【活動報告】自由の森学園高校出張授業

2011年04月14日 | 活動報告
■授業内容
 1月28日に自由の森学園高等学校にて出張授業を行いました。先生方のご厚意によって、1時間半ほどの授業枠を2クラスいただき、授業を行いました。
 まず1クラス目の授業のテーマは「普天間基地問題」についてです。導入として、グループで相談して、宜野湾市の白地図に普天間飛行場を書き込む、というワークショップを行いました。普段、「普天間基地問題」について、ニュースなどで単語としては知っていても、普天間基地の問題点についてはあまり知らなかった生徒にとって、宜野湾市の白地図に普天間飛行場を書き込む作業や、実際の騒音映像を見ることを通して、その実態や危険性について知る良い機会になったのではないかと思います。そして、生徒に映像を見せた後、1人ずつに辺野古住民や本土住民、日本政府、アメリカ政府などの役になりきってもらい、普天間基地問題の経緯をたどるロールプレイをしました。その後、役になりきってみての感想や意見などを生徒に話してもらい、この問題についてどう思うかなどを話し合いました。生徒からは「地元でこんなにもごちゃごちゃしているのは初めて知った」「本土の人は基地に対して関心がない」「もっと皆が知るべき」という感想が出るなど、本土ではあまり知られていない普天間基地問題の現状を知り、考えることの大切さを学ぶことができたのではないかと思います。その一方で、「それでも基地をなくしたら、危ないと思う」「やっぱり国と国の問題だから、難しい」「問題の根本的な解決に対して理解は深められなかった」などの感想もありました。普天間基地問題の現状をふまえ、どのような解決の仕方が求められているのか、そして本土のわたしたちには何ができるのか、ということを授業全体のまとめとして示していくことが必要なのかもしれません。

 2クラス目は「沖縄戦」について、特に「集団自決」をテーマに授業を行いました。沖縄戦についての概要を、映像を交えながら説明した後、1クラス目で行ったようなロールプレイ形式で、今度は生徒が沖縄県民と日本軍の役になり、慶良間諸島での「集団自決」がどのような経緯をたどって行われたのかを追体験しました。その後に、慶良間諸島での「集団自決」で生き残った住民の方の証言映像を鑑賞して、グループ内で感想や意見などを出し合いました。生徒からは「手榴弾を配っていたとは知らなかった」「大事な親などを殺さなければいけないのはひどすぎる」「共生共死と軍と住民が一緒くたになっているのも変」などの感想が出て、ロールプレイや映像を通して沖縄戦の実態を肌で感じてもらえたのではないかと思います。また、「もう二度と戦争が起こらないでほしいです」など、戦争に対しての忌避感を表わす感想もいくつか見られ、戦争の実態を知ることの意義を改めて感じたと同時に、戦争が起きないようにするにはどうしたらいいのかを具体的に示す、あるいは生徒同士で意見を出し合う機会をつくることが出来れば良いのではないかと思いました。



■全体を通して
 今回、初めて高校の通常授業の枠で出張授業を行いました。そして、授業の対象が基地問題や戦争などに関心のある人達ではなく、一般の高校生だったことも、今まで行ってきた出張授業とは大きく異なりました。そのため、普天間基地問題の構造や「集団自決」が起きた理由など、やや焦点を絞って説明するように心がけました。しかし、かえって「基地問題の解決のためにはどうすればよいのか分からない」というような、問題に対する閉そく感が生まれてしまったり、「戦争はいけない」という概念的な結論にとどまってしまったりしたようにも感じました。NPOとして授業を行う際、普天間基地問題の解決の方向性や、沖縄戦を自分たち自身がどのようにとらえているのか、といったような団体としての主張を、授業の中で示していくことが重要だと思いました。
 ただ、今回のような一般の生徒に対して、1回の授業で伝えられることは非常に限られており、「どこまで教えて良いのか」「生徒に伝わるのか」という懸念はどうしても残ってしまいます。今回の出張授業で強く感じたのは、「NPOとして教育現場にどのように関わっていくことができるのか」ということでした。それは、私たちが基幹事業としている「平和教育」にも関わってくる議論であり、セイピースとして「平和教育」をどう位置付けるのか、という議論にも発展します。それに関しては、スタッフ同士で議論をしながら、NPOとしての独自のスタンスを示していきたいと考えています。
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キーワード
普天間基地 ロールプレイ 慶良間諸島 普天間飛行場 自由の森学園 アメリカ政府
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