しましましっぽ

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「ラプラスの魔女」 東野圭吾

2016年09月15日 | 読書
「ラプラスの魔女」 東野圭吾  角川書店     

羽原円華は10歳の時、竜巻で母を亡くす。
それから7年後。
ある温泉地で、硫化水素ガスによる死亡事故が起こる。
その調査に訪れた泰鵬大学の化学者、青江修介教授は現場近くで1人の少女、羽原円華を見掛ける。
少女は、少年を捜していた。
その少女の不思議な行動を、青江は気に留める。
一方事故で死んだ男の母親が、その前に息子は殺されるかも知れないと訴えていた。
その話しを聞きに行った刑事の中岡は、温泉地を訪れ青江に出会う。
事故に見せかけた殺人の方法を聞くが、青江は無理だと答える。
しかしまもなく、離れた別の温泉地で、似たような硫化水素ガスによる死亡事故が起こる。
どちらも、それまでに事故はなく危ない地域でもなかった。
そこで、青江はまた現場に来ていた円華と出会う。
青江は、2人の被害者を調べていて、共通の知り合いを見つける。
甘粕才生。彼は家族を硫化水素事故の為亡くしていた。










東野さんだから、サクサク読み進められる。
SF系の物語なので、不思議な現象はそのまま細かく説明しなくても済んでしまう。
その分人間ドラマが、となればいいのだが。
残念ながら、登場人物が何となく面白味がなく感情移入が出来ない。
誰が主役なのだろうか。
一番心情を知りたい、円華や父親の全太郎の気持ちはあっさりと書かれている。
そのお当たりは想像すれば分かるだろうと言う事なのか。
円華の気持ちも、母親の死から来ている事はわかるのだが、もう少し描いて欲しい気がした。
そうか、人間の感情よりも、何があったかの事実を追う物語なのか。
復讐の物語なのだが、その根拠も、なぜそこまで思いつめたか分からない。
その人格のせいなのだろうか。
事の起こりの事件は、普通の人間が起こした事だ。
この事件についてはもう少し詳しくどのように起こしたか、知りたかった。
羽原円華の手術も、もっと大変な事の様に思うがあっさりと書かれている。
円華と父親との関係。親子ならではの葛藤や感情の行き来など。

タイトルは「ラプラスの悪魔」から。
フランスの数学者、ピエール=シモン・ラプラスによって提唱されたもののこと。
【もしもある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力の知性が存在するとすれば、この知性にとっては、不確実なことは何もなくなり、その目には未来も(過去同様に)全て見えているであろう。 ―『確率の解析的理論』1812年 】

これを知っていたら、円華の能力が最初から分かっていたのだ。
まあ、知らなくても何となく何かが起こっているのは分かるのだが。
割と先の事が分かって、特に以外に思うような事実もなく、反対に物事が大仰に見えてしまった。
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