サンタフェより

高地砂漠で体験したこと 考えたこと

星からのメッセージ

2009年06月05日 | All is ONE
ゆうべは友人宅に長居してしまい、真夜中過ぎに家路に着いたのですが、花火かと思うほど明るくて、すごーく大きな流れ星を見ました!!

それは、家にたどり着く直前、前方の夜空の割と低いところにまばゆいばかりの光を放ちつつ、突如として現れたのです。ピカっとして、はじめはかえるの卵がおたまじゃくしになるように尻尾を生やしたかと思うと、その尾はもやしのように長くなって、やがて枝垂れ柳の花火のように火花を散らしつつ、名残惜しそうに消えてゆきました。しばらくの間、残像がまぶたに焼きついてしまうほど、力強い光の踊りでした。

とっさに出てきた願い事は、くだらなくて恥ずかしくて、とても人には言えませんが(笑)、最後まできちんと言い切ることができました。久しぶりに夜空をゆっくり見上げ、ほっこり。

ここのところ、ちょっと心を亡くしそうになっていました・・・。でも、元気が出て、心にも余裕ができたみたい。

この空のもと、みんなともつながっているんだよね〜。そんな当たり前のことを忘れそうになって、ひとりで少しだけ哀しくなっていました。ほっ、思い出させてもらってよかった!
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線路沿いには

2009年06月01日 | サンタフェ情報
ニューメキシコの州知事、ビル・リチャードソンの政策のひとつに、通勤のための交通手段確保として、鉄道網の建設がありました。2003年ごろからはじめられたプロジェクトは、二つのフェーズでゆっくり進んできましたが、去年の暮れ、空港がありアメリカの中でも屈指の急成長を遂げつつあるアルバカーキの市街地と、州都であるサンタフェを結ぶ線(もともと存在したBNSFの線や、サンタフェ南部鉄道などの線も使っているので、すべてが新築ではありません。)が開通し、州鳥ロードランナーのデザインがいかにもニューメキシコらしい客車を、毎日見かけるようになりました。

New Mexico Rail Runner
アルバカーキ・サンタフェ間(約100km)は、同日の往復切符が$8。
一日8本の運行。日曜運休。

同じ予算を費やすのなら、高速道路の拡大に使うほうがいい、などの非難も多いらしいのですが、個人的には鉄道の方が楽しいし、車を減らす努力としては"Good Try"と言ってあげてもよいのではないかと。



いえいえ、今回はその話ではないのです。

今日は日曜日。朝目覚めてすがすがしい空気を楽しんでいると、友人から電話。「自転車で出かけよう!あ、でもお茶の日だっけ?」とのお誘いでした。逃す手はありません。「お稽古の前だったら、数時間空いているから。」と答えて出発。

今回のルートは、新しくできた線路沿いに続く自転車道でした。とは言え、舗装してあるのはほんの町中のみで、なかなかスリル満点のラフなコースです。私の自転車はいわゆるタウン系なので、時々「次の坂を下りきって、石がごろごろしている所についたら、この自転車バラバラに壊れるぅ〜?」と心配になる箇所もありました。でも、くだり坂でのブレーキは禁物です。何たって"Live dangerously"がモットーですから!

いやぁ〜、楽しかった。ちょうど、大きな雲が空の真ん中にどっしりと構えて、強い日差しを時々さえぎってくれ、肌に気持ちのよい風を切りつつの走行です。東側の山には、わずかながら嵐の予感。西の空は、トルコ色。サボテンも、黄色やピンクの花をつけています。さんざん文句を言っていましたが、雨のお陰です。感謝!ロードランナーには出会いませんでしたが(見かけることもあるんですよ!)、地面に目をやると、トカゲが必死でおっちらおっちら走っていたり・・・。今日は列車の運行もないので、快適なバイク・ライドでした。やっぱり人力が一番です。

最近ちょっと落ち込んでいたのを知って、誘ってくれた二人に感謝。こんなサプライズなら、いつでも大歓迎!

(最近日記をさぼっていたので、カメラを忘れました。写真がなくて残念。)
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お知らせ

2009年05月30日 | びっくり玉手箱
絵かきの弟が、故郷上諏訪で個展をしてます。ここ数年、東京での活動が多かったのですが、久しぶりの信州でのショウを、楽しみにしている様子。機会があれば、ぜひいらしてくださいね。初夏の長野は、すがすがしいですよ。会期中は、本人もぷらぷらしていると思います。残念ながら、わたしはスピリット応援団です。

村田裕生 日本画展

会期:2009年5月30日(土)〜6月7日(日)
時間:午前10:00〜午後7:00(最終日は午後5:00まで【予】)

会場:長野県諏訪市 「橋田画廊
〒392−0017
長野県諏訪市城南1-2550
TEL 0266-52-3420 FAX 0266-52-3653


幼い頃から「ひとつ違いの双子」と言われてきた、仲良しの弟です。わたしはお日様パワー全開の陽性人間ですが、彼は癒し系の月光り。作品もそんな柔らかなエネルギーに満ちています。

今はとにかくひたすら制作の日々ですが、絵が描けなくて苦しんでいた頃、サンタフェに数ヶ月滞在して砂漠に救われたひとり・・・です。
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かきつばた

2009年05月28日 | 四季折々
五月晴れと小鳥のさえずりを楽しみながら、おはようございます!

5月28日はわたしにとって縁深い日なのですが、この日は、歌仙のモテモテ王子在原業平さんの命日でもあると知りました。正確には旧暦に従うべきですが、京都の十輪寺ではこの日に業平忌の法要があるようですから、まぁよいでしょう。

業平さんと言えば、『伊勢物語』。三河の国八橋で詠ったとされる有名な和歌がありますね。
世阿弥によって能にアレンジされてたお話は、こんな感じ。

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ある旅の僧が、都から東国へと志す途中三河国へ立ち寄りました。とある沢辺で杜若の花の美しさをめでていると、一人の里女が現れ、ここは八橋という古歌にも詠まれた名所であり、昔、在原業平が東下りの際ここで休み、「かきつばた」の五文字を名句の頭において

「 からころも きつつなれにし つましあれば
  はるばるきぬる たびをしぞおもふ 」

という歌を詠んだと語ります。やがて女は初冠に唐衣をまとって現れ、その姿を見て驚いた僧が素性を尋ねます。

女は自分が杜若の精であると明かし、また業平は歌舞の菩薩の化現であり、その詠歌の功徳により非情の草木も成仏したと語り、舞を舞い、やがて消え失せます。

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サンタフェには湿原や沢が少ないので、どうしてもアヤメの類しか、それもかなり大振りで、うす衣をまといゆらゆら踊る「花の精」の可憐さを携えた花には、どうやっても遭遇しません。でも、ご近所で咲き乱れている、雨上がりの新緑に映える紫は、日本で慣れ親しんだ杜若を思わせます。先日お茶のお稽古でも、八橋蒔絵の棗(なつめ)を使わせていただきました。貝細工をほどこした花の部分が、光のかげんなのか、手に取り近づくとふわぁっと発色して妖艶な虹色に光り、しばし手を動かすのを忘れてしまいました。

数輪の花や蒔絵を見て、壮大に広がる紫と緑のかきつばたの原っぱを想像し喜びを得る、人間の脳ってすごい!そして、和菓子は苦手なはずなのに、ニッキの香りとほどよいあんこの甘味が口に広がり、幸せを感じるわたしって、一体・・・?

遠い旅路で、叶わなかった願いと今の自分の境遇や旅の辛さ、残してきた愛しい人を想って袖を濡らすのみならず、草木のうたを詠むことが供養になるというのが、いかにもいにしへ大和の感性だなぁ、なんて思いますが。

杜若の花言葉は、「幸運と雄弁」。
学名イリス(アイリス)は、ギリシャ語で「虹」。
昔、花汁が染色につかわれていたため、「書き付け花」→「かきつばな」→「かきつばた」と呼ばれるようになったとか。

先日頼まれて作った粒餡の残りがあったっけ。餅もどきをつくって、シナモンをふりかければ、生八橋も夢じゃない・・・・・・かも。


追伸 メッセージを送ってくださった方々、ありがとうございます!いくつになっても「おめでとう!」なんて言われると、嬉しくなっちゃうものですね。
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五月雨

2009年05月24日 | 四季折々
早く衣替えしなくちゃ、・・・と焦ってしまうほどの夏日が続いていたのに、ここのところ急に冷え込み曇天&しとしと雨ばかり・・・。

四季七十二候では、今週辺り「蚕が桑を食む」時期なのだそうですね。こう聞いてピント来る人は、少ないのかもしれません。実は私、うっすらとではありますが、「蚕起食桑」の記憶がございまして・・・。

信州上諏訪は、おとなりの岡谷と共に、19世紀中盤から昭和初期にかけて絹の製糸で知られていました。(とても古い、胸のつぶれる悲惨なお話ですが「ああ 野麦峠」という映画を、ご覧になった方もいるかもしれません。あの舞台の辺りです。)小学校の工場見学では、学校近くの製糸工場を訪ねました。茹で上がった繭の外皮をつまむと、それはそれはおもしろいようにスルスルと糸がはずれます。その様は、なんと言うか仕掛けのないマジックショウのようでした。そうそう!岡谷蚕糸博物館は、さりげなく充実しています。(中学生の頃の、訪問記憶ですが。)

だから私が育った昭和後半でも、その名残がありました。桑もずいぶん生えていたし、「お腹を壊すから、やめなさい。」といわれながらも、桑の実を木からつまんで食べたりしていました。

近所にヒロコさんという、お母さんが地元で芸者さんをしていて、その立ち居振る舞いなどを真似してみせる、ちょっとおしゃまな小学校の同級生がいたのですが、彼女の家の先に一軒だけ、まだ「おカイコさま」(地元ではこう呼んでいます)を飼っているお宅があったのを覚えています。桑の葉というのは、ツルツルと照りのあるかしわ手の形で、ブラックベリーを薄いえんじ色にしたようなツブツブの実をつけます。こんな感じです。

私の記憶にある蚕の養殖所は、ほんの小さな家でした。おばあさんが一人で切り盛りしていたように、覚えています。高床式のような木造の部屋になっていて、地上1mくらいのところに桑の葉をぎっしり敷き詰めてありました。建物のすぐ外には、整然と木が植えられていました。カイコの食べっぷりは、結構迫力があります。生き急ぐかのように、ばくばく食らいます。そういえば、ある時ピアノのお稽古へ行く途中、毎回じっと見入っていたら、おばあさんに(まだ中身の入っている)繭をもらったことがありましたっけ・・・。そうとは知らず、大切に引き出しにしまっておいたら、中から蛾が飛び出したときはショックでした!!

今日、遠くへ行ってしまう友人にフェルトで作ったプレゼントをあげたら、奇遇にも「これ、繭みたい。手触りが気持ちいい!」と言いました。そのせいでしょうか・・・あした友人の披露宴ガーデン・パーティーがあり、ケータリングの担当としては、雨が降って寒くって、まったくぅ〜文句ったれ〜!と書き出した、久しぶりのつれづれ日記ではありますが、幼少期の思い出フラッシュバックにとって替わってしまいました。

ふいをついて心に映る、故郷の思い出のひとコマは、意外に鮮明で目が覚めます。

でも、やっぱり少し寒い〜。
夏よ来い。  はーやく来い。
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