アリの一言 

オキナワ、天皇制の現実と歴史などから、
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責任問われるべきは伊波氏ではなく翁長氏

2016年01月26日 | 沖縄・翁長知事

  

 宜野湾市長選から2日たった26日の琉球新報(1面トップ)に、驚くべき記事がありました。
 「“激震” 宜野湾市長選の深層」と題した連載1回目の冒頭です。

 「『伊波洋一さん、もしこの選挙を落とすことがあれば、あなたは参院選を降りる覚悟をここですべきではないか』
 宜野湾市長選の前哨戦真っただ中の昨年12月27日、市普天間にある志村恵一郎陣営の選対事務所で、呉屋守将金秀グループ会長が今夏の参院選への出馬を予定する伊波洋一選対本部長代行を名指しし、こう詰め寄った」

 伊波氏に対する脅しともいえるこの呉屋氏の発言は、二重三重に理不尽であり、けっして見過ごすことはできません(写真右は琉球新報のインタビューに答える伊波氏)。

 第1に、宜野湾市長選の結果がなぜ参院選出馬に直結するのですか。
 そもそも市長選候補に決まりかけていた伊波氏を引きずりおろし志村氏を立てたのは翁長知事です。その代わりに伊波氏が参院選に回る(翁長氏が伊波氏の選対本部長に就くことを検討)というのが「保革バーターで決着」(2015年9月23日付沖縄タイムス)の内容です。その際、市長選の結果が条件だという話(報道)は一切ありません。

 第2に、仮に選対事務所が責任をとるとするなら、本部長代行の伊波氏ではなく本部長の友寄信助氏でしょう。友寄氏を飛び越えてなぜ伊波氏に矛先を向けるのでしょうか。

 第3に、そもそも呉屋氏が伊波氏に「参院選を降りる覚悟」を「詰め寄る」権限がどこにあるのでしょうか。呉屋氏が志村選対事務所にいるのは、「オール沖縄会議共同代表」としてでしょう。同会議が、しかも共同代表の1人にすぎない呉屋氏が、参院選の立候補について勝手に云々する権限がどこにあるのでしょうか。

 琉球新報(26日付)はさらに、「記者座談会」で、「参院選への影響」について、「島尻は再選に向けて勢いづくけど、志村の選対本部長代行を務めた伊波洋一の責任問題を問う声が上がるだろう」などとしています。呉屋氏の発言以外にその根拠はあるのですか?

 志村氏の落選で責任が問われなければならないのは、伊波氏ではなく翁長知事です(昨日のブログ参照)。(写真中=左から呉屋、友寄、翁長、志村の各氏。17日の告示第1声。沖縄タイムスより)
 候補者選定から投票日までの経過をリアルに見れば、それは明らかです。

 「今回の選挙結果は、辺野古に反対するオール沖縄の候補者選考から選挙戦まで、翁長雄志知事が前面に立った以上、翁長知事への審判と取られることは避けられない」(佐藤学沖縄国際大教授、25日付沖縄タイムス)

 「今回の選挙は・・・翁長雄志知事の姿勢を問う信任投票の意味合いもあった」(25日付中国新聞=共同)

 志村氏とともに最も責任をとるべき翁長氏を免罪し、伊波氏に矛先を向けるのは、「オール沖縄」内の「保守」による「革新」への責任転嫁にほかなりません。
 同時にそれは、参院選で伊波氏を支援することから手を引くための布石とも考えられます。

 呉屋氏の伊波氏攻撃で、「オール沖縄会議」(2015年12月14日設立)の「設立趣意書」を読み直しました。「島ぐるみ会議」(2014年7月27日結成)があるにもかかわらず屋上屋を架して「オール沖縄会議」をつくった理由があらためて分かりました。「設立趣意書」には、「島ぐるみ会議」の「アピール」にはない次の文言が明記されているのです。

 「翁長知事を支え・・・翁長知事の闘いを全面的に支えていく」

 「オール沖縄会議」は「翁長後援会」なのですか。
 そうだとすれば、翁長氏の責任を不問にしたまま伊波氏に矛先を向ける呉屋氏の発言もうなずけます。

 しかし、「オール沖縄会議」に名を連ねている諸団体・構成員のみなさんは、それでいいのですか。それがあなたがたの「オール沖縄」なのですか。

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