小林紀興の「マスコミに物申す」

第三の権力と言われるマスコミは政治家や官僚と違い、読者や視聴者の批判は一切無視、村社会の中でぬくぬくと… それを許せるか

「印象操作」で国民を欺いてきたのは安倍総理自身ではなかったか!

2017-06-20 10:48:53 | Weblog
 19日午後6時ジャスト、安倍総理が異例の記者会見を行った。「異例」と書いたのは、その前日に野党の反発を押し切り国会を強行閉会させたばかりの政権トップが翌日に記者会見を行ったケースは、私が知る限り前例がないからだ。
「異例」なのはもう一つある。その会見の冒頭で安倍総理がいきなり国民への謝罪をしたことだ。
「政策とは関係ない議論ばかりに多くの審議時間が割かれた。国民の皆様に大変申し訳なく感じている」「政策論争以外の話を盛り上げてしまった。深く反省する」「(野党の)印象操作のような議論に対して、つい強い口調で反論してしまう。そうした私の姿勢が、政策論争以外の話を盛り上げてしまった」
 いかにも真摯に国会運営を反省しているかのような姿勢に終始した会見だった。異例の記者会見を行った安倍総理の真の目的はどこにあったのか。
 その当日、多くのメディアが内閣支持率の世論調査の結果を発表した。安倍政権を支えてきた読売や産経(系列のテレビ局も含め)の調査ですら支持率は前月の調査を10ポイント前後下回るさんさんたるものだった。調査結果には支持率が30%台に下落し、不支持率が支持率を上回ったケースもあった。そうした事態に危機感を抱いた総理が権力基盤の崩壊を何とか防ぐために「印象操作」を行うというのが、安倍総理の記者会見に臨んだ本音ではなかったのか。
 私自身は「共謀罪」については賛否のスタンスをとっていない。というより、対象とされる277の「犯罪」の内容と、捜査の運用が国民の基本的人権を侵害しないように行われるような歯止めがされているのか、さっぱりわからないからだ。野党やメディアの一部は「国民の基本的人権が侵害される」と主張したが、その根拠も不明だった。
 ただ多くの国民、特に若い人たちの記憶から遠ざかりつつあるオウム真理教のテロ犯罪を、当時権力(警察や公安)は内偵を行っていながら防げなかったという事実がある。しかし政府が主張してきた「東京オリンピック対策」とか「テロ対策のための国際協力」というのは、私に言わせれば、それこそ「印象操作」ではないかということだ。いまIS(「イスラム国」)などのイスラム過激派のテロが多発しているのは主にヨーロッパ諸国やアメリカである。日本や日本人がイスラム過激派のテロ対象にされているとは、政府や権力機構も思っているまい。もし本当にイスラム過激派のテロを恐れているとしたら、それは被害妄想の域すら超えている。東京オリンピックの安全体制を充実させるというなら、テロ攻撃されそうな国の選手団の警備を厳重にすれば済むことだ。
 ありえもしないことを、あたかも危機が目前に迫っているかのように国民の不安感をあおりたてて、その口実として東京オリンピックを持ち出す論法自体が「印象操作」に当たりはしないか。

 そもそも集団的自衛権行使は憲法の制約によって不可能としてきた従来の政府見解を、「日本を取り巻く安全保障環境が激変した」と言い張り、強引に安保法制を成立させた安倍総理自身が、野党やメディア、国民への「印象操作」を行ってきたと言えないだろうか。中国の海洋進出の野望を、私は否定するつもりはない。しかし現代の国際社会情勢下では、かつてのような他国の領土領域に対する武力侵略は不可能になっている。実際、第二次世界大戦以降における国家間の武力衝突は事実上皆無である。
 唯一例外は湾岸戦争勃発の契機となったイラクによるクウェートへの武力侵攻だが、その失敗によってかえって一方的な他国への武力侵略は自滅行為になることを歴史が証明した。私に言わせれば、その結果、日本を取り巻く安全保障環境はかつてないほど安定している。いったい安倍総理はいかなる根拠を持って「日本を取り巻く安全保障環境が激変した」と判断したのか。
 北朝鮮の核開発やミサイルも、日本を標的にしているわけではない。北朝鮮は最近「もしアメリカと戦争になれば、真っ先に火だるまになるのは日本だ」などと言い出しているが、その本音は「アメリカの北朝鮮への敵視政策や軍事行動の片棒を日本が担ぐのであれば、その結果はそうなるぞ」という牽制だ。
 北朝鮮の本音は「日本と仲良くしたい。友好関係を築きたい」だ。その理由は北朝鮮の安全保障体制が格段に改善されること、日本の経済援助(資本及び技術)で経済再建をすること、である。だから拉致問題の解決には本気で取り組んだはずだ。実際、小泉元総理が訪北したときには、日本側でキャッチしていなかった拉致者まで見つけて日本に返したこともあった。今回日本との約束を守れなかったのは、本当に見つけられなかったのか、あるいは政権中枢に近すぎで日本に返すと安全保障上の問題が生じかねないと判断した人か、のどちらかだと私は思っている。
 中国にしてもロシアにしても、日本の資本や技術がのどから手が出るほど欲しい。日本と敵対関係になっても得るものはなく失うもののほうがはるかに大きい。安倍総理もその辺のことは読んでいるから、時にアメリカの不快感を買ってもロシアと接近を図ったりしてきた。外交は単純に二国間だけの思惑では進まないことが多いから、二歩前進一歩後退あるいは一歩前進二歩後退といった局面が生じることはやむを得ないが、外交上の機微はあるにせよ出来うる限り国民に真実を伝えることが政府の義務ではないだろうか。
 そうした誠実さをかなぐり捨てて、メディアや国民を「印象操作」して一強体制の構築に奔走してきたのが安倍政権の本質ではないのか。

 いま安倍総理は憲法「改正」に全力をあげようとしている。メディアの世論調査によれば、国民の過半数は「改正」を支持しているようだが、憲法9条に関して言えば維持派が圧倒的だ。また「加権」を主張している公明党に配慮してか、安倍改憲私案は「9条1項、2項は残しつつ、自衛隊について9条の中に明記する」ということらしい。だが、2項には「戦力の不保持」と「国の交戦権は認めない」という解釈改憲の余地がない文言がある。自衛隊を憲法上明文化する場合、「実力」という意味不明な位置づけをしてきた自衛隊の位置づけをどうするつもりなのか。まさか「戦力には当たらない軍事力」などという新しい解釈を持ち出すわけではないだろうと思うが…。
 たしかに自衛隊や自衛隊員が「日陰(者)」扱いされていた時期もあったが、いまの国民感情はそういう時代とは明らかに異なる。私自身は日本の安全保障のためにも、また国際的地位の向上のためにも、自衛隊の最大の目的を「国際自然災害救援」にして、地球温暖化によると考えられている世界各地で発生している自然災害の被害者を救済したり支援したりすることを最大の目的として位置づけたら、そういう日本を侵略したり攻撃したりできる国があるだろうかと思う。

 いずれにしても政策は与党が考えようが野党が考えようが、いかなる政策もメリットとデメリットの両方を含む。政策を実現するためには法律が必要となるケースが多いが、ほとんどの法案は政府が立案する。その時、この法案が成立すれば「こういうメリット、デメリットがあります」ということを政府が国民に説明しためしがない。まず法律が必要であるという状況についての「印象操作」をメディアや国民に対して行い、そのために法律を作るというメリット面だけの説明しかしない。そういうことを繰り返してきたのが安倍政権であり、強引に数の力で法律を成立させてきた。
 そうしたやり方にとうとう綻びが出たのが「共謀法」の強引な成立であり、加計学園疑惑への幕引きを図ろうとしたことへの有権者の反応が世論調査の結果として出ただけだ。
 メディアも国民も騙されてはいけない。「印象操作」を一番やってきたのが安倍総理とその周辺だということを。
 
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