読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

薬丸岳「虚夢」~統合失調症の犯人に殺された娘の無念を晴らすために!母は。。~

2017-02-05 03:16:58 | 
薬丸岳「虚夢」読み終わりました☆



薬丸さんの作品は



どの作品も犯罪にかかわった人たちの



深い苦悩が描かれていて



すごく考えさせられます。



この作品も


自分だったらどうなのだろう?



そう深く考えさせられました。



犯罪を犯したら


その罪を償う。



それが当たり前。



しかし


どんなに大きな犯罪を犯しても



罪に問われない人がいる!!




それは




刑法第三十九条


心神喪失者の行為は、これを罰しない。


心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。




この法律に守られた人。




12人を殺傷した犯人




3歳の娘を殺した犯人



その犯人は罪に問われない




だとしたら・・



その家族は


一体どこにその怒りを


ぶつけたらいいのでしょう?




三上は娘の留美を殺され



妻の佐和子は重傷を負わされた



佐和子は命は助かったものの・・


娘を目の前で殺されたショックから



PTSDを発症し



精神科に通院するようになる。



情緒不安定な妻



そんな妻にだんだん三上は



佐和子といることに耐えられなくなっていった。



そして


離婚。。



当時人気作家だった三上は



作品も書けなくなった。



そして



現在はフリーライターをしながら食いつなぐ



酒におぼれる日々を送っていた。





4年間佐和子とは音信不通だった。




しかし


そんな佐和子からの突然の電話




留美を殺した犯人の「藤崎」を見たという。



そして


今藤崎を見張っているからすぐに来てくれと。




佐和子の見間違いだと思いながらも・・



「藤崎」という名前に



三上はつき動かされていた。




そして


藤崎が「いるかもしれない」であろうネットカフェに潜入。




しかし藤崎をみつけることが出来なかった。




佐和子病気による「幻覚」なのでは?



罪に問われないとはいえ



病院に収容されているはず。



たった4年で出てこられるだろうか?




しかし



三上の中の何かが




藤崎を探すことを止めない。




あらゆるネットカフェを張り込み・・



あるとき




藤崎を見つける





そこから三上の張り込みは始まる。



藤崎がどんな生活をしているのか?



そして


たった4年で普通の生活をしている藤崎への怒り!!




そして


佐和子は


藤崎と同じ「統合失調症」を発症していた。




犯人と同じ病気



それを知った佐和子を思うと



三上はやるせなくなる。



しかし!



佐和子がこの病気になったこと☆




それこそが


佐和子の計画だった?!




佐和子が消え・・



留美に見立ててかわいがっていたウサギのぬいぐるみ



その中から出てきた手紙を見たとき三上は!!





法律に守られた精神病の犯人



精神病を患っている人や家族に向けられる目



その法律



刑法第三十九条があるために。





法の改定☆




それをするために佐和子が





4年間かけて計画したこととは





それを知った時の三上の驚愕




娘を殺された家族がここまでしなければならなかったのか。



そうしなけば


何も変わらない法とは何なのか?




私たちの生活を守るべきもののはず。。



しかし



それが時には



苦しめられるものに変わる?!





自分がいつその渦中に巻き込まれるかもわからない。。



そう考えると怖くなる。





そういうものに苦しめられている人たちがいる。



そのことをしっかりを覚えておかなければと思った。






















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