”さわらの羽”

さわらのステッチ日記

超絶技巧 明治工芸の粋

2014年07月03日 | Weblog

三井記念美術館で行われている
「超絶技巧 明治工芸の粋」に行ってきました。
(7月13日まで)
http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/

七宝焼きで「ダブルなみかわ」
(並河靖之、濤川惣助)の作品が素晴らしいとテレビで何度か見たことがあって、
京都に行ったら、「清水三年坂美術館」にぜひ行きたいと思っていました。
こんかいほかにもたくさんの美術工芸品が展示されるというので楽しみにしていました。

すごかったです。改めて日本人てすごい。
見えない部分までなぜこだわり続けて形にしていくのか…すごい。
(見えている部分でも、拡大鏡を使わねば見えない位精緻な作品が多数あります。)
デザインも斬新ですごくかっこいいです。
金属や鉱物が相手だけにたぶん素人が見るよりももっと大変なんだろうなぁ。
七宝焼きだけでなく、ほかにもたくさん素晴らしい作品があるのでぜひ。

ただ、「刺繍絵画」は私には今一つでした。
「日本刺繍」がすでに確立されていて、着物とか
意識せずとも美しいものを見る機会が多いだけに、
どことなく中途半端に「西洋」を取り入れてしまったような…。
(会期の途中で刺繍絵画は入れ替えがあるようなので、
もしかしたら今かかっているのは素晴らしいものかもしれませんが)
もちろん、手はかかっていて細かいです。

ほかの工芸品がちゃんと「作者名」が残っているのに対して、
「刺繍絵画」は「作者不詳」となって、誰も名前が残っていないのも残念でした。
職人さんが必死で刺しているはずなのに、やはり「美術品」の枠には
刺繍は入らないってことなのかなぁ、ってちょっと残念です。

三井記念美術館は「日本橋三井タワー」内のエレベーターを上がった7階ですが、
内装などにどことなくレトロな感じを残してあるのが好きです。
7階のエレベーターの上には時計の針が「階」を示すために回るのが今でもあって
これを見るのが毎回ひそかに楽しみです。

下のほうに写りこんでいるのはもう終わってしまいましたが、
平塚美術館で行われていた「石田徹也展」
私には初期のころの明るさがみえる作品は好きでも、後期の追い詰められた感じが
どうにも重くて大変でした。逆に車を出してくれた夫のほうが
珍しく「理解できる」と言っていました。
会場も男性が多かったです。