名南将棋大会ブログ 名古屋

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大山将棋研究(328); 中飛車に57金戦法(金立ち戦法)

2016-11-04 | 大山将棋研究
昭和51年12月、大みそかに米長邦雄先生と第26期王将戦挑戦者決定戦です。


大山先生の中飛車に米長先生は57金戦法ですが、早いですね。

大山先生は54歩としていないので中央は受ける必要はなく、飛車を回って3筋を受けます。この後1手で36金の形を作れるのが長所ですが

米長先生の仕掛けは早いです。68銀でさえ省略しています。一目無理な感じですが、ゆっくりしていると64金から55歩も気になります。

角交換から24歩が狙いですが、金銀が離れているので

反撃があります。

これは振り飛車十分。

大山先生は金も繰り出して

45桂に角を切る。2枚換えになりそうです。

33桂成にも金を取れば2枚換えで

角打ちはあっても玉の堅さが違いすぎます。

米長先生は勝負手。馬を作って粘るということでしょう。

大山先生は飛車を切る前に桂馬を捨てる、これが決め手です。

空間を開けて銀を打てば寄り筋。

金を捨てて取り返す筋です。飛車も取れます。

これで大体寄りなのですが、挑戦者決定戦ですし、米長先生は考えます。

怪しい粘りですね。大山先生は上部を抑え

簡単かと思ったら米長先生に桂馬を捨てる手がありました。

あれ?投了ですか。45馬には44歩ということでしょうか。上を抑えられると勝ち目はありません。


大山米長戦だと昨日の中原先生のような自然な将棋にはなりません。互いに意地を張ってケンカ将棋が多いです。だから面白いのです。米長先生は陣形整備もせずに、勢いでどんどん攻めましたが、金銀が離れていると反撃が厳しいです。アマチュアとしては真似をしてはいけないところ。後手をもって並べておきましょう。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:米長邦雄8段
後手:大山棋聖
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 3四歩(33)
3 7六歩(77)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 4二銀(31)
7 6八玉(59)
8 5二飛(82)
9 7八玉(68)
10 6二玉(51)
11 5八金(49)
12 7二玉(62)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 5六歩(57)
16 8二玉(72)
17 3六歩(37)
18 7二銀(71)
19 2五歩(26)
20 3三角(22)
21 5七金(58)
22 4三銀(42)
23 4六金(57)
24 3二飛(52)
25 3五歩(36)
26 5二金(41)
27 3四歩(35)
28 同 銀(43)
29 3五歩打
30 4三銀(34)
31 3六金(46)
32 5四歩(53)
33 4六歩(47)
34 5三金(52)
35 4五歩(46)
36 同 歩(44)
37 3三角成(88)
38 同 桂(21)
39 3七桂(29)
40 5五歩(54)
41 2四歩(25)
42 同 歩(23)
43 同 飛(28)
44 1四角打
45 4七銀(48)
46 2三歩打
47 2六飛(24)
48 3四歩打
49 4八歩打
50 5六歩(55)
51 同 銀(47)
52 4四金(53)
53 4五桂(37)
54 3六角(14)
55 3三桂成(45)
56 6九角成(36)
57 同 玉(78)
58 3三飛(32)
59 2二角打
60 3二飛(33)
61 1一角成(22)
62 5二飛(32)
63 5三歩打
64 同 飛(52)
65 4二角打
66 6六桂打
67 同 歩(67)
68 5六飛(53)
69 同 飛(26)
70 6七銀打
71 5七飛(56)
72 6八金打
73 同 銀(79)
74 7八金打
75 5九玉(69)
76 6八銀(67)
77 5八玉(59)
78 5七銀成(68)
79 同 玉(58)
80 5九飛打
81 4七玉(57)
82 3九飛成(59)
83 5五金打
84 4五銀打
85 5九歩打
86 5六歩打
87 8六角成(42)
88 5五金(44)
89 7四桂打
90 同 歩(73)
91 5五馬(11)
92 6四桂打
93 投了
まで92手で後手の勝ち


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