しましましっぽ

読んだ本や、観た映画などの簡単なあらすじと感想。それと、好きなスポーツの事を書いた、備忘録の様なブログです。

「リガの犬たち」  ヘニング・マンケル  

2012年01月28日 | 読書
「リガの犬たち」  ヘニング・マンケル      創元推理文庫
 Hundarna i Riga       柳沢由実子・訳

スウェーデン南部の海岸に、一艘のゴムボートが流れ着いた。
中には、2人の男の死体が抱き合うように横たわっていた。
共に射殺体。身に付けた高価なスーツからするに漁師や船員ではなさそうだったが、身元を示すような物は何もなく、ボートには製造元すら書かれていなかった。
彼らはいったい何者なのか?
検死医の報告によれば、どうやら海の向こう、ソ連か東欧の人間らしいのだが・・・・・・。
小さな田舎町の刑事に過ぎないヴァランダーは、思いもよらない形でこの国境を超えた事件の主役を演じることになるのだった!
    <文庫本1頁目より>

刑事クルト・ヴァランダー・シリース第2弾




田舎町の刑事、ヴァランダーが自分の役割以上の事をすることになる今回の物語。
しかし、それでヒーローのような活躍をする訳ではない。
それどころか、自分には何も出来ないから早く帰りたいと思うほど。
しかし、それがヴァランダーらしいし、作り物ではない現実感がある。
そんなことを思っていても、2度リガを訪れることになるのだが。
これも、半分巻き込まれたような感じだし、ヴァランダーの心にあったのは、バイバ・リエパのことだけ。
変な正義感がないのも、はやりヴァランダー。
順番通りに読んでいなかったので、やっとバイバ・リエパのことが分かる。
ヴァランダーが惹かれる理由も分かった。

舞台になった1991年のラトヴィア。
ラトヴィアを抑圧するモスクワ共産主義から脱却しようとする市民活動が起こっている。
スェーデンから見ても謎の国。まだ国が揺れ動いている時期。
ヴァランダーの目を通して見て、感じたラトヴィア。
緊張感と暗さが伝わる。
何を、誰を信じていいのか分からない社会。
自由とは何かを真剣に考え、求め行動する人々。
この物語のようなことが、実際にも起こったのだろう。
今も自由を求めて揺れ動く国がある。
このような闘いが、どこかで行われているのだ。
リエパ中佐の言葉。
「人が闘うのは生きるためです。そのためだけに闘うのです。
その闘いには自由と独立の闘いも含まれる。
それ以外の闘いは人が選んでするもの。
しなければならない闘いではない」

自由で平和な世界を願う。
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ラトヴィア ヘニング・マンケル スェーデン 柳沢由実子 創元推理文庫 スウェーデン
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