ひとつ前の記事で書いたように、自分の至らなさから岩井俊二監督作品から遠ざかっていたのですが、綾野さんが出るとなれば喜び勇んで見に行くわけで。
ちょっとミーハーですが、昔から、舞台なら蜷川幸雄氏、映画なら岩井俊二氏の作品に参加したらその俳優さんに箔が付くとずっと思っていて、綾野さんが両方叶ってしまったということに不思議さを感じてます。
何年ぶりの岩井映画でしょうか。わからなきゃわからないで、受け止めきれた分だけ楽しめばいいという開き直りで見に行きました。
主演は「シャニダールの花」でも綾野さんと共演されていた黒木華さん。
この人も不思議な俳優さんで、失礼ながら顔の造作、パーツの一つ一つを取り上げると決して飛びぬけて美形だとは思えない。けれど画面に映し出されると得も言われぬ柔らかく艶めいた空気をまといます。使いたいと思っている映画関係者の方多いんだろうなあ。
前半は正直ちょっとつらかったかもしれない。
主人公が「危うい」が服着て歩いているようで。
ちょっと内気すぎてコミュ障ぎみで、至極まじめで良い人なんだけど、何かしらの状況に陥ったときにオロオロと目の前にぶら下がった「一見解決策に見えるもの」に縋り付いてしまう。
見ながら「うわぁぁぁ、なんでそこでドアを開ける!?なんで入れちゃう!?」ってなってましたからね。
若干イライラ。
後半はもうなんというか…(笑)
黒木華のコスプレが撮りたかっただけだろ!と。
いいぞ、もっとやれ(笑)
もう一人のヒロインとの絡みがひたすらレズレズしく。
とにかく可愛くて、とにかく美しい。
可愛いは正義。
というわけで思考放棄。
綾野さんは不思議な役でしたね。
なんでも屋のアムロ。
主人公の前に現れるときはいつも(若干胡散臭いけれど)頼りになる良い人だけど。
実は彼女の人生はこの人に翻弄されていると言ってもいい。
やっていることだけを見て冷静に判断すれば、かなりの悪人と言えるのだけど、主人公の傍に居て語りかける言葉はいつも温かく優しい。本当に心から主人公の事を思っているように見える。
たぶん、通底に流れているのは主人公をペテンにかけるというミッションなのだけれど、そのときその瞬間のハートは本物の親切なんだろうな。演技であっても、そのことを自分自身で忘れて本当の思いだと信じ込んで動いているような。
私がそう思いたいだけかもしれないけれど。
こういう捉えどころのない、型にはまらない役を振ってもらってよかったなあと。
ところで題名のリップヴァンウィンクルの意味するところは何だろう。米国版浦島太郎というのは知ってるんだけど。どっちかというとあの館は桃源郷ぽかったような。
ま、岩井ワールド自体、桃源郷みたいなものだけどね。
<ちょっと追記>
映画のアムロを見て頭に浮かんだのが何故か「トリックスター」という言葉なのだけれど、あまり正確な意味を知らないので記事中では使わなかった。(確か神話に関する用語だったような)
でも今ちょっと検索したら、アムロをそう評している感想がぽろぽろ見つかったので、外れではなかったのでしょう。
ちょっとミーハーですが、昔から、舞台なら蜷川幸雄氏、映画なら岩井俊二氏の作品に参加したらその俳優さんに箔が付くとずっと思っていて、綾野さんが両方叶ってしまったということに不思議さを感じてます。
何年ぶりの岩井映画でしょうか。わからなきゃわからないで、受け止めきれた分だけ楽しめばいいという開き直りで見に行きました。
主演は「シャニダールの花」でも綾野さんと共演されていた黒木華さん。
この人も不思議な俳優さんで、失礼ながら顔の造作、パーツの一つ一つを取り上げると決して飛びぬけて美形だとは思えない。けれど画面に映し出されると得も言われぬ柔らかく艶めいた空気をまといます。使いたいと思っている映画関係者の方多いんだろうなあ。
前半は正直ちょっとつらかったかもしれない。
主人公が「危うい」が服着て歩いているようで。
ちょっと内気すぎてコミュ障ぎみで、至極まじめで良い人なんだけど、何かしらの状況に陥ったときにオロオロと目の前にぶら下がった「一見解決策に見えるもの」に縋り付いてしまう。
見ながら「うわぁぁぁ、なんでそこでドアを開ける!?なんで入れちゃう!?」ってなってましたからね。
若干イライラ。
後半はもうなんというか…(笑)
黒木華のコスプレが撮りたかっただけだろ!と。
いいぞ、もっとやれ(笑)
もう一人のヒロインとの絡みがひたすらレズレズしく。
とにかく可愛くて、とにかく美しい。
可愛いは正義。
というわけで思考放棄。
綾野さんは不思議な役でしたね。
なんでも屋のアムロ。
主人公の前に現れるときはいつも(若干胡散臭いけれど)頼りになる良い人だけど。
実は彼女の人生はこの人に翻弄されていると言ってもいい。
やっていることだけを見て冷静に判断すれば、かなりの悪人と言えるのだけど、主人公の傍に居て語りかける言葉はいつも温かく優しい。本当に心から主人公の事を思っているように見える。
たぶん、通底に流れているのは主人公をペテンにかけるというミッションなのだけれど、そのときその瞬間のハートは本物の親切なんだろうな。演技であっても、そのことを自分自身で忘れて本当の思いだと信じ込んで動いているような。
私がそう思いたいだけかもしれないけれど。
こういう捉えどころのない、型にはまらない役を振ってもらってよかったなあと。
ところで題名のリップヴァンウィンクルの意味するところは何だろう。米国版浦島太郎というのは知ってるんだけど。どっちかというとあの館は桃源郷ぽかったような。
ま、岩井ワールド自体、桃源郷みたいなものだけどね。
<ちょっと追記>
映画のアムロを見て頭に浮かんだのが何故か「トリックスター」という言葉なのだけれど、あまり正確な意味を知らないので記事中では使わなかった。(確か神話に関する用語だったような)
でも今ちょっと検索したら、アムロをそう評している感想がぽろぽろ見つかったので、外れではなかったのでしょう。
連投ありがとうございます😊
今朝、すぐさまコメント書き込みたかったのですが、パソを立ち上げる時間なく、パートから帰ってみると新記事が(嬉)
今朝の記事はリップヴァンウィンクルの前振りだったのですね。
私は元々映画ファンでもなく、何も語ることはないのですが(監督さんとか、俳優さんとか、作品とか驚くほど知りません。Undoって何?って思わず検索してしまいました苦笑)なんとなく黙っていられず。笑
岩井俊二監督の作品もたぶん見たことはなく、北川悦吏子さんが初めて監督された「ハルフウェイ」を見たのが(岩井俊二さんがプロデュースされたとか)唯一の接点(?)というぐらい。
ただ、宣伝の短い映像を見ただけでも何やら不可思議な映画らしいな〜という匂いは感じます。
「シャニダール」もよくわからなく、つくづく物語しっかりとある作品でないと私はだめなんだなあと…
なので、リップヴァンウィンクルは見てないのです。
余談ですが、YouTubeで仮面ライダー555をやってますね。若い綾野さんをうふうふしながら見てます。
そうなんです。前振りなんです。そして、実は半年前のエントリも、ある意味前振りなのですけれど(笑)
固有名詞出したり出さなかったりでややこしくてすみません。うっかり某俳優さんの作品遍歴についてこってり書きそうになって、なんとか自制したのですが、ところどころ名残が…
ストーリーを追って観るタイプの方には正直入り込みにくいかもしれませんね。
とにかく女優さんを美しく撮る!監督ですから。
555、澤田くんが出ているということはもう中盤なのですね。
とにかく切ないキャラで、ぶかぶかの上着やマフラーごとぎゅっとしてあげたいと、よこしまな気持ちではなく母親のような心持ちで思ったものでした。どうぞ退場までしっかり見守ってあげてください。
やはりこのお二人には何か共通する匂いがあるのではないでしょうか?
返事が遅れて申し訳ありません。
某Eさんについては、うっかりすると物凄い勢いで語り倒しそうになったので、グッと堪えて(笑)匿名にしたのですが、分かる方にはもろバレですね(笑)
やっぱり何かしらの匂いに近いものがあるような気がしますね。お二人がCMで共演されたときは感無量でした。
綾野さんもあんな風に長く深く映画に関わっていかれるのかもしれない、と思うとなんだか心強いです。
古くからの綾野さんファンの方は他にもいらっしゃるはずなのですが、出演作の感想についてまとめているところは意外と少ないらしく、皆様に足を運んでいただいていまして、ありがたい限りです。
現在はすっかり開店休業状態で、申し訳ないです。
自分の中の言葉が、ぽたぽたと胸の中の器に溜まって、一杯になったころにフッと形にするかもしれません。
結構自分の中で溜まっていたみたいで、きっかけをいただいて、一気に出してしまいました。ありがとうございます。
綾野剛さんは仕事に対する真摯な取り組みが画面から溢れていていつも感動しています。
仕事に一生懸命な男って素敵ですよね。
これからの活躍もずっと楽しみにしています。