名南将棋大会ブログ 名古屋

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20170813今日の一手(その554);振り飛車の難しさ

2017-08-13 | 今日の一手
20170813今日の一手

7月8日の名南将棋大会から、OさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答
私が見たのはここからで

四間飛車に右64銀の急戦だと思うのですが、スムーズに75銀を許しては振り飛車が失敗しています。59角に66銀同銀同角77歩

悪いなりに頑張っているのですが、77同歩成同飛76歩65銀

銀を使っての飛交換です。77歩成74銀に57銀

と打ったのがやや疑問(67と同金99角成77角89馬で後手よし)、57同金同角成77角33桂で問題図です。


☆形勢判断をします。
金と銀の交換で馬を作られていますから、少し先手の駒損です。
玉の堅さはやや後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は77角と持ち駒飛銀で3枚。
後手の攻め駒は57馬と持ち駒飛金で3枚。74の銀が働けば4枚です。(後手玉からは少し遠いので74銀は入れませんでしたが、63に利きがあるので4枚とみてもよいです。)

総合すればやや後手が有利です。

☆ 大局観として
2つの要素で劣っているので方針が難しいです。形勢が良くないというのも好手が出にくいわけで、こういう時ほど考えねばなりません。
攻め駒が4枚に近いので後手玉への寄せを考えるのが第一候補。後手玉の守りを崩せば堅さで上回ることになります。
駒得を考える場合は先手玉の薄さが目立ちます。となれば自玉を固めてから駒損を回復していくことを考えます。


× 実戦は82飛と打って、69飛に65歩

と63銀成を狙いました。76歩63銀成42金寄

角を逃げると39金で寄せられます。(後手は76歩ではなくて39金でも良かった。)
33角成と切っても足らず、33同玉25桂24玉でここまで。39銀に66角

で受けが無くなりました。

途中65歩では遅すぎるので、81飛成として

42金寄59銀89飛成48桂

と埋めればまだ粘れそうですが、15歩か67馬か、後手の攻め筋は消し切れていません。


△ 71飛あるいは61飛

と1段目に打てば33角成をみた先手です。82飛よりは優るのですが、42金寄の時に81飛成では同じことです。(後で述べる58銀はあるのですが。)


× 他の攻め筋は33角成ですが

33同玉45桂22玉33銀21玉

74銀が働いていないということもあって、まだ寄り筋ではありません。


○ 58銀と守りを固めたいところです。

馬取りなので強い指し手で、56馬71飛42銀(この場合は42金寄よりよいか)57歩89馬81飛成

後手玉より堅くなって、竜を作ったので駒損も緩和、形勢は互角です。

75馬と逃げられたら

71飛42金寄63銀成

84馬でも同じようなことですが、馬取りで手を稼げます。73歩81飛成79飛69歩

底歩も利くので少し指しやすいはず。69歩の前に26桂も魅力的です。

怖いのは58同馬

ですが、58同金69飛(79飛は88角打ちがある)に66角打42金寄59飛

手堅く守れます。こういう時に飛は手持ちのほうが良いので、71飛42金寄58銀、とするよりも単に58銀のほうが優ります。


△ 48銀と打つこともできますが

75馬71飛42金寄63銀成73歩

と進んだ時に、69飛~48馬がある分だけ先手玉が薄いです。


△ 68銀と打てば

後で79歩

と後手の78金を避けつつ底歩を打つ展開です。48金と打たれる筋が残っているので(今は大丈夫ですが)劣ります。


× 46銀は

ほぼ無意味。この銀が使えるなら良いのですが。


× 69歩

もそれらしい手ですが、76歩95角88飛

と打ち込みを許すのは損です。


☆ まとめ
私は振り飛車党ではないから思うのかもしれませんが
振り飛車(対抗型だとして)は居飛車に作戦選択を任せることになり、舟囲いで急戦、左美濃で中間、居飛穴など持久戦、と玉の堅さのバリエーションで指し方が変わってきます。
対急戦は左翼はやや悪くなって、玉の堅さで勝負
対左美濃(あるいは相穴熊)では小さな差が問題になりますし
対持久戦では左翼で有利を求めねばなりません。
この3つの方針の違いが難しすぎるのではないか、と思うのです。

その対応策として
①序盤研究をして、不利にならないようにする
②悪くなっても終盤で勝負できるようにする
というどちらかの技術を求められます。
そんなことを言っても居飛車をもっての対振り飛車でも同じではないか、ともいえるのですが、自分で戦型を選べます。選択権があればどちらか一つできればよいでしょう。

初心者が居飛車を選ぶか振り飛車を選ぶか(指導者がどちらを選ばせるか)で、安易に振り飛車のほうが玉が堅いから少々間違ってもひどくならないですよ、と勧めるのことが多いのではないか(そのためにアマチュアには振り飛車の人気が強い)というのが私の思い込みです。
選択権が無いと、②の難易度が高い、あるいは②が向いていない人のほうが多い、けれどもやむを得なくそうなってしまい、ずるずると負けてしまう、ということが多くなっていないでしょうか。

わかりにくく書いてしまったかもしれませんが、対抗型なら居飛車を持ったほうがわかりやすいというのが私の主張です。序盤研究を生かしやすいと思うのです。


この問題図の場合、さばき合いでかなり不利になり、居飛車の疑問手でやや盛り返したものの、まだ不利だった、という図です。形勢が悪いと手を選択するのも難しいです。
寄せ合いは負けになり、銀を埋めて粘りに行けば実はまだ難しい、というか振り飛車が有望だ、というのが結論です。

多分実戦なら先手で飛車を打ち込めるので、61飛か71飛か82飛か、どれにしようかな、としか考えないのではないでしょうか。ノータイムで銀を埋める、というところにたどり着くのにはかなりの修練が必要でしょう。不利な局面での難しい指し手を要求されることが多いので、振り飛車は難しいです。




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