【NPT再検討会議】参加してきました!

2010年06月04日 | 活動報告
 私は今回、ニューヨークの国連本部で開かれた第8回NPT再検討会議(5月3日〜28日)に参加してきました。5年に一度、そして米オバマ政権誕生後初めてという、かつてなく高い注目を集めている今回の会議に参加できたことは、私にとってとても貴重な経験となりました。5月3日から9日までの7日間、ニューヨークに滞在し、本会議を傍聴したり、NGOのワークショップに参加したり、さまざまな経験をすることができました。簡単ですが、今回の滞在で私が感じたこと、得たことをご報告したいと思います。

まず私が最初に感じたのは、多様なアクターによって構成されているNPT再検討会議という「場」の熱気でした。国連、各国の大使、NGO、市民、被爆者、国会議員、自治体首長など、世界中から多様なアクターがそれぞれの目的を持ってあの場に集まり、互いに異なる利害関係の下、それぞれが行動を起こし、互いに働きかけあう。そうした攻防、交渉、せめぎ合いの上にあの再検討会議という場が成り立っている、そのエネルギーを肌で感じることが出来ました。

 とりわけNGO・市民は大きな存在感を発揮し、精力的な活動を展開していました。「Reaching critiall will」は毎日ニュースレターを発行することで、前日の会議で何が話されたのかといった最新情報とそれに対する的確な視点を提供していました。NGOのために用意されたカンファレンスルームでは、毎日さまざまなNGOがワークショップを企画し、核廃絶という大きな目標に向けて何が必要なのかということについて互いに議論を交わしていました。また「ガバメント・ブリーフィング」では、実際に各国の大使を招いて話を聞くとともに、NGOとして積極的な働きかけを行っていました。96年の国際司法裁判所の勧告的意見や2000年再検討会議の「明確な約束」を引き出したNGOのアクティブな活動を目の当たりにし、そうしたNGOの人々と交流できたことは、とてもよい刺激になり、経験になりました。

 そして、そうしたNGOの活動の中で、今回私が強く感じたのは、「核兵器禁止条約(NWC)」に対する強い決意と情熱です。各国の一般演説の中でも多くの国がNWCまたは「潘基文国連事務総長の5項目提案」に対する支持を表明するなど、今回NWCの交渉開始に向けた機運の高まりを感じました。その中でもNGOは特に、ワークショップを始めさまざまな場面でNWCに言及し、強くこれを主張していました。

 5月7日に開催されたICANの「Now We Can」と題された集会では、私はそうしたNGOの並々ならぬ決意を感じ、感銘を受けました。パネリストのジョディ・ウィリアムズ(ノーベル平和賞受賞者)とレベッカ・ジョンソン(アクロニム研究所)のスピーチは迫力に満ち、「あなたたちは(段階的な軍縮措置で)満足しているのか」、「交渉開始のチャンスは今しかない」「もっと積極的に各国の政府に働きかけるのだ」といった一つ一つの言葉は力強く、参加者の心を動かすものでした。ステップ・バイ・ステップの旧態を打破するためには、国際的な規範のレベルを上げなければならない、そのような合意をこの会議で絶対に成立させるのだという強固なメッセージに私は、「これが国際規範をつくりだすNGOのパワーか」と大きな衝撃を受けると同時に、最前線で活躍するNGO活動家の持つ大局的な視座やそれを実行する能力に、大きな刺激を受けました。

 私の滞在中にあったもう一つの大きな出来事は、日韓NGOで共催した北東アジア非核兵器地帯のワークショップです。今回は日韓のNGO6団体が主催し、日韓の国会議員、長崎市長を初めとする非核宣言自治体協議会の自治体首長、非核国ニュージーランドの市長らが参加するという、まさに市民社会、NGO、自治体、国会議員が協力した形で行われ、多くの参加者が集まりました。北東アジア非核兵器地帯の実現には、まだ様々な困難と課題があります。今回のワークショップはそのための一歩に過ぎませんが、それもピースデポを初めとする日本のNGOが行ってきた地道な活動や働きかけの積み重ねの上に達成できたものです。今回ワークショップの開催を通じて、そうした一つ一つの地道な取り組みの意義を再確認させられると同時に、非核兵器地帯の実現に向けた長い道のりを再認識し、よりいっそう非核兵器地帯を求める声やネットワークを広げていかなければならないと、決意をあらたにしました。

 今回のニューヨーク滞在は、世界中の「仲間」と出会い、多くの刺激を受け、自分の未熟さを知り、日本の未熟さを再確認し、更なる精進を決意した7日間でした。欧米から来ていた同世代の活発な取り組み(「BANg Ban All Nukes generation」など)に触れ、彼らと交流する機会もありました。日本、そしてアジアで同世代のネットワークを広げていくことを約束して、彼らと別れました。これからも、一歩一歩前に進んでいきたいと思います。
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非核兵器地帯 ニューヨーク 北東アジア ステップ・バイ・ステップ ニュージーランド ジョディ・ウィリアムズ ガバメント 国際司法裁判所 核兵器禁止条約 ノーベル平和賞受賞者
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