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【書評】「沿線格差」~軽い読み物として面白い

2016年09月18日 | ライフプランニングファイル

1週間ほど前に「沿線格差」(首都圏鉄道路線研究会 SB新書 820円)という本を新聞の書籍広告で見かけたので買って読みました。最近は「格差」という言葉が流行っているので、首都圏の主な鉄道路線を評価したこの本にも「格差」という言葉が使われたのでしょう。

この本では首都圏の主な鉄道路線18線を「乗客増加率」「遅延回数」「混雑率」「ブランドタウン保有率」などの項目から採点し、総合順位をつけています。

格差の中で「所得格差」などはシリアスな問題ですが、鉄道の「沿線格差」の話はもっと気軽に楽しめる話です。

というのはこれから土地を買ってアパート経営をするなど特別な目的がなければ、沿線の格差は住宅を選ぶ上でそれ程重要な指標ではないと私は考えているからです。

恐らく多くの人は住まいを選ぶときに、職場や学校へのアクセスの良さをまず第一に考えると思います。次に同じようなアクセス圏の中で、「賃料」「価格」やターミナル駅・商業施設・娯楽施設へのアクセスの良さを考えながら、鉄道路線を選び、昇降する駅を選んでいくと私は思います。

つまり「路線格差」は職場や学校を選択した結果という要素が多いと私は考えています。

もっとも通勤も通学もする必要がない、好きなところに住むことができるという人の場合は純粋に「沿線格差」の高いところを選ぶことも可能です。経済的余裕があれば話ですが。

個人的な話ですが、私が住んでいるところは西武新宿線の町です。西武新宿線の総合順位は18の中の15番目。この本の中では「可もなく不可もない私鉄の平均路線」というサブタイトルで紹介されています。早稲田大学に通う学生さんが比較的多いのが特徴の路線ですが、沿線の駅にはそれほど洒落たお店はあまりありません。

私は「沿線格差」の切り口として「スターバックスなど洒落た喫茶店がある」「スーパーなどで売られている牛肉のボリュームゾーンの価格が高い」など消費レベルの格差が「沿線格差」の一つのメルクマールになると考えています(この本ではその切り口はない)。

この消費レベルの切り口から見ても、西武新宿線は南を走る中央線に比べると相当見劣りがします。

では西武新宿線にメリットがないか?と言われると私の場合、大きなメリットがあります。それは「近郊の山へのアクセス」が良いことです。

まず奥多摩方面には小平駅から分かれる拝島線(西武新宿から直通電車も多い)で拝島に行き、そこでJR青梅線・五日市線に乗り換えることができます。また所沢駅で西武池袋線に乗り換え、秩父方面に行くのにも便利です。

北アルプス方面に向かう中央線へのアクセスには新宿線・中央線を結ぶバスや多摩都市モノレール(立川=玉川上水)を使います。中央線の方が便利なことは間違いないのですが、私が自宅を買った頃、同じ通勤時間圏では中央線の物件は高すぎて手が出なかったので仕方がありません。

随分個人的な話を書きましたが、人がある鉄道路線にメリットや愛着を感じるのは、人それぞれの理由によると私は思います。

「路線格差」は軽い読み物として面白い本ですが、路線格差をシリアスに考える必要はないでしょう。色々な制約条件の下で人は住む路線を選んでいき、そこに住んでそれなりの良さを見出すものだと私は思っています。

 

 

 

 

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