¶タイタン号の宇宙探検¶

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「サイコドクター」前編・・精神医療・目に見えない心にメスを

2008年01月17日 12時01分46秒 | ドラマ・映画 全般の話

『世界を翔けるそして明日はどっちだ』
のjunkoさんがブログで紹介していて、何故かピン!ときて買ってしまったドラマ
DVD-BOXです。

「週刊モーニング」の同名コミックをTVドラマ化し、竹野内豊主演。
個人病院を開業している精神科医・楷恭介と、彼の治療により、現代を象徴する心の病を抱えた患者たちが、次第に心を開いていく過程を描く良質のドラマです。

junkoさんは平井堅の主題歌に惹かれ、記事を書いてらしたんですが、これは私、
ドラマを観る前から好きな歌でした。でもドラマは未見…。

舞台は東京、汐留が程近い新橋の古い雑居ビルにある『楷メンタルクリニック』。
そこで開業しているのは精神科医・楷恭介(竹野内豊)。
一緒に働いているのは、就職活動に失敗し、押しかけでアルバイトを始めた女子大生・冠野あずさ(市川実日子)。
階下には『バナナムーン』というカフェがあり、そこには“オカマちゃん”の店長(山寺宏一)がおり、楷の医大時代のクラスメイトで内科医の森三七子(羽田美智子)がやって来ます。
楷には洗浄強迫という症状があり、自身も心に闇をかかえ、しょっちゅう手を洗っています。その真の原因は不明…。

患者の治療をしながら、最後には楷恭介自身のトラウマの克服を図ろうとする、魂の再生のドラマでもあります。

□■□■□■□■□■□■□■□■□■

●出演
楷恭介:竹野内豊
冠野あずさ:市川実日子
森三七子:羽田美智子
川村好未(常連患者):秋山菜津子
八尾警部補:西村雅彦
犀川:伏石泰宏
バナナムーン店長・力石:山寺宏一
バナナムーン店員・忍:及川健

●スタッフ
原作:亜樹直、漫画:的場健(講談社モーニングKC刊)
脚本:伴一彦
音楽:magrow
演出:水田伸生、荻野哲弘、相沢淳
製作著作:日テレ
主題歌:平井堅 「Ring」 (DefSTAR Records)
挿入歌:倖田來未 「m・a・z・e」

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★ FILE1
「高所恐怖症」・・取りあげられた病状、用語=悪夢、高層恐怖症、無意識

ゲスト~柴崎コウ、内藤剛志

ある日、クリニックに浅井智子(柴咲コウ)という女子大生が相談にくる。
以前偶然出会った楷を頼ってきた智子は、あずさ(市川実日子)も受けた商社・菱朋商事の就職試験で突然、高所恐怖症の発作に襲われたという。
菱朋商事の20階で行われた役員面接の時、急に床が透明になったような感覚に襲われ、恐怖のあまり失神してしまったというのだ。しかし何故か常務の伊勢(内藤剛志)の計らいにより、知子に内定の通知がくる。

☆キーワード~高所恐怖症
よく「私は高所恐怖症だから」という人が居ますが、それとは桁が違う幻覚を見るほどのパニックに陥る場合は治療が必要。
今回の患者のエピソードは、強い恐怖の起きた場所が高所だったことが原因になっています。
幻覚を見るほどの高所恐怖症。原因を解明すること、そしてそれを認めることで症状は快方に向かうもの。しかし、ゆっくりと焦ってはいけないのがポイントです。

★ FILE2
「解離性遁走」・・取りあげられた病状、用語=解離性遁走、解離性健忘

ゲスト~井川遙、中村俊介

楷らの行きつけのカフェ『バナナムーン』で木下純と名乗る若い女性(井川遥)が新しく働き始めた。
あずさ(市川実日子)が彼女と偶然おそろいのピアスをしていたことから、そのアクセサリーショップへ出かけたところ、純は店員たちから「貴子!どこに行ってたの!」と声を掛けられ、混乱のあまり失神してしまう。
彼女は「松本貴子」であり、この店で働いていたところ突然失踪したというのだが、純自身は「貴子」としての記憶をまったく失っていたのだ。

☆キーワード~解離性遁走
この症状の患者は記憶や意識がばらばらになってしまい、別の場所で別の人間として生活をします。
記憶喪失と違い、健忘するのではなく「逃亡」するのです。
この症状は短くて数時間、長くて数ヶ月で戻ると言われています。
そして戻れば、2度と解離性遁走をすることはめったにありません。
そしてふたつの人格で記憶を共有することもありません。
自己主張が少なく、親の言うことをきく、我慢強い、そんな性格の人は解離しやすい傾向があるようです。

★ FILE3
「過食症」・・取りあげられた病状、用語=神経性過食症、摂食障害、拒食症

ゲスト~鈴木杏

都内のシティーホテルの一室で、女子高生が他殺死体で見つかった。現場の状況から、被害者は売春をやっていて殺されたと判明。
自宅や持ち物を調べた八尾警部補(西村雅彦)は、彼女が事件当日、ホテルのカフェテリアで楷と会っていた事実を掴む。
同じ頃、楷はコンビニで大量の食べ物を万引きする女子高生に出会う。その女子高生・いづみ(鈴木杏)は死んだ景子と同じ高校に通っている八尾警部補の娘。
彼女の指に過食症特有の”吐きダコ”があることにに気付いた楷は、家族にきちんと話して治療したほうがいい、と自分のクリニックに来るよう勧めるが、いづみは姿を現さなかった…。

☆キーワード~過食症とその引き金
ダイエットが原因で起こる事ことが多い摂食障害。
太っていることがいやで食べなくなります。しかし身体には防衛本能があるのでいつかドカ食いをしてしまう…。
その結果、食べると太るので吐くことを覚えてしまうのです。
「いい子」「真面目」「親の言うことをよく聞く」そう言われ続けると、本当は違うと感じていても演じてしまったいづみ。
そして、もっとちゃんとその期待に応えなければ、と思ってしまいます。
親からの愛情が足らないと感じると、自分に価値がないと思ってしまうもの。
そして、社会に自分の価値の評価を求め、痩せている方が社会的に良しとされているので、自己表現ためにダイエットを始めるケースが多いのです。

★ FILE4

「恋愛依存症」・・取りあげられた病状、用語=嗜癖(しへき=アディクション)、アダルトチルドレン、仕事依存

ゲスト~工藤夕貴、香川照之

楷が久々に再会した友人・望月(香川照之)は、池袋のバーで知り合ったゆきずりの女性(工藤夕貴)に心を奪われていた。
赤いブレスレットが印象的で、彼の腕のなかで涙を流していたミステリアスな女。そして望月は出向先の建設会社で彼女と思わぬ再会を果す。
女性ながらにプロジェクトリーダーもつとめるやり手のキャリアウーマン・沖野名美こそ、彼が恋したゆきずりの女性だったのだ。
話を打ち明けられた楷は、彼女を忘れるようアドバイスするが、望月は全く聞く耳を持たなかった。

☆キーワード~セックス依存症
この患者の場合、幼児期の性的虐待が原因であることが考えられました。
ドラマでは、悪いことをしたからという理由をつけ、性的虐待を親から受けた例が紹介されています。
自分が失敗したときにお仕置きとして性的行為を求めるようになるのです。
人は何にも依存せずには生きられない…。
セックス依存、恋愛依存、仕事依存、買い物依存。大切なのはバランスです。
依存する量の健全性を保つことが何より大切なのです。

★ FILE5
「家庭内暴力」・・取りあげられた病状、用語=TATテスト(主題統覚検査)、リストカット(自傷行為)、ショック療法

ゲスト~森山未來、國村隼、大谷直子、篠原ともえ

楷の今回の患者は、家庭内暴力を振るう斎藤大(森山未來)という高校生。
財務省のエリート官僚の父(國村隼)と、優しい母(大谷直子)との3人家族で、何不自由なく生活していた大だが、1ヶ月前から突然母親に暴力を振るったり、家に放火まがいのことをするようになった。
治療を進めるうちに、楷は仕事優先で家庭を顧みない父親や、息子の将来を考えるがゆえに独善的になってしまう母親など、斎藤家の抱える問題に気付く。

☆キーワード~家庭内暴力
思春期に感情が不安定になり衝動をコントロール出来なくなることがあります。
そして、攻撃性が外に向かってしまうのです。
対して、攻撃性が自分に向かうことは、自傷行為で、リストカットなどは代表例。
心の病には、環境の変化が時にプラスの状況になることもあります。
繰り返される毎日は、無意識に用意されてしまった感情を呼び起こすもの。
その習慣のようなものを一時停止させることがショック療法です。
しかし、新たな環境も、やがて習慣化されたとき再び繰り返す可能性があるので、要注意。

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前編はここまでです。

精神科が舞台なのに、なぜ八尾警部補(西村雅彦)?と、最初は思いましたが、事件性を帯びたエピソードが前半では多く、更に途中で彼の娘が患者になることで、
楷恭介と八尾警部補の友情が深まりました。

以降は、何かにつけて「バナナムーン」へ入り浸り、時には警察の力でバックアップ
してくれる頼もしいバイプレーヤー。

西村雅彦の存在(そして山寺宏一)は、この静かなドラマのカラフルなエッセンスとして、重要な役割をもっています。

後半もだれることなく、新たな症例が紹介されていきますので、また改めて「後編」を記事にしますね。

では、平井堅の柔らかな音楽と、竹野内豊の作り出す「クリニック」という安らぎの空間、さらには新たな症例・主人公の過去の秘密に思いを馳せながら────

【後編へつ・づ・く】

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10 コメント

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きゃっ、ありがとう♪ (メロディ)
2008-01-17 12:57:31
タイタンさん、「サイコドクター」を取り上げてくれてありがとう♪
久しぶりに思い出しました。
大好きな竹野内クンのドラマですが、彼は割と地味なドラマを選ぶ傾向があり、視聴率的にはよくなかったような気がします。
行きつけのマスター(山ちゃん)と実日子ちゃんがいい感じでしたね。
各回のゲストが豪華ですよね。
その頃注目を浴びていた彼らの症状がすべて精神的なものに起因している・・・、まあ、サイコドクターだから当然なのですが(^_^;)

う~ん、もう一度観たくなったなぁ。再放送しないかしら?
フジだとしょっちゅう再放送するんだけど(T_T)
返信する
メロディさん (タイタン)
2008-01-17 15:31:19
そうですね、地味ですね~(^_^;)
私も観てなかったんですよ。
でもやっぱり竹野内クンはステキでした
ゲストも豪華で、丁寧な脚本だと思います。
視聴率がよければ続編も期待したいところですよね。
返信する
連ドラ? (ぬくぬく)
2008-01-17 15:46:01
記憶の片隅にもなかったです。
興味がわきました。
っつうか~
何気に私。
竹野内と反町の底力は買ってます。
『ビーチボーイズ』みてないけど…
返信する
ぬくぬくさん (タイタン)
2008-01-17 17:08:37
『ビーチボーイズ』は再放送で観ました。
今では考えられない豪華なキャスティングでした…。
返信する
見てましたけど (chomi)
2008-01-17 17:55:30
みていましたけど
内容うるおぼえだったので
詳しい内容嬉しいです
このドラマ見て、竹ノ内豊っていいじゃんと
思ったのは確かです。
再放送しないかなぁ~
もう一度見たいなぁ
この手のドラマ好きなんだけどなぁ
返信する
chomiさん (タイタン)
2008-01-17 19:31:40
観てたんですか?
わぁ~すごい希少!!(^_^;)
これってちゃっかり倖田來未が歌うたってるんですよね。
この頃は絶対知らなかったわ~。
結構観てると勉強になります。
用語なんかは知らないものが多々ありました。
返信する
知らなかったです。 (美狂)
2008-01-18 05:25:20
ドラマは全く知りませんでしたが,漫画は読みました。恭介役が竹之内さんって素敵
返信する
美狂さん (タイタン)
2008-01-18 08:37:24
マンガ、読んだんですか。
すごいたくさん読んでるんですね!
このドラマはぜひ続編を期待したいんですが、視聴率の実績なんだろうな~やっぱり(^_^;)
返信する
DVDになってるんですか? (clover)
2008-01-18 21:24:12
サイコドクター、よくできたドラマですよね。毎週録画してました!
昔の水曜10時枠らしい、主人公の闇もちゃんとあるという…。
そういえばこれと同時期の映画で、井川遥主演の「目下の恋人」があるんですが、同じ解離性遁走なんですよ。病気同じじゃん!と思ったんですが、誰もわからないという。
ちょうどこの頃、精神科の勉強していて、ああ、こういう症状をこう呼ぶのか~って思って教科書読んでたんですね~、私もまだアマちゃんだったころが懐かしいです。
返信する
cloverさん (タイタン)
2008-01-18 22:04:49
おお!
録画してたんですか。
「目下の恋人」ってそうなんですか?
随分DVDを借りるかどうか迷って結局借りてないんですが、そういうストーリーでしたか~。
このドラマはいいですね。
当時ちゃんと見ていればよかった、と後悔してます。
返信する

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