精華よもやま話   佐々木まさひこ議員のつぶやき

京都・精華町会議員佐々木まさひこのローカル日記

従軍「慰安婦」問題で、感覚がおかしい

2010年10月08日 02時01分26秒 | 議会・地方自治
 7日が、9月議会の最終日
 今回は、いわゆる「従軍慰安婦」の問題で、政府に早期解決を求める意見書案を提案した。
 それに対し、私たち以外は「ノー」の姿勢で否決された。
 議案の採決の前に「討論」が行われる。これは、1つには賛否を決めかねている議員に説得する意味と、2つに各議員・会派の意見を表明する(同じ賛成でも理由が異なる場合もあるので)機会がある。
 この「討論」の場で、ある議員から反対討論があった。長かったので一字一句のメモはできていないが、要するに「従軍慰安婦はいなかった。いたとしても強制ではなく自主的に性的サービスを提供した女性だ」という趣旨である。
 それに対して私が賛成討論に立った。その際に、「他の理由で反対なら聞きたい」旨を表明し、他の立場からの反対意見を促したが、結果的には2人目の反対討論はなかった。
 ということは、私たち4人以外の議員は、すべて上記反対討論の理由を支持しているということになる。
 このような歴史認識を政治家がしていることは、ある意味驚きであるとともに、見識に首をかしげたくなる。
 「強制」かどうかは主観も左右するが、その前に、今から65年以上前の時代の背景をまったく理解していない。今の社会制度なら「強制はなかった」ことになるかもしれないが、当時の女性がおかれていた社会的位置、参政権もなく家長に従う存在であり、女性のみに姦通罪が適用されたような時代である。しかも、今から100年前の1910年に、現在の朝鮮半島を日本が軍事力で「併合」つまり日本領土、実質的には植民地化していた時代である。いまでも若干残っている軍事政権を想像すればいいし、現在よりもっと自由がなかった時代だ。
 そんな時代背景に、「自由意志だった」などと解釈する認識が理解できない。
 しかも、反対討論に立った議員は「性的サービス」と、いかにも「サービス」だったという言葉を使った。この無神経さも理解できない。
 日本より倫理感が厳しいといわれている韓国の女性たち、しかも実質的にあまり残された時間も少ない80歳代90歳代の女性たちが、世間体もあるのに実名を出して証言していることを、どう考えるのだろうか。
 この間、各地で「証言を聞く会」などが開かれている。そういう場に参加して、当事者に自分の疑問をぶつけてみたのだろうか?
 机上の理論だけで、人間の尊厳が傷つけられた想いである。

 ちなみに、お隣の京田辺市では、自民系・民主系・公明党なども含む全会派賛成で可決されている。その他、全国各地の議会でも同様の意見書が可決されている。
 いつも日本共産党を批判されている方は、この事実と精華町議会の結果に、どのようなコメントになるのか注目したい。彼自身の人間性が問われるのですから・・・

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1 コメント

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日本の女性の人権問題 (IR)
2010-10-15 05:15:49
大賛成、とても参考にもなりました。「慰安婦」問題は、日本における女性の人権問題そのものだと思います。国連の勧告などの内容で解決することは、日本に住む女性のみならず、多くの人や、なにより、こどもたちに、勇気をあたえるはず。この世もすてなもんじゃない、と思わせてくれるはず。私見ですが、これからの世界は、人権など同じ価値観を持つかどうかで区分けされていくから、経済界もそのつもりで動くべきです。

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