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20171205今日の一手(その610);駒の損得

2017-12-05 | 今日の一手
20171205今日の一手

9月17日の名南将棋大会から、KさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
金と銀歩の交換で馬を作っています。後手に持ち歩がないので歩もカウントします。先手の駒得です。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は78飛66馬と持ち駒銀銀で4枚。
後手の攻め駒は88角1枚。

総合すれば先手が有利です。

☆ 大局観として

先手が劣っているのは玉の堅さだけです。将来に49銀打と入れれば見劣りしませんが、攻め駒が1枚減ってしまうのは仕方のないところでしょう。優勢ではないにしても有利であることは間違いないです。
今88角と打ちこまれて、後手が駒損の回復を狙われたところです。どう応じたら駒得が維持できるでしょうか。


× 88同馬は後手の狙うところで

88同歩成同飛65桂

これが受けにくいです。78歩には57桂成同金79角

66角と受けられますが、88角成同角78飛成です。

68銀には69角

あるいは79角もあることろで、7筋の攻めを受けきれません。こうなると先手玉が薄い、あるいは49銀打を指していないことをつかれています。

と言っていまさら49銀打79飛成66角78角

というのも指す気がしない順でしょう。


○ 88同飛なら

88同歩成同馬65桂77歩

飛と角の交換になりましたが、まだ駒得です。おとなしく受けて(49銀打とか68銀とか入れてから)ゆっくり桂を取りに行けばよくなります。


△ 少しひねると77飛

77同角成同馬88歩成同馬なら同じことなのでひねくれた指し方です。
まあ99角成ですよね。74歩

と打って、77馬同桂74金83銀64金82銀不成

でも悪いことはないです。


× 他には77桂もひねった感じで

99角成に74歩88歩成68飛74金

83銀64金82銀不成31飛73銀成89馬

駒を取り返していますが、と金で飛を攻められてしまいます。


○ 実戦は74歩で攻めました。

66角成に同歩と応じていれば、88歩成同飛74金でも83角

からもう一度馬を作っておけばよかったのです。

あるいは66角成同歩に65桂同歩55角

73歩成88歩成76飛

という方かもしれませんが、先に桂をもらっているので十分に指せました。

実戦では66角成に73歩成

桂のほうを取ってしまいました。99馬に72銀

と進んで、72同飛同と89馬、という順でまるでだめなのですが、31飛と逃げてもらえたので悪いながらも勝負にはなりました。形勢不明の場面もある終盤になりましたが、逆転までは至らず、先手Mさんの負けです。
攻めている時でも駒の損得には気を配りましょう。駒得で攻めていれば大体は有利ですが、少し駒損で攻めているならば(このほうが圧倒的に多い)細心の注意が必要です。


○ 56馬とかわしてみると

金取りです。82金74歩89歩成89馬

これでは悪いのですが

82金に88飛と

角を取ってしまい、88同歩成に45角

これで攻め駒4枚ですから結構強力な攻めです。後手は飛しか持ち駒がありません。22銀には34銀

と数を足していけば破れます。

22銀ではなく24飛と受けたら26銀44銀25銀打

と攻めて先手が少しよさそうです。


× 他には72歩と打つと

72同飛には61銀で後手玉を薄くしてどうか。
後手は飛を見捨てて66角成71歩成88歩成68飛55馬

という順の方を選びそうです。

途中66角成を先手が同歩だと81飛

どれも形勢は互角くらいですが、問題図では先手有利だったので損をしています。


☆ まとめ

問題図では先手が駒得でした。だから実戦のように74歩と攻め合う必要はなかったのです。ゆっくり指しても十分でした。また、実戦では66角成に73歩成と、さらに切り込んでいきましたが、取ったのは桂馬だけ、(99馬で)取られたのは馬と香です。こんなに駒損では話になりません。

対抗型の場合は(少なくともどちらかは)玉が堅いことが多いですから、駒損でも一気に切り込んでいって優勢、ということは少ないです。(玉の堅い方が一気に攻め込むことはありますが。)相居飛車の将棋以上に駒の損得を気にしなければなりません。

問題図の場合、その駒得はどこにあるかといえば、66馬の存在です。プラス歩得でした。だから88同飛同歩成同馬、と馬を大事にするのが良かったのです。先手玉が薄いので気をつけねばなりませんが、ゆっくりした流れで自陣に銀を打って守りたいのです。

また、振り飛車党の場合は、生飛車よりは馬の方が価値が高い、という感覚を身につけていなければなりません。飛車をもって(大事にして)一気に寄せるという場合もありますが、馬を自陣に引き付けて息長く指すのも必修の技術なのです。

戦型によって駒の価値が少し違います。飛車の価値が高い低い、金銀の価値が高い低い、桂香の価値が高い低い、あるいは持ち歩の価値が、というのが一般の場合よりもずれていることがあります。飛>角>金>銀>桂>香>歩 の順番がいつも正しいわけでもないです。


ジャンル:
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