昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

世田谷ボロ市に行く。

2017-01-15 23:45:21 | お出かけ

日曜日。
毎週毎週、教会の日である。いい加減飽きてくる。まぁいい。
教会の礼拝を済ませ、会計処理を済ませ、三茶の『きゃんどる』で昼食を済ませ、西友でおかずを買うのを済ませ、家に帰ってきて、なんかボロ市に行きたいね、とかーたんを誘った。
かーたんも今回は珍しく嫌な顔をしない。
そこで3時過ぎに家を出る。
三茶からチンチン電車世田谷線に乗って世田谷駅で降りる。
しかし今日は、ひどい寒さだ。この冬一番の冷え込みという。底冷えがひどい。
道を渡るともう、そこにはボロ市の露店が出ている。
食料品や立ち食いの串焼きなどが中心の店だ。
ただ、そこは序の口。
本当のボロ市は、いわゆる『ボロ市通り』と言われる、世田谷通りから上町に向けて鍵状に曲がった道に沿って、本格的に繰り広げられる。
あったあった。古着あり。荒物あり。陶器あり。小物ありの様々な露店が出ている。
蕎麦猪口が目についた。
いろいろな品が出ていたが、どうしてもほしいものが目に留まった。
かーたんに欲しいと言うと、まだ他を見てからとつれない。
蕎麦猪口を中心に、ボロ市のメインストリートを、人混みをかき分けかき分け、店を冷やかしていく。
昔のように農具や竹で編んだ篭などはもはや売ってはいない。もうそういう時代ではないのだろう。
しかし、この世田谷のボロ市の起こりは、近郷のお百姓さんが、使い古した農具などを持ち寄って、物々交換的な市として発生したと聞いている。
さて、件の蕎麦猪口だが、結局、ボロ市の端から端まで見渡して、それより良いものがなかったので、最初の店に戻って、目出度くお買い上げ。3,500円也。
幕末の作とみた。なかなかの掘り出し物だ。
この蕎麦猪口と、和布を買って、ボロ市を後にした。
さて、晩飯。
今晩のおかずは、先ほど西友で買ってあるが、いまさら、家に帰って、おさんどんをするのもかったるい。
そこで、世田谷駅に近いお蕎麦屋さん『いづみ家』さんの暖簾をくぐる。
中に入り、ひどくレトロな店なので度肝を抜かれる。
お運びのお姉さんもこう言っては何だがなかなかの珍品である。
オカブはお燗と盛り蕎麦を二枚。
かーたんは天ざるを頼む。
蕎麦は腰があるわけでもなく、特に特徴はなく、汁も薄目で、出汁が効いているわけでもないが、奇妙にここの蕎麦は美味い。
かーたんの天麩羅を少し貰ったが、カリッと揚がっている。
頼んだお酒の『東薫』も辛すぎず、蕎麦によく合うどちらかというと甘口の悪くない酒であった。
こういう蕎麦の在り方もありかな?と妙に納得してしまう。
かーたんが疲れたので甘味を食べたいというので、勘定するとき店の人に聞いたが、この近辺にはそういうところは無いという。
そこで、三茶に行けばあるだろうと、世田谷線に乗って三茶に戻り探すが無い。
しかたなく、家路につき、代沢十字路のサミットでお菓子を買って、家で食べることにする。
辺りはすっかり暗くなっていた。

ボロ市の土の香りの冬ざれや   素閑


 



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