰りは燕ぼろぼろすぎですが。高橋由一館も宝物館(芦雪出てた♪)もいいですが時間ない人は書院だけでもよいかも。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初公開「牡丹図屏風」と近世京都の狩野派

2007-10-26 00:42:29 | Weblog
総本山善通寺宝物館 2007年9月23日~11月4日
会場はせまいですがいい京狩野展(てゆうか後期は鶴澤派展?)。オカネと時間が許せば前期も見たかったわ・・・・・・ 図録もできるものなら欲しかったわ 花だけで岩がないと筆者推定って難しいですわね。鶴澤探山って生年わかってるから何歳って書いてあるのは制作年わかるのでは?ワタシは鶴澤探索「百花図屏風」が博物図風風なとこもあって気になりました。戒壇めぐりつきなのも楽しいです。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

狩野永徳

2007-10-25 00:19:39 | Weblog
京都国立博物館 2007年10月16日~11月18日
モノがいい、だけでなく新出の作品を出したり展覧会としてもがんばりが感じられる。こういうがんばり感って東博平成館ではあまり見えてこないのはなぜだろう。全部が永徳ではないが(といっても大体は永徳だ)あの広い会場を埋め、参考図版もたくさん入った図録も出てる。あおりすぎのような気もしなくはありませんが・・・・・・ 展示替は少ないので普通の人は一回いけばいいでしょう。金曜日以外も18:00までやってますが、夕方は空いてます。洛中洛外図の前は異常に混んでます。あともっと人を入れるつもりなら部屋の中央のケースとか案内板とか危ないのでは・・・・・・
それから常設にも元信周辺や山楽が出ててコラボしてるのに見てない人多そう。もったいなーい。
永徳ってこんなにいっぱいあったんですか?もしかしてかなり大胆な展覧会なの?
大物過ぎていつものようにここで作品名を出して茶々を入れるのははばかられるのですがいくつかは
聚光院 下がっていつ頃になったんでしたっけ?
花鳥図押絵貼屏風 こんなんあるんだー トンボかわゆい
仙人高士図屏風・群仙図(南禅寺) 仙人の同定ってなるべく根拠をつけたいところですよね。恥をかく可能性もふえますが、そうでないと全体的な同定水準があがっていかない
上杉本洛中洛外図 人がいいというものはやはりいいのだ 色もとてもきれい。上杉謙信はモノがわかるからいいものを送られたといってる人もいました。新出洛外名所遊楽図もステキ 比べると松栄ってちょっとダサい?
吉野山風俗図屏風 こんなのあるんだ
いくつかの作品はBIOMBOと掛け持ちなのね
光信風 州信印四季花鳥図 この展覧会の中でなごむわ~
宗秀風 源氏物語図屏風 二本松の組み方って結構モレリ法の対象になると思うんですけどどうでしょう
唐獅子図屏風 でかっ! カベ貼り付けだったとしてもでかい
檜図屏風 何か病んでる・・・・・・
配置とか構成とか難しいなあと思いましたが素晴らしい展覧会です!
(といいつつ個人中心の美術史の限界というものも考えたりするわけですが)

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

BIOMBO/屏風 日本の美 4回目

2007-10-22 01:50:06 | Weblog
サントリー美術館 2007年9月1日~10月21日
大阪市立美術館 2007年10月30日~12月16日

最終日に四回目の訪問。
元信「花鳥図屏風」(白鶴) 着色でも水墨でも形態感覚は同じところもある。霊雲院に似てるところありますよね?
豊国祭礼図屏風~阿国歌舞伎図屏風~御簾屏風~源氏物語図屏風 なんか展示がきちきちだった
夕方閉館間際だったからか、意外と人爆発的にはいなかった。同じ展覧会に四回、しかも一応勤め人。達成感があります。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

谷文晁とその一門 再訪

2007-10-22 01:41:54 | Weblog
板橋区立美術館 9月8日~10月21日
後期分を見るために最終日に再訪。西高島平から美術館までの間に3人も図録の袋を持った人とすれ違ってしまった。最終日はそれなりににぎわってました。
墨の表現を色彩の表現に入れ替えるときにおこること(全体的に気になった)
唐画って何よとか
谷文晁「虎図」なんか森派の虎とか思い出した。虎以外の周りの部分は岸駒にも似てる。谷文晁と岸駒って孔雀の絵でも構図がかぶってたりしますが何か関係あるの?
谷文晁「日光二瀑真景図」高桐院李唐の滝のパターンを真景にもつかってる?
増山雪斎邸合作 なんか画帖を開いたような掛け軸
金子金陵 微妙に部分的に油絵的表現を狙ってる?
大西圭斎「松樹油蝉図」 これイイ 金の使い方と光?
渡辺崋山「福海図」燕のパターンとこうもりのパターンて置き換わりうる。
清水曲河 山水は宋紫石系統 注目
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする