追憶の彼方。

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仏マクロン政党の圧勝と米英大国の衰退

2017年06月13日 | 国際政治
「自国第一主義」・移民規制を主張する極右ルペンを、「親EU」を掲げて大差で下し、ナポレオン3世より1歳若く39歳という仏史上最年少で大統領に選ばれたマクロン氏の新政党が既存政党を寄せ付けず、圧勝と報じられている。

フランス人民が自らの血で勝ち取った民主主義と「自由・平等・博愛」という共和国精神に対する誇りが「国を更に開き、多様な社会を築いて繁栄を目指す」と言い切ったマクロン氏の主張に共鳴した結果と考えられる。
自国優先やポピュリズム(大衆迎合)を選んだ米英に比べフランスの民度の高さに大きな差があることが歴然とした。 長期的に見てこの差が国力の差となって表れてくるような気がする。

英国のEU離脱を見越して英国への新規投資をためらう動きが出始めており、更に多くの英国の企業がEUへの移転を検討していると報じられている。  
とりわけロンドン・シテイ―を中心とする金融サービス業界は英GDPの10%を占める基幹産業であり(不動産業に次ぎ4番目)、世界の約250銀行が拠点を置き2007年に米国を抜き世界最大の金融センターとなったが、メガバンクの多くが主要業務を欧州へ移転する検討を始めて居る。
EUでは加盟国のどこかで免許を取れば、EU域内ならどこでも営業できる「EUシングルパスポート制度」がある為、外国の金融機関の多くはロンドンを欧州事業の中心拠点にしていたがEU離脱で適用されなくなる為EU移転を余儀なくされる。
その移管先としては、EU加盟国でユーロを導入している国の金融都市、特にフランクフルト(ドイツ)、パリ(フランス)、アムステルダム(オランダ)、ダブリン(アイルランド)が挙がっているが、とりわけ仏はマクロン大統領が金融のエキスパートでもあり、金融機関誘致に最も強い意欲を示している。
パリにはEUの証券市場監督庁(ESMA)が存在しているが現在ロンドンに置かれているEUの金融機関を監督する欧州銀行監督機構(EBA)の誘致にも積極的と言われている。
更には金融機関、金融ビジネスを呼び込む為に、金融機関の幹部の所得が高いことをにらみ、国外からの移住者に対し、国外に持つ資産の課税除外期間を5年から8年に延長するほか、所得税の最高税率(75%)を引き下げる方針まで示し前向きである。

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