橡の木の下で

俳句と共に

「蚊食鳥」平成29年『橡』10月号より

2017-09-25 12:00:37 | 俳句とエッセイ

  蚊食鳥  亜紀子

 

声かけてをれば朝顔開きつぐ

手ごたへのなき日日に咲くめうが

蜂が抱く翡翠芋虫透きとほり

おしよろ花たをる我が手も老いにける

金色の翅閉ぢ合はす花むぐり

炒り胡麻のやうに跳ねちるばつたの子

わんさ来て香草好むばつたかな

台風禍雀ら起きて空を見る

たふれ伏す百合の真白き野分あと

ありがたや雷の撒水十二分

真昼間の鳥より嬉々と蚊食鳥

けふもまた一日果てたり終戦日

べろべろと朴の葉垂るる残暑かな

蟬声のるつぼの底の沼ひとつ

初音とて青松虫も一興に

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