名南将棋大会ブログ 名古屋

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20170910今日の一手(その567);大山先生なら

2017-09-10 | 今日の一手
20170910今日の一手

7月8日の名南将棋大会から、KさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
桂香と金歩の交換で、後手に持ち歩があるので歩はカウントせず。互いに馬を作り合っています。二枚換えの分だけやや先手の駒損です。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は51馬と持ち駒飛金で3枚。
後手の攻め駒は69飛35桂と持ち駒桂香で4枚。77馬も数えてもよいくらいで、十分な数があります。

総合すれば互角です。

☆ 大局観として
終盤戦で、もうすぐ寄せ合いに入ろうとしています。後手からは27桂成の筋(これは24香を打ってからかもしれません)と47香や66桂や67歩など横から攻める筋があります。先手は61馬~62飛~41銀くらいでしょうか。先手玉が何手すきかは(王手が入るので)数えにくいのですが、後手玉は薄いとはいえ4手すきでは寄せ合いが不安です。つまりは受ける手も考慮に入れる必要がありそうです。
先手の戦力(攻め駒)が少ないので、後手玉攻略には時間がかかるのだ、という見立てです。


△ まずは実戦の手順を見てみます。61馬と銀を取って、47香に59金引

これは少し危険で、49香成69金48成香で負け筋かと思います。でも89飛成と逃げられて、58金右と手が戻り67桂

最初から59金寄と比べて一手パスなので、かなり怪しくなりました。62飛59桂成41銀

それでも先に詰めろがかかるので、これは先手が少しよさそう。後手に42金打と受けられたらまだわからなかったのですが、42銀36歩58成桂35歩48成桂

これで先手玉に詰めろがかかりました。後手玉は・・・32銀成同玉31金同玉41金と追っていけば詰みますね。実は36歩~35歩は不要で、42銀と引いたところで詰んでいたのです。
これに気が付かず(気付きにくいかも)32銀成同玉42飛成

と追いかけたのですが、77馬の利きもあるし、詰まなくて後手の勝ちに終わりました。

後手は47香など横から攻めるのでは遅い(美濃囲いの堅い方から攻めている)ようです。27桂成

と捨ててみましょう。27同玉35桂36玉(28玉には24香がある)49竜同銀24銀

詰めろがかかり、26歩に33桂で受けがあるかどうか。後手は攻めるだけでよい、先手玉は安全な場所がない、という形ですから、後手が有利でしょう。

後手は24香と打っておくのもあります。

59金打に27桂成同銀同香成同玉35桂

今度は上に逃げると飛を切られて後手は金銀を持っているから負けです。


よって38玉

59飛成同金引(寄では詰み)47銀39玉27桂成28飛

なんとも危ない形ですが、これは難しそうです。


○ 大山先生の棋譜を毎日並べていますが、大山先生ならどう受けるか。これは36歩でしょう。

27桂成同玉15桂37玉

は先手玉を寄せにくいです。

戻って55馬には56金

54馬35歩36桂37玉28香

ではまだうるさそうですが、34歩からの寄せ合い(42銀同馬同金51飛)か、59金引から受けるか、で先手が良いです。

後手はもう少し強く27桂成

と捨てて、27同玉24香26歩44馬18桂14桂

と玉頭を攻めるのでしょうか。45歩26香37玉

美濃囲いの玉が上に逃げ出すと(歩の内側がよい)広いので余裕がありそうです。


× 59金打はずいぶん手堅そうで

89飛成など逃げてもらえば61馬66桂に67金


あるいは89飛成61馬24香62飛15桂16銀

と受けることができます。

でも59同飛成と切って

59同金寄24香36歩55馬

の時に飛しかないのです。やむなく56飛では同馬同歩27桂成同銀同香成同玉39飛

で寄せられてしまいます。


△ ということは持ち駒の金を温存して59金引

のほうが同飛成以下は受けやすいということになります。59同飛成同金24香36歩55馬

56金もありますが、強く35歩46馬37金36桂39玉39玉57馬48歩

でも受かっているようです。


△ 59金寄だと

同飛成以下は先ほどの変化と同じです。89飛成61馬66桂

が嫌なので、金は引くほうが良さそうです。

もっとも銀を取らずに36歩

ならば66桂35歩36香37桂打

はまだまだ難しく、59金寄も疑問手というほどではなさそうです。


△ 最後は59飛と合わせる手。

59同飛成同金引は、59金打同飛成同金引と比べて持ち駒の飛金が入れ替わっているわけですが、飛よりも金を持っている方が受けやすい、という不思議な図です。
(24香36歩55馬35歩46馬37金)


ということで怖いのは24香36歩に27桂成同銀15桂

(すぐに27同香成とは後手の持ち駒が違ってくる)26歩27桂成同玉26香同玉

これで寄せられていてもおかしくないのですが、28飛27飛25銀37玉

で耐えています。


☆ まとめ

一直線の寄せ合いが負けそうだと読んだら(あるいは直感したら)どう指すか。

振り飛車党だとしたら、大山先生だったらどう指すか、と考えてみるのは面白いです。大山先生の美濃囲いは堅い、というのは中段に逃げ出した玉を捕まえにくい、というのを知っているからです。美濃囲いを再構築したり、離れた金銀を寄せたり、というテクニックもありました。
で、大山先生なら36歩だろうと思うのです。寄せ合いが勝ちかどうか、を読んで結論を出すのではなく、直前に35桂と打たれたのだから、言いなりに進めては嫌な感じがして、寄せてみなさい、と歩を突きだすのでしょう。

27桂成の筋はかなり危なくて、先に受けるほうが手堅いという原則は生きています。61馬と銀を取って36銀と埋める、のでは間に合いません。

玉頭方面に手を入れるなら36歩と突いて、後の35桂打を防ぐとともに桂取り(取るのも怖いですが)で催促しています。37玉とかわしてしまえばかなり耐久力があります。

持ち駒が金だと玉頭方面に打つ場所がなく、59金打、59金引、59金寄を検討することになります。飛車を逃げてもらえるなら1手儲けたようなもの(ならば金を打って銀を拾っておくのが手堅い勝ち方)ですが、切られた時には持ち駒に金を持っていたほうが良いのでした。

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