satoboの写真日記

言いたい放題の酔っぱらい日記

郷に従えの思想

2017年02月13日 | Weblog
中日新聞に掲載された上野千鶴子さんの”発言”がネット上で”騒ぎ”になっている。
人口減少を補うために移民を受け入れて”活性化”させようという話は日本人には受け入れ難いから、そんなこと考えずに人口減を受け入れ、その結果経済が衰退してもみんなで貧乏を受け入れましょう、という話。
これに対して主に左、アカから反発が起きていて、多民族に対する差別的発想だとか、これまで進めてきた「私たち」の活動を否定するものだとか”存在感”をかけた発言が続いている。
これらの発言を読みながら「ふ〜ん、左翼の人ってこんな事を考えて”いたんだぁ”」と思った。
まず、全然周りが見えていない。
どうしてあなた方が”少数派”であるのかの認識があるのかね。
それはあなた方の考え方とは違う人が大多数を占めているから。
だから少しずつ世の中を変えていこうとしているはずなのに、いつの間にか仲良しクラブのように意見の合う人だけが集まって、あたかも自分たちが”主流”であるかのような楽観性が見え隠れし、少しの異論も排除していくかつての学生運動のような動きがあるように思える。
それから、いつから政府、財界が進めようとしている”移民政策”に賛成するようになったのか?
あくまでも労働力を補う事だけを目的とした政策で、下働きを中心とした労働力を補完しようと考える甘い考えに乗っていいのかね。
現在の外国人労働者の環境を考えても、上に立つ日本人、それを支える外国人という階層化社会をさらに強化することになることを認識しているのか。
その結果が、欧米を中心にした格差社会で、社会に不満が鬱積してテロの温床となっていることへの認識があるのかね。
というのも、どうしても日本人には右も左も「郷に入れば、郷に従え」の考えが染みついているようで、移民を受け入れても、あくまでもこれまでの日本のスタイルを守るべきだ、守らなければならないと考えている節がある。
だから移民にも日本語を話し、日本の習慣を身につけることを期待し、強制しようとする。
そんなこと無理じゃないのさ。
それぞれがそれぞれのアイデンティティーを持ち、それぞれの主義主張で生きていくのが”多様化”の社会じゃなかったのかい。
口では言っても、実のところそんなことは考えていないのではと思えるし、政府、産業界だって考えていない。
あくまでも同化政策を進めようと思っているだろう。
そりゃあ、便利だと思えば日本語も覚えるだろうけど、だからといって自分たちのアイデンティティーを捨てるわけもないし、捨てさせるわけにもいかない。
そういう当然のことを平気で「郷に従え」思想はぶち壊すんだから。
でもそれを当然のこととして大多数の日本人は”期待”しているわけだよ。
それをどう思っているんですかね。
まちなかで多数の外国語が飛び交い、近所に外国人が多く住み、3K仕事をこなす彼らの中から成功者も現れて、下層社会から抜け出れない格差の中で不満を持つ者も出てくる、まあ今の西欧の社会そのものだけど、それに対して日本人は本当に耐えられるのですか?
個人的な話じゃなく、あなた以外の大多数の住む社会がだよ。
そんな世の中に今なっているのかね。あるいは近い将来そうなるのかね。
そうあるべきだという理想論ではなくでだよ。
政府、産業界が思い描く甘い汁に、そんなに安易に乗っていいのですかね。
というより、むしろそういう甘い汁の考えが根底にあるのではないのかね左やアカの人にも。
そんな相手にも失礼な甘い考えなど持たずに、自分の尻は自分で拭くのが、人口減少、産業衰退を日本人”だけ”が受け入れて「みんなが貧乏になろう」という考えなんじゃないのですかね。
だって将来予想される”悪夢”は日本人自身が招いたことなんだから。
それを他国の人を”利用”して補おうと考えるのは間違いなんじゃないの?
どちらにしても求められるのは、現在の(過去から続く)日本人の考えを大幅に変えて、新たな日本社会のあり方(働き方、生き方、考え方)を作り上げることなんだけど、そんなこと早急に(2,30年でだよ)できるとも思わないし、そうしようとも大多数の人は思っていない。
で、”多様化”の流れをどうやって受け入れるというのですかね。
そういうふうに上野千鶴子は突きつけたと個人的には受け取ったけど、紋切り型のシュプレヒコールしかできない真っ正直な人たちには評判は悪かったようだ。
あくまでも”移民政策”と多様化社会の実現は別の考えであると認識すべきだと思うんだけど。



極楽寺の街並み
神奈川県鎌倉市極楽寺1,3丁目
撮影 2016年12月29日 木曜日 16時30分
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