名南将棋大会ブログ 名古屋

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20161226今日の一手(その438): 動けば動かれる

2016-12-26 | 今日の一手
20161226今日の一手

12月4日の名南将棋大会から、SさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得ですが、後手に持ち歩があるのでカウントせず、損得なしとします。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は84飛1枚。
後手の攻め駒は24飛33角で2枚。

総合すれば互角か、やや先手が指しやすいかというところです。


☆ 大局観として
相振り飛車で後手の金無双(には62金右が足りませんが)は美濃囲いと比べると、囲うまでの手数は同じようなものですが堅さで劣るわけですから、他で主張がないと作戦負けになります。
美濃囲いよりも端が強化されて、8筋の攻めにはやや強くなっている(だから8筋の歩交換にすぐに謝らなくてもよい)というのはメリットながら、端を詰められているのですから損をしている感じが強いです。他には矢倉(あるいは銀冠)に組みなおす指し方もありますね。
後手のOさんは攻めの体制を早く作って(端を手抜いて62金右も後回し)対抗しようとしています。2筋の歩を交換するついでに、3筋の歩も交換しようというのはその趣旨に沿ったものです。
また、角の働きにも差がありますから、(玉の囲い以外は)まずまずの序盤だと言えるでしょう。

先手の方針としては局面を落ち着かせて攻めるための駒の配置を間に合わせるか、いっぺんに2歩交換するのは無理ではないですか?と反発するかです。(2手得された計算で、少し癪なのです。)
(ところで、問題図に至る前の手順がわからないのですが、45歩と角交換を挑まれて78の銀を77銀として交換を避けたのだとしたら、私なら77桂と避けておいて84歩を交換し、87銀~96銀~85銀、あるいは76飛のまま87銀~86銀~75銀という指し方を考えたいかなあと思います。相振り飛車は経験が少ないので精密ではない感想なのですが。)
なお、先手の陣形は飛車交換に強いというのも主張できるところで、2,3筋は薄いのですが、うまく飛車交換できるなら良くなります。


○ 自然なのは36同歩で

26飛27歩36飛37歩34飛

とされるのは損をした気分ですが、86飛83歩26飛

ここで24飛から飛車交換は歓迎ですし、24歩と打ってもらえるなら後手の手得が消えます。(もう一回25歩と延ばすことを考えて2手損で、飛車を2筋に移動するので2手損、先手も飛車を戻すので2手損、トータル2手損で前の2手得が消える。)
24角なら86銀か76銀で窮屈な感じです。
つまりは局面が少しゆっくりして、端の位が生きるのではないかと思われます。


△ 実戦は86飛として、素直な歩交換を阻止しました。

後手は83歩とすぐに謝る必要もないので、暴れようとします。実戦では37歩成同銀55角36飛

だんだん激しくなってきます。34歩38金33桂56歩44角79角

先手が飛車取りでうまくいったようですが、35歩同角同角同飛44角

途中35同角に34飛は44角でうまくいきそうなので、先手がちょっとうっかりする流れかもしれません。飛車を取られるので25歩しかなくて、35角24歩79飛

先手の美濃囲いは崩れて矢倉になっていますから、飛車打ちが王手になってしまいました。これは後手が攻め合い勝ちになりそうです。

途中56歩としないで86飛

あるいはもう少し前でもよいのですが、飛車を戻しておけば先手が作戦勝ちになりそうなところでした。後手は83歩とすると歩切れで1歩損なのです。

こういう図になれば先手が十分です。

後手は26飛でどうか。

27歩に37歩成と踏み込んでみます。

銀を取られると28銀で詰みがありますね。26飛77角成37銀88馬21飛成

これは84桂もありますから先手優勢です。

後手は37歩成の前に77角成として

77同角に37歩成(詰めろ)同銀86飛同角36歩

(36同銀37歩というのもありますが)26銀79飛38歩89飛成77角46歩

という終盤です。後手は47歩成から55桂、あるいは28歩といった狙いがあります。この寄せ合いに自信があるかどうか。

自信がない場合は28歩と打って

今度は銀をもたれても37歩成に26飛の形で詰めろが消えます。ですから24飛に36歩

これで1歩得です。後手は83歩と謝っておいてもまだ持ち歩があるのですから形勢は互角です。でも動かないと先手が良くなりそうな感じです。


× 27銀は薄い手で

37歩成同桂36歩同銀26飛

というのはまずいですね。こんなところで戦いになってはいけません。


△ 48金左はありそうで

26飛27歩37歩成

の筋は77角成が飛車に当たりません。

ですから26歩の時に83歩と打ちます。

と金を払って飛車交換になるのは互角。美濃囲いも崩れています。
77角成が詰めろなので飛車に当たらないように85飛と逃げ、後手は77角成37銀76馬

というのもありそうですし、

88馬同飛36歩28銀27歩

として55角を狙う筋もあります。

途中37の と金を金で取ると28歩

から36歩の筋です。

48金左は86飛と比べると、26飛と飛車で飛車を取る変化にはなりません。後手に駒損で攻めさせて、うまく受けられるか、どこかで寄せい勝ちを目指せるか、ということになります。


☆まとめ

飛車が横の筋でぶつかると、激しい変化になることがあります。王手で飛車を素抜く手筋もよく発生しますね。ですから実戦の86飛というのは激しくなりやすいのです。
動けば動かれるというのは将棋の格言というよりはもっと広い場面で使われそうな表現ですが、動こうとすれば自陣に隙が生じます。1歩儲けようとしただけなのに、飛車を取られてしまった、何ていうことがないように気をつけましょう。

問題図は後手が2歩を一気に交換しようと(軽い気持ちで)動いたわけですが、すると先手もそれを阻止しようと動き、戦線はどんどん拡大していきました。面白いものですね。

この場合はゆっくり指していけば作戦勝ちが望めそうなので、相手のいうことを聞き入れてから26飛の筋でお返しができる、と気が付いた方は戦上手です。

86飛あるいは48金左で玉頭の戦いにするのは怖いのですが、読んでしまうと指したくなるのですよね。(この頃の私の不調はそういう手を考えてしまうからなのですが。)でももともとは1歩得しよう、という手なので、歩得だけで満足して、少々形が歪んでも局面を収めようと考えた方が良さそうです。(28歩と謝るような変化です。)
ジャンル:
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