アリの一言 

オキナワ、天皇制、朝鮮半島の現実と歴史などから、
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安倍内閣は「20日以内に」臨時国会召集を

2017年07月01日 | 憲法と安倍政権

     

 4野党が6月22日に要求した臨時国会の召集に対し、菅官房長官は29日の記者会見で、「憲法上召集の期日について規定はなく、合理的な期間の中で内閣が判断する」と述べ、臨時国会の召集要求には応じない考えを強調しました(写真中)。
 これは安倍政権の明白な憲法違反であり、絶対に許されるものではありません。

 4野党の臨時国会召集要求は、憲法第53条にもとづくものです。
 「内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。
  いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない

 確かに「召集の期日」についての規定はありません。しかしだからといって「内閣の判断」で引き延ばし、挙句に通常国会が近いという口実で臨時国会を開かないのは、「召集を決定しなければならない」という憲法の規定に反する脱法行為です。

 自民党政権は今世紀になってこの脱法行為を3回行ってきました。2003年11月27日(要求日)、2005年11月1日、そして「戦争法」で記憶に新しい2015年10月21日です。「合理的な期間内に常会(12月召集ー引用者)が召集される場合」は臨時国会召集は見送るとする「政府見解」によるものです。

 しかしこの前例と比較しても、今回は通常国会が閉会したばかりで、12月の召集まで半年あります。「合理的な期間内に常会が召集される場合」という口実が通用しないことは明らかです。

 そもそも、53条に「召集期日」の規定がないからといって、内閣が召集を引き延ばすことは許されません。それはかつて自民党自身が認めていたことです。
 自民党の「日本国憲法改正草案」(2012年4月27日決定)は、第53条を次のように改めると明記しています。
 「内閣は、臨時国会の召集を決定することができる。いずれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があったときは、要求があった日から二十日以内に臨時国会が召集されなければならない」

 さらに、自民党の「日本国憲法改正草案Q&A」(2012年10月発行)では、その趣旨をこう書いています。
 <臨時国会の召集期限については規定がなかったので、今回の草案では、「要求があった日から20日以内に臨時国会が召集されなければならない」と、規定しました。党内議論の中では、「少数会派の乱用が心配ではないか」との意見もありましたが、「臨時会の召集要求権を少数者の権利として定めた以上、きちんと召集されるのは当然である」という意見が、大勢でした。>(下線は原文のまま。太字は引用者)

 この限りではきわめて正論です。なぜなら、「改正草案」や「Q&A」がつくられた2012年4月、10月は、自民党が総選挙(2009年8月30日)で敗北し下野していた最中だったからです(政権復帰は2012年12月)。
 自分が野党の時は「少数者の権利として…当然」と言っておきながら、政権に就くと態度を百八十度変える。ここにも憲法を踏みにじって恥じない安倍政権・自民党の独裁ぶりが顕著に表れています。

 一部メディアにも「(憲法第53条による臨時国会がー引用者)実際に開会するかどうかは首相や与党の意向が反映する」(6月23日付共同配信)などという論調がありますが、脱法行為を容認する暴論です。
 立憲主義に立つ限り、憲法53条が定める臨時国会は絶対に開かれなければなりません。少なくとも「20日以内」には。

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