アリの一言 

オキナワ、天皇制の現実と歴史などから、
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「知事権限行使」が消えた翁長氏の所信表明

2017年02月16日 | 沖縄・翁長・辺野古・...

       

 翁長雄志知事は15日、2月定例県議会で所信表明(県政運営方針)演説を行いました。
 沖縄タイムスは16日付の1面トップで、「知事に就任後、3年連続で『辺野古に新基地を造らせないということを県政運営の柱に』と表現し、引き続き全力で取り組むと述べた」と高く評価しました(写真左)。翁長県政与党の「オール沖縄」日本共産党・渡久地修県議も、「基地問題解決の揺るぎない決意が表れていた」(16日付沖縄タイムス)と全面的に賛美しました。

 確かに「3年連続」で「県政運営の柱に」とは言っています。しかし、所信表明の内容を読めば、その中身は年々大きく後退していることが分かります。
 その後退は、基地建設を止めるための「知事権限の行使」にかかわる極めて重大な後退です。

 今年の所信表明で翁長氏は、「辺野古に新基地は造らせない」といいながら、具体的な方策については一言も述べませんでした。

 この点は琉球新報が社説(16日付)で、「辺野古新基地阻止の具体策についての言及はなかった」と書いた通りです。だから新報は「新たな提訴や埋め立て承認の撤回などあらゆる手立てを尽くすべきだ」(同社説)と要求したのです(この点では新報の主張は妥当ですが、翁長氏が「新たな決意を示した」というのは根拠のない翁長美化です)。

 一方、沖縄タイムスは1面トップの記事で、「翁長知事の所信表明は、引き続きあらゆる権限を使い、辺野古新基地建設を阻止していく意思を示したことになる」と書きました。これは所信表明の内容から逸脱した創作(ねつ造)にほかならず、思い入れの強い異常な記事だと言わねばなりません。
 
 「知事権限の行使」について、過去2回の所信表明ではどう述べていたでしょうか(出典はいずれも琉球新報掲載の「全文」より)。

 2015年(2月19日)の所信表明…「埋め立て承認に関しては、法律的な瑕疵の有無を検証する第三者委員会(1月26日設置ー引用者)の報告を踏まえ、埋め立て承認の取り消し又は撤回について検討します」

 2016年(2月16日)の所信表明…「埋め立て承認については、承認に取り消し得べき瑕疵があるものと認められたため、取り消しており(2015年10月13日ー引用者)、今後も、訴訟の場などにおいて、県の考えが正当であることを主張・立証してまいります」

 いずれもきわめて不十分ですが、それでも2年前は「撤回」も口にし、昨年は「取り消し」にともなう裁判闘争に言及しました。
 ところが今年は、「撤回」はおろか、岩礁破砕許可にも裁判闘争にも一切言及しませんでした。所信表明から「知事権限の行使」が消えたのです。
 「揺るぎない」(渡久地氏)どころか、大揺れ・大幅後退は歴然としています。
 
 こうした事実に目を閉じて翁長賛美を続けることは、政党、メディアとして不当・不誠実であるばかりか、一刻も早い「承認撤回」を求めている市民の声に反するものと言わねばなりません。

 また、安慶田光男前副知事の「口利き疑惑」・辞任は、翁長県政の重大な失態であり、任命権者である翁長氏自身の責任がきびしく問われていますが、翁長氏は所信表明でこの問題に一言も言及・謝罪しませんでした。けっして容認できるものではありません。

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