鈴の音が聞こえれば 22
2007-03-15 15:18:24
カテゴリー: Weblog
義高さまから、お花をもらい、仲直りして、今夜も一緒に寝床につきました。
「義高さま、おやすみなさい」
「うん、おやすみ、大姫」
二人で一つの床で寝るのは大姫にとってはとても好きだった。隣にいる体温の暖かさが心地よくて、義高と一緒に寝るようになって、そのぬくもりがとても好きになった。
夜も深まり、みなが寝静まり、大姫は目を覚ました。普段、この時間にはたいてい虫の鳴き声ぐらいしか聞こえないのにどこからか声が聞こえたきがして、いつもは一度寝ると朝まで目が覚めないがその声により、目覚めてしまった。
声が聞こえるのは隣からだった、大姫が布団をめくりのぞきこむと義高が汗をびっしょりかき、苦しそうにうなされている。驚いて義高を起こそうとした時、義高の目からしずくがこぼれ、そして、またうなされて、苦しそうだ。
(なぜ、泣いているの?何が悲しいの・・・・?)
どうしていいのかわからなくて、ただ、うなされる義高に強く抱きしめた。自分が怖い夢を見たとき、義高に抱きついたら、いつも平気になれたから。まだ、小さな腕を伸ばして、義高の背中に回すのは無理だったから、頭を優しく抱きしめる。
そうすると、ぴくりっと、閉じられていたまぶたが動き、ゆっくり開く。
「お、大姫・・・?」
目の前に大姫の顔があり、少し驚いたが、すぐに抱きしめられるのが心地よくなった。
「どうしたんだ・・・・?」
「それは姫の方が聞きたい・・・何か怖い夢を見たのですか?」
汗をかいて、張り付いた額の髪に少し触れて、大姫の方を見た。
「・・・・・・ああ、怖い夢をみたんだ・・・」
「何の夢?・・・よかったら話してください、人に話すと怖い夢も怖くなくなるそうだから」
「けど・・・、怖くて暗い話だよ。それでも聞くの?」
「姫は義高さまの妻だもの。なんでも話して」
一瞬迷ったが、すぐに義高は口を開いた。
「自分が・・・俺が殺される夢だよ・・・・」
暗闇の中で自分は走ていた。
(逃げないと・・・殺される・・・!!)
走って、走って、けれどすぐに捕まえられる。逃げろと何度も唱えるが逃げられなくて、離してもらえなかった。どうしていいのかわからなくて、逃げたくて、そうあせっていた自分を相手は刀を振り、そしたら、目の前が赤に染まっていた。
息を飲み大姫は聞いていた。
「怖い夢ですね・・・・」
「ああ」
ここ(鎌倉)に来る時も、よく同じような夢をみていた。逃げる自分を相手が捕まえ、そのままいつも殺された。
自分は人質だ、しょうがないと思ってた。けど・・・・
(姫と一緒に寝るようになると、こんな夢なんかみなくなってた・・・)
いまだにゆるむことなく、大姫は義高を抱きしめていた。
「こんな夢の話聞かせてごめんな」
大姫はぶんぶんと大きく首を振った。それと同時に涙がこぼれる。
「怖い夢でもかまいません。泣いたら、泣きたくなったら、姫に話して。いつでも聞くから」
そう言う大姫がぽろぽろ涙をこぼしていた。
「泣くな・・・」
「悲しい夢です・・・、姫は義高さまがいなくなるのいやです。今、姫は義高さまを抱きしめているのに、このぬくもりがなくなるのはいやです」
涙が次々とあふれた。
(今日は、姫泣いてばかりだわ、怖い夢を見たのは義高さまのほうなのに)
「こんな夢は何度も見たから俺は大丈夫だよ。けど・・・」
(その夢が現実ではないのかと錯覚しそうだ・・・)
「これは現実になるのかな・・・」
大姫はその言葉に驚き目を見開いた。そして、一度唇を強く噛み、口を開いた。
「義高さま・・・夢を見るということは、義高さまは生きているんです」
「え・・・」
「生きていないと夢も景色や目の前のことすらなにも見えなくなるから、義高さまには今の姫の顔見えてるでしょ?生きていないと見えません。だから、夢というものは現実とは違うでしょ?」
(俺は、人質だ・・・・、いつ死んでもおかしくない。けれど、今はぬくもりがかんじて、目の前で泣く大姫が見えるから、まだ、生きてる・・・)
「ちゃんと見える、大姫の顔。姫の小さな顔が見えるよ」
優しくて、人のために泣いてくれる小さなお姫様が。
(ここに来てから俺は女の子を泣かしてばかりだな・・・・)
小さな小さな大姫の手を自分の手で優しく包み込むと姫は少し笑ってくれた。
掴んでた手を離し、体をおこして、そしてまだ目が潤んでいる大姫に手をさしだした。
「大姫、少し外にいこうか・・・?」
はい、22はここまでです。
・・・なに書くか迷いましたが、こんなの書いてみました・・・。
こんなかんじでいいんでしょうか?ネタがほしい・・・です。
表現が少なく展開が早いきもしますが・・・。





