里の常連さん情報

横田の里の常連さんが綴る里のネタ特集

サミット退陣論

2015年11月30日 | 秋ネタ

永田町に奇妙な情報が流れている。安倍晋三首相が来年5月の伊勢志摩サミットを花道に勇退するという「サミット退陣論」だ。

 にわかには信じがたい。首相は2か月前に自民党総裁選で無投票再選され、2018年まで3年間の総裁任期を得たばかり。安保法制の強行採決で落ち込んだ支持率も回復基調にある。そんな総理大臣になぜ、早期退陣論が浮上するのか。

 穏やかではないのは、この情報が自民党の非主流派ではなく、政権中枢を発信源としていることだ。官邸に近い政界関係者の話である。

「総理の最側近の1人が、最近、『万が一、安倍総理の体調に異変があった場合は』という前提で政局の流れを検討している。ポイントは、総理に無理をさせて来年の参院選を戦うのではなく、サミット議長として外交成果をあげたところで体力的にも政治的にも余力を残して身を退き、次の政権への影響力を行使するというシナリオだ」

 確かに、潰瘍性大腸炎という持病を抱える安倍首相の体調が万全とは考えにくい。本人は否定しているが、体調悪化情報がしばしば報じられた。

 この秋以降、官邸や自民党執行部は負けるはずがない総裁選で対立候補の野田聖子氏を出馬させないように圧力をかけ、野党が要求する臨時国会も開こうとしない。その理由が、「周囲が首相の体力消耗を心配した」というのは党内では根強く囁かれている見方だ。

国民にとって気になるのは、安倍首相の政治的意欲に明らかな減退が見られることだろう。

 政権発足当時と違い、今回のアベノミクス「新・3本の矢」のうちの2つ、「介護離職ゼロ」「希望出生率1.8」は経済的インパクトがゼロ。11月6日の自民党総務会では、「こんなスローガンでは参院選を戦えない」と批判があがった。

 真骨頂の強気の外交姿勢もすっかり影を潜めた。安倍首相が「完全解決済み」の立場をとってきた慰安婦問題では、日韓首脳会談を機に日本政府が韓国人元慰安婦に対して財政支援を行なう案がにわかに浮上し、首相支持派のタカ派議員も驚きを隠さない。

「日本政府が何らかの形で補償するなど安倍さんの従来の考え方とあまりに違う」(日本会議国会議員懇談会メンバー)

 経済も外交も気力も充実していた3年前の再登板当時とはまるで別人のようだ。安倍首相の無気力が、体力の限界から来るものとすれば、側近が万が一に備えた退陣シナリオを準備しているのは不思議ではない。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が語る。

「安倍首相の勇退説は荒唐無稽とはいえない。来年の参院選は自民党に逆風という見方が強い。安倍首相はこれまで3回の選挙で大勝しているから、結果が大敗ではなく微妙な議席数であっても、その後に勇退すれば引責と見られて退陣後の発言力が小さくなる。影響力を残すために参院選前のサミットを花道にするというのは永田町ではありうる考え方です」


どのように温泉にはいれば、より効果的

2015年11月29日 | 秋ネタ

行楽シーズンまっさかりのいま、人気のスポットといえば温泉だが、温泉は、はいり方次第で毒にも薬にもなるというのは札幌国際大学温泉学教授の松田忠徳さん。

「温泉地に着いて、いきなり温泉にはいるのはNG。5分間温泉に入浴すると、5分間縄跳びしたときにほぼ匹敵するカロリーを消費するので、移動で疲れた体のまま温泉にはいると疲労が増します。旅館に着いて、1時間くらいゆっくり休息をとってからはいること。また、食後は胃に血液が集中しているので、30分~1時間たってからはいるよう心がけましょう」(松田さん)。

 熱めの温泉に汗が流れ出るくらい長く浸かるのは、体に負担がかかるので×。こう話すのは、温泉ビューティ研究家の石井宏子さん。

「1回の入浴を3~5分程度にとどめ、一度出て、休んでから入浴する分割浴を3回繰り返し、合計で10~15分程度はいるほうが、効率的に体を温められます」(石井さん)。

 そして、湯船から上がったら休養をとることも重要。

「30分くらいゆっくりして汗が引くのを待ちましょう。そのとき、水分補給も忘れずに」(石井さん)。

 起きぬけは体が完全に起ききっていないので、いきなりの入浴は避けたい。起床後、30分以上が目安だ。


***

スーパー銭湯に代表される“街ナカ”の温泉施設が人気の昨今。この寒い季節、手軽に行けて、すぐあたたまることができるのが最大の魅力だが、どのように温泉にはいれば、より効果的なのだろうか。舞浜ユーラシア(千葉)の温泉入浴指導員の海老原一貴さんはこう説明する。

「温泉は数分間ずつ、休憩を挟みながらはいるのが基本。体調などにもよりますが、温冷交互浴といい、42度くらいの熱いと感じる湯船に3分、36度のぬるめの湯船に3分、休憩と水分補給を挟み、またあつ湯に3分、これを2セット行うのがおすすめ。温冷交互浴は、疲労の原因となる乳酸の排出を促す効果があるとされています。水分補給をしながら、温度の違うお湯をはしごしてみてください」

 ではサウナはどうだろうか。反復浴や交互浴のほうがデトックス効果や新陳代謝が高まるといわれているが、延羽の湯(大阪)の高山名保子さんはこう指導する。

「サウナにはいるときは、先に2~3分浴槽で体を温めてからのほうが、汗も出やすく、肌の乾燥も防ぎます。その後、サウナに5分はいり、シャワーで汗を流したら、再びお湯に5分。途中で水分補給や休憩をしながら、3セットほど繰り返すのがベターです」


目的別のサウナ活用法

2015年11月28日 | 秋ネタ

スポーツジムやスパなどに併設されている「サウナ」。筋トレなどのトレーニング後に、サウナで汗を流す40代男性も多いはずだ。ところが、自己流で入浴するとかえって筋肉に悪影響を与えてしまうこともあるという。トレーニング後の疲労回復、ダイエット、リラックスや注意点など、目的別のサウナ活用法をパーソナルトレーナーの垣内友里恵さんに聞いた。

■■今回のアドバイザー
パーソナルストレッチ専門店S-LIFE横浜店
パーソナルトレーナー 
垣内友里恵さん

1990年3月27日生まれ。日々の仕事や家事などで身体に不調を感じている方のお悩み解決や理想の身体を実現させる為、ストレッチ・体幹トレーニングを通じてトータルサポートをしている。

■サウナは筋トレの翌日に入るのが◎

垣内さん「ダイエットや疲労回復など、サウナを利用する目的は人それぞれ。期待する効果が異なるようにアプローチの方法も異なるので、目的に合せたサウナの活用法を知っておく事が理想の身体に近づける為の一番の近道です

様々な効果が期待されるサウナですが、特に筋トレ後の疲労回復を目的に利用する人が多いようです。ただし、アクティブなトレーニングで筋肉が炎症を起こしている場合、すぐサウナに入って温めてしまうと炎症がひどくなってしまうので逆効果。筋トレをした当日はシャワーのみか湯船に軽く浸かる程度でいいのです。サウナに入るのはトレーニングから12〜24時間後がベスト。10分を目安に入浴し、その後冷水に2分浸かり、再度サウナに入るとより効果的です。

また、サウナには血液の循環を高め代謝をアップさせる働きがあるため、脂肪を燃やしやすく・太りづらい体を作ることができます。ダイエット目的でサウナを活用する場合は、反復浴がオススメです。約10分サウナに入ったあとは、外に出て汗が引くのを待ち、汗が引いたら再度サウナに入ります。少しずつサウナに入る時間を縮めていきながら、3〜4回入浴するのがポイントです。サウナに入った後に、体重をチェックすると、落ちていることがあります。しかし、これはダイエットに成功したのではありません。体内の水分が外に出たことにより脱水状態になっており、体重が減少することによる身体からのサインなのです。そのような場合は水分を多めに摂るよう心がけてください」

■ミストサウナにはリラックス効果が

垣内さん「サウナというと80〜100度前後の比較的温度の高い『ドライサウナ』思い浮かべる人も多いようですが、40〜60度の低めの温度に設定された『ミストサウナ』を設置しているスポーツクラブもあります。ミストサウナは体にかかる負担が少なく、リラックス効果が期待できます。こちらは15分を目安にゆっくりと汗を流す持続浴がオススメ。低めの温度のサウナに入ることで神経を鎮めたり緊張を解いたりする鎮静作用が働きます。暑さに慣れている人はドライサウナで持続浴をしてもリラックス効果が得られますが、くれぐれも無理は禁物。辛くなったら無理をせず出ることが大切です」

■最後にアドバイザーからひと言

「高血圧や心疾患など体に不安があるかたは使用を避けるか、体調と相談をしながらドライサウナを利用するといいでしょう」


死角は“衣装センス”だけ!?

2015年11月27日 | 秋ネタ

実に553日ぶり。浅田真央(25才)が勝負の銀盤に舞い戻っての初戦、GPシリーズ中国杯(11月6、7日)で見事な復活優勝を果たした。

 初日のショートプログラムでトリプルアクセルを軽やかに決めると、その後もブランクを感じさせない鮮やかな滑りでスコアは70点超え。フリーではいくつかミスがあったものの、磨きをかけた表現力でトップを死守した。

「ショートもフリーも彼女にしか滑れない難易度の高さ。表現力の素晴らしさはそのままに、休養前よりも筋力が増してバランスもよくなっており、パワーアップして戻ってきた印象です」(フィギュア関係者)

 真央の完全復活にはファンも涙。日本中が「お帰り真央ちゃん!」と歓喜に揺れた。しかし、その一方で、こんな論争が持ち上がっている。

「ちょっとあの衣装はどうにかならないのかしら…」(60代主婦)

 ショートの衣装はショッキングピンクのシフォン素材にラインストーンをあしらったもの。「イケイケ」なジャズナンバーを踊るだけに、ポップな色を選んだのだろうが、ネット上の評判はというと――。

《派手すぎて真央に似合わない》《ジュニアの選手みたいな色とデザイン》《カラーゴムで“小学生が自分でやりました”みたいな下位置の一本結びじゃなくて、お団子とか、リボンとか使えばいいのに》

 日本人女性の悲恋をテーマにした『蝶々夫人』を演じたフリーでは、薄紫のミニ着物風をチョイス。今回、これまで使っていた「肌襦袢」と呼ばれる肌色の生地を身につけず、胸元の露出が大きかったことも、「大人の色気」を醸し出してセクシーだという高評価もあったのだが―─。

《真央ちゃんのお気に入りなんだろうけど、またラベンダー?》《生地が透けすぎてなんか下品》《イマドキの若者のショート浴衣みたい。もっとシンプルな衣装で似合うのになァ》などとこちらも評判はイマイチ。

「10代の頃から真央の衣装は物議を醸してきました。2013年のショートで着たビタミンカラーのオレンジなど、過去に何度も“衣装で得点もマイナスになってるのでは”と囁かれたほど。真央はスタイルもいいのだから、シンプルでクラシックなデザインでも充分なはずなんです。ソチ五輪フリーの青×黒の衣装は“カッコイイ”と高評価で、よくなったと思っていたんですが…。

 実は、真央はファッションが大好きで、衣装のデザインにはこだわりが強い。だから自ら衣装にアイディアを出したり、自分で髪形を決めたりする。周囲も“任せてくれたらいいのに”と頭を抱えているんですが(苦笑)」(前出・フィギュア関係者)

 死角は“衣装センス”だけ!?


楽天に超大物海外セレブの子息が☆

2015年11月26日 | 秋ネタ

グローバルIT企業・楽天に、キャロライン・ケネディ駐日米大使の長男、ジョン・シュロスバーグ氏(22)が入社していたことが判明した。11月16日発売の『週刊ポスト』が報じている。

「楽天に超大物海外セレブの子息が入社したようだ」──本誌がその情報をキャッチしたのは10月下旬。「社内公用語は英語」の楽天は、昨今、ネット通販やデジタル書籍などの分野で海外進出が進み、グローバル企業に急成長している。新卒採用も4月入社に加え、海外の大学の卒業式に合わせた10月入社もあり、外国人社員も積極的に採用している。

 そんなグローバルIT企業に入社した“子息”こそ、シュロスバーグ氏だ。35代米大統領のジョン・F・ケネディ氏を祖父に持つアメリカの名門一家子弟である。

 産経新聞ワシントン駐在客員特派員の古森義久氏がいう。

「ジャックの愛称で呼ばれるシュロスバーグ氏は、祖父のケネディ元大統領にとっては唯一の男孫で、将来、政治家への転身は間違いないと囁かれています。実際、彼は雑誌や新聞のインタビューで“やがては政治の道に進みたい”と公言していて、気の早い人の間では、すでに彼を将来の大統領候補として推す声もあるほどです」

 ケネディ家のアメリカにおけるブランド力は絶大だ。

 2008年の大統領選の民主党予備選で、オバマ氏とヒラリー氏が激しい指名争いを繰り広げていた時に、キャロライン氏がオバマ支持を表明した途端、形勢は一気にオバマ氏に傾いた。それほどケネディ家の名前には力がある。

 シュロスバーグ氏は名門イエール大学を卒業した秀才にして、高身長のイケメン。まるで少女漫画の主人公のようなセレブ男子が、なぜアメリカを離れ、日本のIT企業での“サラリーマン生活”を選んだのか。

 楽天関係者がいう。

「ジャックは日本好きが高じて、大学で日本史を専攻したほど。昨年、キャロライン氏が東日本大震災の被災地を訪問した際には、福島第一原発視察などに同行した。復興に邁進する東北の人々の姿に痛く感動したようです。

 その視察時に、キャロライン氏が招待された楽天イーグルスの始球式にジャックも出席し、三木谷社長と3人で始球式を務めました。そこで社長と意気投合して連絡を取り合う仲になり、入社を希望するに至ったと聞いています」

シュロスバーグ氏の日本贔屓は相当なもの。お気に入りのアイドルまでいるという。

「大学時代から3人組アイドルユニットの『Perfume』にハマっているそうです。2013年のクリスマスには、東京ドームで開かれた彼女たちのライブに親子で来場していました。子供の頃はポケモンカードを持ち歩いていたそうです」(同前)

 さらにこの夏、「佳子内親王とシュロスバーグ氏が“お見合い”をした」という記事が女性週刊誌に掲載され、話題になった。皇室関係者がいう。

「2人が私的に会ったという噂が出回っただけで、『お見合い』は言い過ぎでしょう。ただ、彼が日本の企業に就職したとなれば、2人の“距離が縮まった”とは言えます。噂が再燃するかもしれません」

 楽天は「一社員の在籍の有無についてはお答えしていません」(広報部)というのみだが、別の楽天関係者によれば「シュロスバーグ氏は10月1日付けで入社し、他の同期社員と共に働き始めている」という。

 将来のアメリカ大統領候補は、日本で社会人の第一歩を歩み始めたようだ。


プロ野球人生

2015年11月25日 | 秋ネタ

日本シリーズも終わり、契約更改・トライアウトなどプロ野球選手の「人事」が活発になってきた。選手のドラフト当時と今のコメントを比較して、「プロ野球人生」についてフリーライター・神田憲行氏が考えてみた。

 * * *
 10月22日に行われたドラフト会議では88人の選手が指名された(育成ドラフトを除く。以下同じ)。指名されたなかには、契約前にもかかわらず早くも、

「1年目から1軍で活躍して、日本でトップの選手になる。遅くてもFA取得前までにはメジャーに行きたい」

 とオコエ瑠偉選手(楽天1位指名)のように目標を高く掲げる選手もいた。

 しかし当然ながら厳しいプロの世界では、指名された全員が活躍するわけではない。そこで今から10年前の2005年ドラフト指名選手のうち何人が今もプロ野球でプレーし続けているのか、

「ドラフト指名選手の10年生存率」を調べてみた。

 2005年のドラフト会議は変則的で、高校生指名と大学・社会人指名の2回に分けて行われている。

 まとめていうと、この年に指名された選手は高校・大学・社会人あわせて全部で96人。巨人指名の福井優也投手が入団拒否した以外、95人が入団した。そして現在も指名球団・他球団にかかわらずプロ野球選手のユニフォームを着ているのは、45人である。

10年生存率」は47%だ。

半分近く残っているというのは意外に多いなという気もするが、これが1軍生存率にするとぐっと下がるのだろう。生存率の内訳を球団別に見ると、けっこうばらつきがあった。

 たとえばソフトバンクは高校生を4人指名したが、10年後にはひとりも残っていない。高校生1位指名の荒川雄太は、

「プロのキャッチャーと言われれば『荒川』と言われる選手になりたい」

「(城島は)目標にしています。いつか追い越さなければならない。(打撃)タイトルもとりたい」

 と勇ましいコメントを残していたが、1度も1軍の公式戦に出場することなく、2010年に戦力外通告を受けた。現在はトライアルを経て入団し、引退した西武でブルペン捕手を務めている。

 一方でソフトバンクはこの年の大学・社会人ドラフトでは5人指名し、1位の松田宣浩をはじめ4人が選手として残っている。

 惨憺たる生存率だったのが巨人だ。高校生は3人指名したが先述の通り福井に振られて入団は2人、しかし生存率は0%、誰も残っていない。大学・社会人は大量7人が入団したが、残っているのは脇谷亮太ひとりだけだ。つまり巨人の2005年ドラフトは高校・大学・社会人合わせて9人入団して、1人しか残らなかったのである。

 巨人から解雇された選手なかでせつない名前を見つけた。

「光栄です。今の気持ちを忘れずに強気のピッチングをしていきたい」

 指名されて胸を躍らせながらこうコメントしたのは、2005年大学・社会人ドラフトの希望枠で入団した福田聡志投手である。そう、今秋、野球賭博で解雇されたうちのひとりである。まさか10年後に、

「軽はずみに興味本位で始めてしまった。今後はわからない。野球しかしてこなかったので……」
という羽目になるとは、本人も想像していなかったに違いない。どこで「今の気持ち」を忘れてしまったのだろうか。

 他にも今回解雇された選手の指名当日のコメントを紹介しよう。

2008年ドラフト5位指名の笠原将生投手は、
「歴史ある球団で目標としいた球団だったので、指名されて嬉しいです」
と語っていたが、7年後に解雇処分を受けて、

「いろんな人の人生をメチャクチャにしてしまった。償いきれない思いは、死ぬまで引きずるだろう」

 とコメントしている。2011年ドラフトで1位指名の松本竜也投手は、
「1位だったのでとても嬉しいです。僕をとって良かったと思ってもらえるよう頑張りたい」
 と初々しくコメントしていたが、わずか4年後に、
「自分なりに反省している。いろんな人に申し訳ない。興味本位で手を出してしまった」とうなだれた。

指名された直後に高らかに目標を掲げて、その通りになった選手もいる。ヤクルトの「トリプルスリー」男・山田哲人選手は2010年ドラフトで指名されて、

「まさか1位指名とは思わなかったので嬉しい。期待を裏切らないようにヤクルトに欠かせない選手になりたい」

 と、その通りの選手になった。ちなみに山田選手はヤクルトが指名競合した斎藤佑樹投手、塩見貴洋投手のくじに負けて、「外れ外れ1位」だった。

 10年以上プレーし続けた選手はドラフト時のコメントにも味がある、と思わせてくれたのが、今季のプロ野球界の天下人、ソフトバンクホークスの工藤公康監督のドラフトである。それはまさに「工藤劇場」ともいいたくなるような入団劇だった。

 プロ志望届もない1981年のドラフト会議の4日前、突然工藤家が指名挨拶のない日本ハム、大洋(当時)、ロッテを除く9球団に「指名お断り」の文書を発送する。理由は甲子園出場後に慢心の気配がする工藤の人間形成のために、社会人野球の熊谷組に進ませたい、という父親の意向だった。工藤はドラフトの目玉とも言われていただけに、残念がるスカウトもいた。

 しかしドラフトでは西武が6位で工藤を強行指名する。「交渉に来られても玄関には入っていただくが、家には上げません」と頑なな態度を崩さない工藤父。しかし交渉に入るや、次第に態度を軟化させ、入団に前向きとなっていく。もともと他球団に指名させないための「芝居」だったのではないかという疑惑が浮上し、「バカバカしい」というヤクルトスカウトのコメントが紹介されている。

 これで一転して入団かと思いきや、そこは工藤劇場たるゆえん、「当て馬」にされた熊谷組が「うちに入社する約束をしている。二重契約ではないか」とゴネだした。しかも西武が工藤家に渡した契約金6000万円の小切手を保管しているという。

「なぜうちが工藤さんに渡した小切手を熊谷組が持っているのか、意味がわからない」

 という西武フロントの戸惑いに爆笑した。そりゃたしかに意味がわからない。結局、工藤父があちこちに頭を下げて周り、熊谷組も大人の配慮をして丸く収まった……とはならず、工藤劇場の第三幕があがる。

 今度はなんと、工藤が通っている名古屋電気工業(現・愛工大名電)高校の校長先生が「今回の事態は学校側として遺憾に思う」という文書をメディアに公表したのである。高校生が在籍している学校の校長先生に公然と批判されるというのは、前代未聞だろう。予期せぬ伏兵の登場に、またもや頭を下げて回る工藤父。その間には工藤が学校の許可無く自動車教習所に通っていたことが発覚し、校則違反の処罰として丸坊主にされるというオマケもついた。

 ようやく入団記者会見にこぎつけたのは、なんとドラフト翌年の1月12日だ。ドラフト会議が11月25日と遅いこともあるが、すったもんだあった影響は大きい。その入団記者会見に際して、あちこちに迷惑をかけたのだから殊勝な態度で臨むかと思いきや、さすが工藤は違う。

「(目標となる選手は)いません。目標とする人を作ると、その人のまねをするだけで超えることはできないから、それより自分だけの独特の型をもちたい」

「ライバルはいません。自分のことだけを考えて、結果的に勝てればいい」

 と言いたい放題。これには西武フロントの坂井保之球団社長(当時)も、

「今日は完全に完封されちゃったね。今年の契約更改が思いやられるね」

 と呆然としたコメントを残し、工藤劇場のオチとなった。

 もし工藤が10年かそこらで消えて無くなる選手だったら、この騒動も関係者の苦い想い出にしかならなかっただろう。しかしその後の工藤の輝かしい球歴と合わせて考えると、記者会見の言葉にも含蓄を感じ、工藤のユニークエピソードの一章となる。厳しい世界だが、勝てば黒いものも白となるというのもプロ野球の魅力のひとつである。


下町ロケット

2015年11月24日 | 気になるネタ

初回視聴率は16.1%。第2話は、日本シリーズや、高視聴率を記録し続ける『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)が裏番組だったにもかかわらず、第1話超えの17.8%を記録した。そして第3話は18.6%‼

 小さいながらも高い技術力を持つ町工場が、大手企業に技術をパクられ、さらに特許侵害で訴えられるも、夢に真っすぐな思いをぶつけ、見事勝訴する──物語の鍵となっているのが“特許”だ。

 念のためおさらいすると、特許とは、新たな技術を開発したものに独占的な権利を与えるもの。せっかく開発した技術について特許を取っておかなければ、模倣品を排除することはできない。特許を取っておけば、一定の期間その技術を独占することができるというわけだ。

 出願したいものがある場合、特許庁のHPにあるガイダンスに従って申請すればいいが、それですぐに審査へ進むわけではない。

「出願した時に1万5000円、審査に必要な手数料が平均約16万円かかり、これを支払って初めて審査が始まります。そして平均19か月の審査を経て、特許がおりたらそこで登録手数料として約1万円(3年分)かかる。つまり特許がおりるまでにかかる初期費用は計18万5000円となります」(特許関係者)

 登録4年目以降、適宜、手数料が発生するが、その金額もケースバイケースという。


***

1日放送の第3話の視聴率が18.6%を記録し、今期の民放連続ドラマ唯一の右肩上がりの数字となっているドラマ『下町ロケット』(TBS系、日曜21時~)。主演・阿部寛が社長を務める町工場が大企業に立ち向かう物語の要所要所で挿入されるナレーションを担当するのが、元NHKアナウンサーの松平定知氏(71)だ。

 松平氏といえば、ニュース番組のキャスターや、長寿番組『その時歴史が動いた』の司会などで人気を博し、2007年の退職後も「NHKの顔」として大型特番に出演している。松平氏が語る。

「民放に出ないのですかと聞かれますが、NHK退局後に故郷・愛媛の民放やCSでキャスターやナレーターを担当したことはあります。しかし、民放キー局は今回が初めてです」

 最初に依頼がきたとき、「冗談ではないのか。なぜ?」と首を傾げたという。「民放からですし、僕は声の良さで勝負するタイプではないと思っている」からだ。

「でも嬉しかったし、奮い立ちました。なにせ、原作は池井戸潤さんの直木賞受賞作ですし、脚本、演出、プロデュースなどは、社会現象を巻き起こしたドラマ『半沢直樹』と同じスタッフですから。ナレーター冥利に尽きますよ」(同前)

 同じナレーションでも、歴史ドキュメントと違いはあるのだろうか。

「違いはありません。僕は美声ではないので、意味で表現することを心掛けています。この作品、この場面で作者は何を表現したいのかを考え、相応しい話し方を工夫します。しかし、役者ではないので必要以上に目立ってはいけないし、埋没してもいけない。物語の水先案内人という意識でやっています」(同前)

 TBSのプロデューサー伊與田英徳氏は、松平氏の「プロの仕事」をこう評する。

「感情の出し入れが非常に上手いです。ドラマの内容や展開に応じて、客観的に語るべき場面と、登場人物の感情を乗せて語るべき場面を的確に切り替えられる方だと思います」

 松平氏のナレーションが入ると、不思議なことにフィクションなのに物語のリアリティが増す。それこそが『その時歴史が動いた』などで培われた“松平マジック“なのかもしれない。

「若い時はあまり声の調子を意識しませんでしたが、最近は年なので、収録前日には風邪を引かないように靴下をはいて寝て、鼻づまりを起こさないよう喉に薬を塗っています。気合いが入っています」(松平氏)

『半沢直樹』の最高視聴率42.2%を超えることも期待される『下町ロケット』。ドラマ界の歴史が動くのか、日曜夜から目が離せない。


川島なお美(享年54)のがん治療法について

2015年11月23日 | 気になるネタ

胆管がんで亡くなった川島なお美(享年54)のがん治療法について論争が勃発した。発端は『文藝春秋』11月号での “がん放置療法”で知られる近藤誠医師による告白。川島が2年前に近藤医師の外来を訪れ、がん治療のセカンドオピニオンを受けていたという。そして、近藤医師は川島に外科手術の無意味さを説き、別の治療法を提案したと明かしたのだ。

 近藤医師は、女性セブンの取材に対し、

「メスを入れた正常組織にがん細胞が集まり、暴れることが多いんです。また、初発病巣を手術で取り除くと、潜んでいた転移巣が急激に増殖するケースも多々ある。“このまま放っておいても1年で死ぬことはない。1年以内で死ぬとすれば、手術や抗がん剤治療を受けた場合です”と伝えました。抗がん剤は胆管がんには効かず、副作用しかありませんからね」

 などとコメント。手術は無意味であると指摘している。川島は近藤医師の元を訪れた4か月後の昨年1月に摘出出樹を受けたが、その半年後に再発してしまった。近藤医師は、「わずか半年で再発したのは、手術が原因だったからと考えられます」と説明した。

 そんな近藤医師の診察に真っ向から反論する人物がいる。東京オンコロジークリニック院長の大場大医師だ。元東大病院の胆管膵外科に所属した外科医で、転移性肝がんのスペシャリストである。

 彼は『文藝春秋』の近藤医師の主張を読み、自らのブログでその診察は誤りだと断じ、早期手術の重要性を説いた。女性セブンの取材に対し、大場医師はこう答える。

「『文藝春秋』の記事を読む限りでの診断ですが、川島さんの肝内胆管がんは腫瘍の個数、大きさ、リンパ節への転移の有無などから診断すると、この時点でステージIIだったと考えられます」

 大場医師は川島のがんの状態を米国の著名な外科医が500以上の症例からまとめた予後予測ツールに当てはめてみた。

 すると、その時点(2013年9月)で手術していれば「3年生存率80%以上、5年生存率70%以上」という予測が得られたという。

「外科手術すればこれだけ高い生存率が望めたんです。逆に、手術によって1年以内に亡くなる可能性が高いというのであれば、近藤先生はその根拠となる客観的データを示すべきです。彼女は遅れて手術を受けても、術後1年半生きているわけですから、すでに彼の主張は矛盾している。“メスを入れた部分にがん細胞が集まり暴れ出す”という話も、なんら根拠が示されていない」(大場医師)

 前述のように、川島が近藤医師の診察を受けてから手術するまでに要した時間は4か月。何よりもこの時間が悔やまれるという。

「肝臓には豊富なリンパ流があり、肝内胆管がんは胃がんや大腸がんよりはるかにリンパ節に転移しやすいため、発見したら即手術する必要があります。4か月も放置したら、リンパ節転移を待っているようなものです。この病気はそれほどまでにリンパ節転移に対する慎重な扱いが求められるのに、そこを無視してラジオ波焼灼術をすすめるなどナンセンスです。焼いた方がいいという根拠はどこにあるのか。個人の主観を患者に押しつけてはいけないのです」(大場医師)

 そして、近藤医師とは真逆の観点から、川島は治せた可能性が高いと主張する。

「過密な仕事や主治医とのコミュニケーション不足もあったのでしょうが、もし近藤先生の意見に賛同したために手術が遅れたのなら、非常に残念なことです。ステージIIという早期で発見されながら、半年近く“放置”したことで治るチャンスを逸してしまった。最善の情報と医師にたどり着いていれば、彼女は今も元気に舞台に立っていたかもしれません」(大場医師)

 ひとつのがんを巡っても、これだけ別の見方がある。両者の意見の衝突が、よりよいがん治療法を確立するための礎となることを祈るばかりである。がん患者を救いたい──その想いは、共通している。


がん治療の難しい現実

2015年11月22日 | 気になるネタ

年間1.8万人の死者を出し、日本人のがん死亡数の第6位に位置する「胆管がん」。今年9月、激やせの末に亡くなった川島なお美さんを襲ったのもこの病だった。今、彼女の胆管がんの「最善の治療法」がどこにあったのかを巡り、有名医師が激論を交している。手術回避か、即メスを入れるべきだったのか。どんなに議論をつくしても彼女が帰ってくるわけではないが、2人の医師の主張から、がん治療の難しい現実が見えてくる──。

 川島なお美(享年54)が胆管がんで亡くなってひと月あまり。都心の高級マンションに残された夫の鎧塚俊彦氏(50才)は計り知れない喪失感を抱えながら、ようやく前を向き始めている。

「先日、すれ違ったら“その節はさまざまなご配慮ありがとうございました”と丁寧に挨拶されました。毎朝きちんと出勤されていますし、少しずつですが以前の日常が戻りつつあるようです」(近隣住民)

 しかし、四十九日を目前に控えた今、泉下の川島も穏やかではない議論が起きている。

 発端は『文藝春秋』11月号だった。「手術も抗がん剤も患者には有害である」とする“がん放置療法”で知られる近藤誠医師が登場し、川島が2年前に近藤医師の外来を訪れ、がん治療のセカンドオピニオンを受けていたことを告白。近藤医師は川島に外科手術の無意味さを説き、別の治療法を提案したと明かした。

 女性セブンの取材に応じた近藤医師は、改めて当時の川島とのやりとりを説明する。最初にコンタクトがあったのは2013年8月29日。「鎧塚なお美」の名でメールが届き、2週間後に川島本人が都心の近藤医師のセカンドオピニオン外来を訪れたという。

「お一人で来られました。白いワンピースにつばの広いおしゃれな帽子をかぶっておられてね。実に凜として、落ち着いていました」(近藤医師)

 川島は8月中旬の人間ドックで肝臓に影が映り、その後のMRI検査で胆管がんと診断されたと説明した。

「彼女が持参した検査画像を見るとがんの病巣は2cmほどでした。その時点で転移は確認できませんでしたが、胆管がんは予後の悪いがんのひとつです。肝臓の中を這うように広がっていることが多く、いずれ転移が発覚する可能性が高かった」(近藤医師)

 診察時、川島はミュージカルの舞台を優先するため、体にメスを入れることは避けたいと訴えたという。

 川島の意志を汲むように、近藤医師は手術の回避を提案した。理由についてこう語る。

「直径2cmのがんの中には、80億個のがん細胞が詰まっています。実測データとして、転移能力のあるがんかどうかは、病巣が1ミリ以下(がん細胞100万個)の時点で決まっています。川島さんのがんがあの時点で転移していなければ、それは転移能力がない“がんもどき”であり、放置してもいい。逆に転移していれば肝臓の切除術をしても再発するので意味はない。いずれにせよ、手術は無駄なんです」

 むしろ、手術自体が転移を加速させ、再発を早める危険性を持っているのだという。

「メスを入れた正常組織にがん細胞が集まり、暴れることが多いんです。また、初発病巣を手術で取り除くと、潜んでいた転移巣が急激に増殖するケースも多々ある。“このまま放っておいても1年で死ぬことはない。1年以内で死ぬとすれば、手術や抗がん剤治療を受けた場合です”と伝えました。抗がん剤は胆管がんには効かず、副作用しかありませんからね」(近藤医師)

 手術に代わる治療法として近藤医師は、病巣を焼き尽くす「ラジオ波焼灼術」を提案。この施術は放射線治療よりも効果が期待でき、正常組織にメスを入れる手術と違ってがん細胞も集まらないという。

「主治医に相談してみます」

 川島はそう言って外来を後にした。

 しかし、結果として川島は、近藤医師の元を訪れた4か月後の昨年1月に摘出手術を受けた。

 主治医との間で如何なる話し合いがもたれたかは明らかではないが、半年後の7月にがんは再発。その後、川島は抗がん剤治療や放射線治療を拒否し、激痩せした姿が話題となった。

 近藤医師が続ける。

「わずか半年で再発したのは、手術が原因だったからと考えられます。手術を受けなければ、今も生きていた可能性がある。ただ、体に毒である抗がん剤治療を拒否したのは立派でした。抗がん剤を使っていたら、死の1週間前まで舞台に立つことは叶わなかったでしょう」
(後編へ続く)


日本の女子生徒の13%が援助交際

2015年11月21日 | 気になるネタ

“国連の要人”から飛びだした「日本の女子生徒の13%が援助交際をしている」との発言が物議を醸している。

 発言の主は、児童の性的搾取問題の専門家でオランダの法律家、マオド・ド・ブーア=ブキッキオ氏。同氏は国連特別報告者として10月19日に来日し、東京や大阪、那覇などを訪れて児童の性的搾取状況を視察。滞在最終日の10月26日に都内会見で冒頭のデータを紹介した。この発言に噛みついたのが山田太郎・参院議員(日本を元気にする会)だ。

「外務省、警察庁、文科省、厚労省の各省庁に問い合わせましたが、一様に『根拠となるようなデータはない』とのことでした。彼女の視察報告に基づいて、来年3月に国連から日本へ勧告が出ることになっています。内容次第では、日本が“援助交際大国”と世界中からバッシングを受けかねません。第2の慰安婦問題や南京大虐殺問題になる恐れがあります」

 実際、「13%発言」はさっそく韓国で報じられた。ネットユーザーたちは、

〈日本は性進国だ〉
〈AV宗主国だけのことはある〉
〈援助交際をしていない割合が13%では?〉
〈13%ではなく31%だったりして〉

 などと“期待通り”の盛り上がりを見せた。

 ブキッキオ氏は性産業に従事する女子高生を支援する団体の関係者と面会した際に「13%」のデータを示されたようだ。反響の大きさを憂慮した同氏は11月2日に国連のサイトでこうコメントした。

「日本滞在期間中、JK(女子高生)ビジネスにまつわる非公式統計を受け取りました。しかし、私が対話をした多くの人々は未成年を性的に利用するこのビジネスに危機感を抱いていました。会見では私が知り得た現象に対し、いち早く対応していただくために言及したのです」

 民間団体が提示した「13%」は実態に即しているのかどうか。複数の女子高生支援団体に取材したが、「もっと多い」「ずっと少ない」と意見が割れた。

 日本性教育協会で「青少年の性行動全国調査」に携わる羽渕一代・弘前大学准教授(社会情報学)は、この数字に首を傾げる。

「13%とは、実態を表わしていない、かなり盛った数字だと思います。私たちが2011年に実施した女子高生への調査では、『お金や物をもらったりあげたりしてセックスをすること』という質問に、『かまわない』が4.5%、『どちらかといえばかまわない』が4.8%となっています。実際に援助交際をしている数は不明ですが、近年は性交経験率も低下傾向です」

 はたして、実際の数字はどれほどなのか──女子高生の実態は謎だらけだ。


近年、お寺事情

2015年11月20日 | 気になるネタ

 ダイアナ元皇太子妃ら世界のセレブを魅了するイギリス発の『JIMMY CHOO』。人気のパンプスは10万円オーバーも珍しくない。そんなパンプスを、ドラマ『5→9~私に恋したお坊さん~』の中で御曹司僧侶の星川高嶺(山下智久・30才)は、片思い中の桜庭潤子(石原さとみ・28才)に、ポンとプレゼントした。

 御曹司僧侶ってそんなにお金持ちなの? そんな疑問を抱いた人も多いのでは? お寺事情に詳しい吉川美津子さんはこう説明する。

「収入は、お寺によって多少異なりますが、葬儀や法要時のお布施やお墓の管理費。そして檀家が納める寺院の維持管理費にあたる護持会費です。でも、これらは都市部と地方で異なりますね。ドラマに出てくる寺院は、都市部のごく一部。地方では少子高齢化に加え、宗教観が変化していることもあり、お寺のあり方も変わってきましたから」

 最近では火葬のみですます直葬など、葬儀の簡素化も進み、家族関係が希薄になったことなどから墓を持たない人も増えている。

「そういう意味で、寺の御曹司だからといって羽振りがいいというのは、一昔前の話ですね。まだ経験の浅い僧侶は、普通のサラリーマンと同じで、月収20万~25万円程度だと思います」(吉川さん)

 東京近郊にある、檀家1000戸ほどの規模の大きな寺院の跡取りで、現在同寺院の副住職・A男さん(46才)が証言する。

「副収入なしでお布施やお墓の管理費などだけでやっていけるといわれているのは、うちのように檀家1000戸超の寺院。でも不況のあおりは受けるし、消費税も上がって、物価も上がるのに、収入は変わらないから、坊主丸儲けっていうのは昔の話ですね」

 ズバリ収入を聞くと…。

「年収480万円。住職になっても500万円前後だと思います。少ないように感じるかもしれないけど、実家暮らしで家賃はかからないし、光熱費もいらない。もちろん親には生活費を月6万円渡して、貯金を13万円して、残りは自由。だからぼくはすごく恵まれているほうだと思う。

 でもうちも、もう少しお布施なんかが減ったら不動産での収入源を考えなくちゃいけない。寺の敷地の一部を駐車場にしたりして安定した収入源を作っておかないと、寺だけだと将来が不安定だからね」(A男さん)


金はどのような動きをみせるのか?

2015年11月19日 | 気になるネタ

        

世界中にドルをばら撒いてきたアメリカのQE3(量的緩和第3弾)が2015年1月から縮小されることが決定し、その後は金利が上昇するため、相対的に金の価格は弱含みになるとみられる。そこから金はどのような動きをみせるのか、金の動向に詳しい豊島逸夫氏が解説する。

 * * *
 2014年の金は調整期に入るといえるが、別のいい方をすれば「足場固め」の時期となる。QE3縮小に伴って先進国は金利上昇で金売りを加速させるだろう。

 ところが、金価格が1200ドル台から1100台に値下がりしようものなら、中国やインドの新興国勢が「待ってました」とばかりに大量の買いを入れてくるのは間違いない。ましてや新興国の買いは長期保有を前提とするため、しぶとい。米国の金利上昇などお構いなしに金買いに走るだろう。

 そんなせめぎ合いの結果、どうなるか。答えは簡単だ。欧米のヘッジファンドが牽引した金の第1次上昇局面に取って代わり、新興国の買いが第2次上昇局面の主役となるのである。

 もちろん先物やETF(上場投信)を駆使するような買いではないため、ジリジリと値を上げるイメージだろうが、控え目に見ても、東京五輪が開催される2020年までに金価格は2000ドルになっても不思議ではない。

 何しろ金の生産が減少していくことが確実視されるなか、中国とインドを合わせて実に26億人もが買いに走るのだ。供給が減って需要が増えれば、上がらない方がおかしい。その時期は早ければ2015年にも訪れるかもしれない。2014年に限っていえば「弱気」だが、この先10年という長期では「超強気」というのが私の見方である。

 さらにいえば、円建て金価格はもっと上昇してもおかしくない。ドル建てと円建ての金価格の比較チャートを見ると、アベノミクスがもたらした円安によって、相対的に円建て価格が上昇し、2013年1月には逆転したような格好だ。

 しかも、日銀が異次元の金融緩和を続けるなか、米国の緩和縮小で日米の金利差が広がれば、ドル高円安傾向に拍車がかかる。その結果、ドル建て金価格が上昇したうえに、1ドル=120円まで円安が進んだとすれば、円建て金価格(1グラム当たり)は7700円まで上昇したとしても何ら不思議はないだろう。

 われわれ日本人はそれほど有利な立場にいるということを改めて肝に銘じておきたい。


シャトー・オー・ブリオン 1989年

2015年11月18日 | 気になるネタ

中国には「有銭能使鬼推磨(カネさえあれば幽霊にも臼を挽かせられる)」という諺がある。いかにもかの国らしい“金言”だが、習近平・国家主席の英国訪問では、そんな拝金主義が嘲笑された。

 10月下旬、国賓として英国公式訪問を果たした習氏は、英国での原発や高速鉄道の建設など総額7兆4000億円にのぼるトップセールスを結んだ。滞在中はバッキンガム宮殿に宿泊し、エリザベス女王主催の公式晩餐会ではキャサリン妃が「チャイナレッド」のドレス姿で登場。そうした厚遇を中国メディアは「最上級の待遇」と報じた。

 しかし、その「札束攻勢」は英王室の不興をかっていたようだ。英国文化に詳しい石井美樹子・神奈川大学名誉教授が解説する。

「晩餐会にはチャールズ皇太子が出席しなかった。皇太子はかねてからチベット弾圧などの人権問題を批判しており、抗議の意味での欠席でした。欠席を許した女王にも同じ思いがあったと見ることができます」

 晩餐会で供された赤ワインにも、中国への抗議のメッセージが隠されていた。ワインはフランス・ボルドー産の「シャトー・オー・ブリオン 1989年」。1本約30万円の超高級ワインだが、あえて「1989年」を選んだことに痛烈な皮肉が読み取れる。

1989年といえば、民主化を求める学生らが多数犠牲となった天安門事件の年。西側各国は経済制裁に踏み切り、「中国は人権を蹂躙する野蛮な国」というイメージが世界に定着した。“先進国の仲間入り”を悲願とする習氏はじめ中国政府が決して触れてほしくない出来事であることを百も承知で、あえてその「暗黒の年」のワインを選んだことは意味深だ。

 女王は晩餐会の席上、「今年は両国にとって非常に特別な年となる」と歓迎の意を表したが、「女王は習氏と会っている間、ほとんど笑顔を見せなかった」(同前)。

 また晩餐会で習氏がスピーチした際、隣に座るアンドリュー王子が頬杖をつく姿も物議を醸した。

 振り返れば、過去に英国を訪問した中国の指導者も「屈辱」を味わってきた。2005年に国賓として訪英した胡錦濤・国家主席も晩餐会では女王から「中国の動向はすべての人々の関心事」と、中国の人権問題を婉曲に指摘された。

 昨年、李克強・首相が訪英した際には「女王に会えなければ訪英しない」と注文をつけたり、宮殿の「レッドカーペットが短かった」と苦情を言ったりするなど、その振る舞いが英王室側を呆れさせた。中国に詳しい宮崎正弘・拓殖大学客員教授が語る。

「英国の狙いは中国のカネ。英王室による歓待はその謝意ではあるが、信頼や敬意を抱く関係ではない。そうしたメッセージがエリザベス女王をはじめとした王族の振る舞いに込められていた」

 カネでは品格や信頼は買えません──そんな女王の言葉が聞こえてきそうだ。


これからの日本で何が起きようとしているのか?

2015年11月17日 | 気になるネタ

1987年のNTT以来の大型上場となった郵政3社上場に市場は沸いた。そうした中で投資のプロたちの間では、現下の経済状況が「1987年」と符合する点が多いことが話題となっている。NTTが上場してから3年弱で日経平均株価は3万9000円台の史上最高値まで急伸した。1980年代後半のバブルの歴史から、これからの日本で何が起きようとしているのかを読み解く。

 11月4日に日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の郵政グループ3社が東証1部に新規上場を果たした。取引開始直後から3社とも買いが集中。日本郵政が1631円で初値をつけて公募価格(1400円)を大きく上回り、かんぽ生命は一時ストップ高となるなど、市場に明るいニュースを振りまいた。

「大型上場のニュースに反応した個人投資家の買いが中心になって勢いをつけた」(証券会社関係者)とみられており、当日は日経平均も続伸した。

 郵政3社が新規上場で市場から集めた資金は1兆4000億円を超え、「今世紀最大の上場祭り」と騒がれたが、それと比較して語られるのが約2兆2000億円を集めた1987年2月9日のNTT上場だ。

「それまで株取引に興味がなかった主婦層にまで、“なんとか買えないか”という空気が広がった。今のように、ネットで売買などできる時代ではありませんでしたから、証券会社の営業マンたちは電話での問い合わせ対応に忙殺されていました。買い注文が殺到し、NTT株は上場翌日の2月10日まで初値がつかなかった」(同前)

 NTT上場は個人投資ブームを加速させ、「財テク」という流行語も生んだ。そして、日本経済はその勢いを駆ってバブルへと突き進んでいった。

 まさにバブル前夜にあったといえる1987年だが、実は「元国営企業の大型上場」という点以外にも2015年と符合する点が多い。そのことが、当時を知るベテラン投資家の間では話題になっている。マーケットアナリストの平野憲一氏(ケイ・アセット代表)はこういう。

「1987年と現在を比べると、『原油価格の下落』『大規模な財政出動』『継続的な金融緩和』といった、日本市場での株価上昇を期待させる共通項が数多いのです」

◆マイナス金利に突入

 原油価格は1980年代前半まで1バレル=30ドル台で推移していた。それが2度のオイルショックを経験した各国の省エネ技術開発などの成果が出てきたことで需要が減り、1987年には1バレル=10~20ドル台にまで急落した。原油価格の下落はガソリンや原材料価格の値下がりにつながり、日本経済にはメリットが大きく、それが1980年代後半の好景気の一因となった。

 一方、現下の状況に目を向けると、昨夏まで1バレル=100ドル台をつけていた原油価格は今年に入ってから1バレル=40~50ドル台にまで急激に値を下げた。アメリカで起きたシェール革命(※注)によって石油が大きく増産され、国際価格が押し下げられたのだ。やはり日本経済には好材料として受け止められている。

【※注/これまで困難だった「シェール層」と呼ばれる地層から石油・天然ガスの抽出が可能になった】

 財政出動と金融緩和についても、当時と今の状況は重なり合う。

「1985年のプラザ合意によって為替が急激に動き、不況に苦しんでいた日本では、1986年に3兆円、1987年にも減税を含めて6兆円規模の緊急経済対策が行なわれました。また日銀は1985年に5%だった政策金利を1987年には2.5%まで引き下げる大胆な金融緩和策を取りました。この利下げによって企業や個人は資金調達しやすくなり、株や不動産に投資する動きが加速しました」(株式評論家・植木靖男氏)

 財政出動と金融緩和は、アベノミクスの二枚看板だ。前出・平野氏が解説する。

「先日も、安倍政権が景気対策として3兆円規模の補正予算の検討に入ったと報じられたばかりですし、黒田東彦・日銀総裁は異次元緩和の継続を決めました。1987年当時とそっくりな流れができています。

 現在の日本はゼロ金利が続いていますが、ここからさらに、1987年のような利下げが行なわれる可能性があるとみています。つまり“マイナス金利”の導入です。マイナス金利は、乱暴にいえば『銀行にお金を預けると金利を払う』『お金を借り入れると金利がもらえる』というあべこべな世界です。貯蓄から投資への流れがさらに加速することになるのです」

 28年前、NTTは「原油安」「景気対策の財政出動」「投資を促進する金融緩和」という3つの好材料が揃った状況で上場した。1987年2月の上場時、日経平均株価は2万円前後で現在とそれほど変わらない水準だったが、NTT上場で勢いがついたかのように急激な伸びをみせ、調整を挟みながらも1989年12月の3万9000円台という史上最高値へ続いていった。


吉田羊愛を語る☆

2015年11月16日 | 気になるネタ

放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、「ヒツジスト」山田氏が、またしても吉田羊愛を語る。

 * * *
 吉田羊をCMキャラクターにする企業が激増している。

 今年1月、人気子役の鈴木梨央の“母役”として「ポカリ、飲まなきゃ」と言っていた大塚製薬「ポカリスエット」のCMに「母親役なんて珍しい」と思っていたら、トヨタホームではもっと大きい子供がいる母親役。

 平山浩行に駆け寄る花王「ハミングFine」のCMは、当初、大人のカップルのデートを想像していたが、実は夫婦で、二人の間には子供がいる設定だった。

 そうかと思えば、「ザ・吉田羊」が見られるJX日鉱日石エネルギーの「ENEOS」では、「私にだって知らないことぐらいあるわよ」とエネゴリくんに愚痴るニュースキャスター役。エスビー食品「ゴールデンカレー」もナレーターの人気DJ・坂上みきとの相乗効果でキャリアウーマン然としての登場だ。

 そんな独身OLの夜の楽しみを描いているのはロッテ「ショコランタン」。部下役の瑛太について、荒川良々と共に語るのは住友生命相互保険会社「生活保険1UP」で、遠藤憲一と共演するダイハツ「MOVE」や、高橋克実とのサンヨー食品「サッポロ一番グリーンプレミア0」は、素敵な大人のカップルやパートナーという設定だ。

 そして花王ソフィーナ「AUBE」。大人女子が読むファッション誌のカバーやグラビアを飾ることも多い吉田羊にとっては、来るべくして来た化粧品のCMである。

 地元九州は宮崎(吉田は福岡出身)の雲海酒造1本になっていたCMは、今年新たに10社を加えたことになる。

 6年前からヒツジストである私でさえ、「ちょっと出過ぎなんじゃないか」と心配になるほど企業から引っ張りだこの吉田羊。なぜ、彼女がこうもモテモテなのか考えてみた。

 大きな転機となったのは、やはりSMAPの木村拓哉主演のドラマ『HERO』(フジテレビ系)出演が大きいだろう。メインキャストの半数以上が前シリーズにも出ていたなか、杉本哲太や濱田岳ら個性派俳優と共に新たなキャストとして抜擢された吉田羊。

 演じることが大好きで、台本に書いてないことでも演出家や監督と相談して“隠れ設定”を考える女優・吉田は、元カレ役の杉本哲太のことを「礼子さん(吉田の役名)は、どうして好きだったのだろうか」と考え込むようなクソ真面目なところがある。

そうかと思えば、主演の木村拓哉と共に、「カット」がかかるまで、アドリブ合戦をくりひろげた。この『HERO』の演技が認められ、「東京ドラマアウォード2015」で「個人賞」の「助演女優賞」を受賞した吉田羊は、授賞式で「木村拓哉さんに心をこめて感謝したい」とコメントしている。

 以前インタビューしたとき、木村くんに対して「お芝居が好きな座長さんで本当に良かった」と言っていた吉田羊。初共演ということで、天下の木村拓哉と演じることに不安や戸惑いがあったことは確かだろう。だが、件のアドリブ延長戦で、打てば響く俳優・木村拓哉がわかり、吉田も思う存分やった結果が、演技での初受賞となる「東京ドラマアウォード2015」の「助演女優賞」に繋がったというワケだ。

 真面目な人だけれど、真面目な女優にありがちな面倒くささもなければ、苦労人だけあって「私は女優よ」と、ふんぞり返るタイプでももちろんない。

 つきあいもよく、『HERO』チームでは、小日向文世や八嶋智人らと度々飲みに行っては演技論につきあった。

 すっかりおなじみとなった女性マネジャーと二人三脚でここまで登り詰めてきた吉田が、ドラマ『HERO』初回のタイトルバックをそれぞれの自宅で見ながら電話で号泣しあった話もまた有名だ。

 そうかと思えば、ビートたけし、明石家さんま、笑福亭鶴瓶ら、お笑いの大御所たちから「笑いがわかる女優」として認められているし、もっともバラエティ力に長けているTBSの安住紳一郎アナがMCをつとめる『ぴったんこカンカン』は、準レギュラーといったポジションである。

 年齢不詳だが、多くの人がだいたいの年齢を知っているため、地道にコツコツとキャリアを積み上げていまがあることは周知の事実。だが、相手が先輩であろうと年下であろうと、「自分がいちばん新人」という態度で、偉ぶるところが全くない。

 つまり、どんな現場でも気さくであるのに、実際、会うと、目も眩むばかりの超美人。特に横顔の美しさに定評があり、衣食住すべてにおいてマメな女性と私は見ている。

 たとえばファッションについて、彼女の私服は独特で、生地や小物一つとっても、探し回った末に見つけたモノにさらに工夫をして身につけるのだ。

 洋服はたくさんもっていてもズボラな人はオシャレ人間とは言えないが、吉田の場合は、その逆で、全アイテムを愛し、丹精込めて着こなしているように思う。ベストジーニスト賞のときの装いも、納得のスタイルだった。

 美味しくて安い食べ物や店をとことんリサーチして、たとえ遠くてもこれまたマメに足を運ぶ。「住」については忙しすぎて引っ越しできずにいるが、ブログ画像を見る限り、女性らしいこだわりの部屋だ。

 恐らく彼女は、オファーのあったCMの現場でも、設定や役柄を考えに考え抜いて撮影に臨むのだと思う。そうした評判が広告代理店から広がって、この年代のCM女王になったのだろう。

 私にはもうひとつ、次回の「理想の上司ランキング」に吉田羊が入ると予想している(実は2年前から…苦笑)のだが、同ランキング常連の天海祐希の高齢化や篠原涼子に新鮮味がなくなり、ほんの少しではあるがドラマ視聴率に陰りがみえてきたことも、吉田羊にオファーが殺到している理由の一つであろう。

 テレビ局のドラマ班スタッフにも本当にファンが多いが、広告代理店や企業の広告担当者、さらにはトップにも愛される吉田羊。年末年始ヴァージョンの新CMも楽しみだ。