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大山将棋研究(763);三間飛車に65歩急戦(中原誠)

2018-01-13 | 大山将棋研究
今日の棋譜20180110
昭和58年12月、中原誠先生と第33期王将戦です。

大山先生の先手三間飛車に中原先生は棒銀で

67銀を見て65歩急戦にスイッチ。

銀を戻したので2手損、大山先生は飛車の移動で1手損、ということは大山先生が一手得している勘定です。

86歩に同角と取るのは、今では15歩同歩同香と1歩を得る順をどこかで入れて、67歩同飛86飛同歩78角68飛89角成69飛打77桂59飛67歩という筋で居飛車が指せるという結論になっています。これは郷田先生考案。

古い定跡では65歩から持久戦です。どちらが指せるかは未解決のはず。居飛車は63銀~64銀左~85桂~75歩同歩72飛というような指し方がありました。

本譜は大山先生が手得しているので45桂44銀の交換が入りました。64銀の変化を消しています。中原先生は端角で45銀狙い。でも45銀同歩68角成同銀はたいしたことがないので、大山先生はのんびり26歩でしたが(69飛と逃げておくほうが手堅いです)

飛車を切って64角が入ったら危ないです。

大山先生も懸命に受けますが、中原先生は強攻します。

銀を捨ててから88歩、これが細かい手順でした。大山先生は97桂とかわしましたが

飛車を捕獲されます。

88歩の効果で、銀取りで飛車を打ち込まれました。当然68銀と思ったら

攻め合いで、銀を取られて銀を埋めるのでは苦しそう。

中原先生は有利になったと思って強攻します。

15歩と突かれたところでは、まだ大変だと思います。大山先生が46角と打ったのは55角ねらいの好手のようですが、15同歩か61歩成が手の流れでしょう。

55角の余裕がなく強攻されて

角が攻めの目標になっています。これでは苦しそう。

角打ちで返しますが、あっさり竜で取られて

金を出る、これが厳しかったのです。

「両取り見えない病」の私は何のことかわからなかったのですが、金を打ちこまれて王手飛車の筋ですね。でもばらして王手飛車よりは、清算せずに45角と置いておくほうが厳しいものです。

王手飛車が入って

桂歩歩歩と銀の交換でしかないのでまだまだという感じです。ここで61歩成でどうか。

大山先生は56桂を避けつつ、46角~55角にこだわったのですが、この飛車打ちが案外に厳しいです。

57金の受けを食いちぎられて27金、下に落とされては受けが無くなり

押しつぶされました。

よほど悔しかったのか、最後まで指しての投了図。

中原自然流とは遠い強引な攻め方でしたが、大山先生にミスが多かったのではないかと思います。自分のミスに怒ってしまって詰みまで指したのかもしれません。中原先生相手だと心理面がおかしくなっているのではないか、という将棋があります。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:中原誠十段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 8五歩(84)
7 7七角(88)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 5二金(61)
15 2八玉(38)
16 7四歩(73)
17 3八銀(39)
18 5四歩(53)
19 5六歩(57)
20 1四歩(13)
21 1六歩(17)
22 4二銀(31)
23 5八金(69)
24 5三銀(42)
25 4六歩(47)
26 7三銀(62)
27 6七銀(68)
28 6四歩(63)
29 3六歩(37)
30 6五歩(64)
31 6八飛(78)
32 6二銀(73)
33 4七金(58)
34 7三桂(81)
35 3七桂(29)
36 8六歩(85)
37 同 角(77)
38 6六歩(65)
39 同 銀(67)
40 6五歩打
41 7七銀(66)
42 4二金(41)
43 4五桂(37)
44 4四銀(53)
45 9六歩(97)
46 1三角(22)
47 2六歩(27)
48 8六飛(82)
49 同 歩(87)
50 6四角打
51 3七銀(38)
52 4五銀(44)
53 4八飛(68)
54 4六銀(45)
55 同 金(47)
56 8八歩打
57 9七桂(89)
58 4六角(13)
59 同 銀(37)
60 5七金打
61 5五歩(56)
62 4八金(57)
63 同 金(49)
64 7九飛打
65 8一飛打
66 5一銀(62)
67 6二歩打
68 7七飛成(79)
69 3七銀打
70 5六桂打
71 3八金(48)
72 5五角(64)
73 同 銀(46)
74 同 歩(54)
75 3九金打
76 1五歩(14)
77 4六角打
78 1六歩(15)
79 1八歩打
80 4八銀打
81 同 金(39)
82 同 桂成(56)
83 同 金(38)
84 4七銀打
85 4九銀打
86 4五金打
87 6八角打
88 同 龍(77)
89 同 角(46)
90 3六金(45)
91 3九桂打
92 4八銀(47)
93 同 銀(49)
94 2七金打
95 同 桂(39)
96 同 金(36)
97 同 玉(28)
98 4五角打
99 3八玉(27)
100 8一角(45)
101 7一飛打
102 6三角(81)
103 4六角(68)
104 3五桂打
105 3六銀打
106 5六飛打
107 5七金打
108 同 飛成(56)
109 同 角(46)
110 2七金打
111 4九玉(38)
112 3七金(27)
113 同 銀(48)
114 4七銀打
115 3五角(57)
116 3六角(63)
117 同 銀(37)
118 4八銀打
119 投了
まで118手で後手の勝ち

ジャンル:
レトロ
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4 コメント

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Unknown (ねこ)
2018-01-14 00:51:56
お互いに力の入った難しい将棋ですね。46手目13角に69飛は45銀同歩57桂があると思います。代わりにどうすればいいんでしょうね。本譜64角入っちゃうと決まってるように見えます。大山先生としては43手目45桂が指しすぎだったんですかね。
45桂の是非 (関)
2018-01-14 08:45:56
コメントありがとうございます。
57桂ですか。私はこういうのが見えにくくて。でも59飛49桂成同飛でまだ悪いということもないです。手堅いと書いたのは外れですが。では78飛なんでしょうか。
本譜64角は厳しそうなのですが、結局は3枚で攻めているので決まっているわけでもないようです。(本譜その後も77銀を逃げておけば悪くなさそう。)
居飛車は飛を切らないで、45銀同歩94桂というのも見えます。
45桂44銀で居飛車の攻める手を封じたということでもなくて、ならば跳ねないで63銀~64銀左の攻め方でも構わない(それが居飛車よしでもない)、何か動いてきなさい、という指し方も十分に考えられます。

Unknown (ねこ)
2018-01-14 12:44:00
検討ありがとうございます。
69飛45銀同歩57桂59飛49桂成同飛には、58金と打って39飛の形が悪いので、そこで57金として辛そうです。
69飛に変えて78飛は66歩同銀の後に、
1.45銀同歩94桂として、例えば▲97角△87飛成の時に▲88飛△同竜▲同角の時に△82飛としてぶつける手が利かないので困ってるように見えます。
2.86飛同歩67角もよくわかりません。

45桂に代えて26歩と待って△63銀〜△64銀右とするのは振り飛車先手番なので打開しずらいところがネックです。
この頃の大山先生は千日手を厭う指し方が多いように思います。体力的に自信がなかったのか、振り飛車に自信を持っててどんな局面でも打開できる自信があったんですかね。
千日手対策ではなくて (関)
2018-01-14 16:47:11
ねこさんへ コメントありがとうございます。
69飛45銀同歩57桂59飛49桂成同飛58金には29飛57金37金。これはそんなに怖くないです。
78飛以下は66歩に68歩かと思っていました。利かされですが。
あれこれ考えてみて、実は26歩も妥当なのかと思えてきました。
後手の63銀~64銀左~72飛~85桂88銀75歩というのは手数がかかるので怖い攻めではないです。待ち方としては45歩と位を取っておいて桂交換(自分から77桂とぶつける)して46桂というのも良い味ですし。後手の角筋が止まれば66歩同歩同銀65歩57銀というのも味の良い手順で、振り飛車が恐れることはないです。
当時は千日手ねらいという将棋は先手でも後手でも少なくて、プロたるものどちらかが打開しなければというところがありました。
大山先生が嫌ったのは定跡化して事前研究の将棋にされることです。序盤に少し無理な動きをみせるのはそのせいです。相手がおかしなことをしたら筋よくとがめてしまうのですが、定跡どおり攻めようとすると変な形で受け止められてしまいます。
ちょっと危ないかもしれないけれど、桂馬を跳ねて攻めさせてみようという気分はあったかもしれないですね。千日手回避よりは定跡外しです。
その後もつぶれそうでつぶれていないというのが大山先生の奥深さです。

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