近況報告で、原料買い付けをしていて将来の顧客を得たというくだりがあったが、こころあたたまる(?)エピソードを書き付けておこう。
ある日アムステルダムで、いつものように弾薬の原料「鉄材」を買い付けていたところ、となりでジンを求めている人がいた。
こんなときは、協力してお互い必要なものを交換するのがいい。
そう思い、ジンを一本650でバザールに出したところ、すぐに購入してくれた。
ついでに、バザールに出展していたハムチーズを全部購入してくれたようだった。
そして、「安かったのでお礼にハムチーズを買いました」とのTELLが。
確かに、鉄材を売ってもらおうとジンを安めに出展したが、そんなに安かっただろうか?
もう一度交易所の親父に相場を尋ねてみると、ジンは1本700↑。・・・。
原価よりちょっと高いくらいで売りに出したつもりだったが、どうやら赤字価格で売ってしまったらしい!
商人としてはちょっと恥ずかしい。
しかも、話をしてみると鉄材はすでに他の人に売ってしまってもう購入できないとのこと。
少しがっかりしつつも、事情を話すと、「ずいぶん安いと思ったんですよ」との返事が。
そして、話は盛り上がり、われらが商会『La Belle Equipe』の商館、リスボン18番商館に製造品を出品しておくなどの宣伝をしたところ、ぜひ買いたいということで、早速フレンド登録を申し出てくれ、顧客リストに追加したのでした。
ひょんなことから、将来の顧客候補と出会うことができた。たまには間違って赤字価格で交易品をバザールに出すのも悪くないなと思った、ある日の夜だった。