山茶花談

さざんかだん

昭明銅鏡

2017-09-13 | 日誌


先日夫の知り合いの方からチケットをいただいたので
高崎シティギャラリーに、「漢字三千年展」を見に行ってきました。

昔 学生時代に学校の図書室にあった甲骨文字の本を一冊分学校のコピー機でコピーして
張り合わせた本をずっと長年愛用しています。
よく使っているので、もうほどけてきそうです。
色鉛筆画の枠の中に、絵と関係した甲骨文字を連ねて額にしています。

展覧会場で、初めて漢字を作った中国の人のはなし、
ヤギや牛を見て、そのかたちを真似たのが始まりだったそうで
文字を初めて生んだ時
神が喜んで天から穀物が降ってきた、
また鬼神が夜、人の英知を知り大声で泣き叫んだ・・というはなしが素敵でした。

動物の骨、亀の甲羅でものごとを始める前にその吉凶を占ったのが日常的だったようで
そのあたり、中国の自然:森羅万象と人間との関係はとてもダイレクトで
すばらしい文化ですね。

陳列された中で一番感動したのは、小さな銅鏡でした。
昭明銅鏡、と書かれていて、そのレリーフも
会場の筆の書と同様、欠けもないきれいな完璧な状態で、とても美しいです。

その鏡の円に沿って刻まれていた銘文が
鏡のかたちに負けない美しい詩でした。


内清以昭明 光夫日月

内は清らかにして以て昭明、 かの日月を光しててらす


反対に、日月の光を眺めながら
自分のこころもそれに重なるよう清明に落ち着けたい
そんな関係があるのも知りました。
人のこころと日月が呼応する、物に象徴されたのが鏡ですが
人のこころを鏡に映し、日月に映すんですね。
それで日や月に、人は焦がれるのかもしれませんね。


ちょうど今開催中の二人展の作品も
中也の詩の他、中国の詩を並べた絵も展示しています。
よろしくお願いします。

中村利喜雄+飯岡千江子展
会期 9月9日(土)~9月24日(日)
10:30~18:00 (月)・(火)休み ※18日は開廊
ギャラリー空華 群馬県高崎市寺尾町2305-253
℡ 090-4600-7905
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