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20170111今日の一手(その446): 駒の損得評価

2017-01-11 | 今日の一手
20170111今日の一手

12月に太陽将棋研究会で指した将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答
少し前から

角換わり早繰り銀に腰掛銀で対抗した将棋です。実際は私が後手番ですが、27歩で止まっていて96歩や36歩も突いてあるので先手の早繰り銀に後手腰掛銀みたいなものです。ただし96歩は先手の得で37歩は微妙なところです。
2015年の記事をもう一度読んでいただくとよいのですが、形が少し違います。
76歩64歩77歩成63歩成78と64角

この時に68銀と打たれる(78とを取られるのを防ぐ)変化でかなり大変なのですが、93歩の形ですから前の記事にあった93角と打たれる筋がないのが違いです。(68銀48玉93角で飛車取りを受ける変化)
対局中私がその研究を覚えていないのが問題なのですが、復習だと思ってこの変化に飛び込みました。これをやらないと後手がやや指しやすくなるということもあるので仕方ないのですが。
Mさんは68銀を打たないで92飛だったので、53角成

で一安心。41玉78飛で問題図です。

☆ 形勢判断をします。
金と歩2枚の交換ですが、と金と馬ができています。と金の位置が良いので駒損ではありません。損得なしと見ておきます。
玉の堅さは同程度(53馬や63との存在を考えると違いますが)
先手の攻め駒は53馬63と78飛持ち駒銀で4枚。ただし78飛はまだ後手玉には迫っていないので3枚とみるべきか。
後手の攻め駒は持ち駒角金銀で3枚。

総合すれば互角です。

☆ 大局観として
駒の損得なし としましたが、と金はいつか後手の金か銀と交換できるとして、馬ができている分だけ駒得、という見方をして、持久戦にしても良さそうです。後手からの攻めは持ち駒だけで66角くらい。その筋を防いでおくわけです。6,7筋に歩が利くので、後でと金を作れる可能性も高いです。

攻めるなら78飛が成れればしっかり4枚で攻めることになります。馬取りですが金と交換できるならそんなに損でもありません。(トータルは角と と金の交換ではありますが。)つまり後手の受け方としては32の金を42に寄るよりも52歩のほうが手堅かったわけです。(馬が逃げてもらえれば後手玉がより安全になるということはあります。)
うまく攻めがつながれば、先手玉には手がついていませんから簡単に優勢になります。


△ 実戦は64馬と引いて悪くないとみたのですが

66角に53銀と攻めたのが疑問手。32玉42銀成同銀

後手の攻め駒が4枚になり、後手玉も少し安定してしまいました。ここで考えこんで、53と から銀を取っても自信なし。48玉も99角成が嫌。そこで77金57角成67金

として馬を引かせてから54歩か53と か、という悪魔の考えが受かんでしまいました。
その後で56馬同金67銀

「両取り見えない病」発症です。ムシの良い読みをしてはいけません。

53銀では48玉とすべきで

99角成62歩89馬76飛

これくらいなら悪くなかったのです。(実戦の77金でも48玉とすべき)


○ 持久戦を目指すなら75馬

が正しくて、飛車を使うのが遅れるものの、後手の66角を封じておけば怖いところがありません。


× 馬を捨てて攻めるにしても、いきなり42同馬は

42同銀52銀同金71飛成51歩

飛車は成っても攻め駒が3枚しかないので切れてしまいます。


○ 歩で攻める62歩が良い手です。

金を逃げるなら53金同と72金

くらいしかないのですが、43と42金に52金同金32銀51玉72飛成

で必至です。(ここまでやらなくて、52銀31玉43と とかでも質駒があるので寄りです。)


× 62銀とすると

62同金なら同馬32玉71飛成

となれば十分ですが

戻って53金として馬を取られ

53同と62金71飛成61歩

で、やはり攻め駒3枚なので失敗です。


× 52銀も

やりたい筋で、玉が逃げてもらえばよいのですが、52同金右71飛成51歩52と同飛

というのはやはり攻め駒3枚。これも失敗です。


× 83銀は筋が悪く

とは言っても63金92銀成63金81成銀

なら攻め駒4枚に見えます。ですが後手は66角など寄せ合いを目指さずに72歩

と受けておけば、78飛と81成銀の働きが悪く、後手よしです。


☆ まとめ
長期戦を目指すなら75馬が正しい手です。78飛の活用よりは66角を封じてしまうことが優先です。
64馬は中途半端ですが、後手の66角に48玉なら自然な流れで悪くはありません。99角成に62歩が急所です。

寄せを見るなら62歩が正しい手で、71飛成を見ています。
歩を打たずに銀を打つ手は、問題図の瞬間としては駒損(角金金VS馬と金)なので攻めが切れてしまいます。


駒の損得評価はわかりにくいところがあるのですが、厳密には問題図では先手が駒損なのです。
先手の戦力は(違うところだけを見ると)53馬63と、後手は42金持ち駒角金、の働きの違いだということになります。
将来63とが42の金と交換になったとしたら、馬と持ち駒角の働きの差がどうかということになり、長い目で見れば馬のほうが働いているということになりやすいです。
そういう背景を含めて、63の と金の位置が良いから金と交換して先手の駒損が消えそうだ、という話で済ませています。

これが駒落ちだと話が違いまして、例えば飛車落ちは先手が飛車1枚多いだけです。平手で飛車得になったら飛車2枚多いわけです。
ですから純粋な駒得は出入り2倍の価値があります。香損なら香2枚の戦力の差ができます。ですから駒損しないように指すというのは大切なことなのですが、損した瞬間というのは相手の形がゆがんだり(駒の働きが悪くなるということ)、手数をかけたり(手損したということで攻めの速度が鈍る)するわけですから、チャンスなのです。

問題図でも、厳密には先手の駒損でも、53馬63と78飛の働きが良い、ということでカバーできています。
また、62歩から馬を捨てて寄せに行くというのも駒損を越えていますね。とにかく攻め駒を4枚にして後手玉を寄せてしまえばよいわけです。
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