そらまめ日記・猫と暮らす会(猫とクラス会)

静岡県浜松市を拠点に、人と猫とが上手に暮らせることを願い
共生をテーマに自分なりの言葉で日々を綴っています

頑張れ!さなちゃん

2017-07-20 01:03:27 | 病気&事故の話し/猫編
5月1日はキジトラのリーナちゃんが旅立った日です。
実は娘に子供が産まれ、この日がめでたく退院という日でもありました。
ですから、1日予定を空けていたおかげでリーナちゃんを見送ることができました。


当然娘の退院や移動にはまったく立ち会うことはできませんでした。
申し訳ないと謝るわたしに、リーナちゃんのそばにいてあげてと言われて
娘からも随分勇気をもらいました。


リーナちゃんはその翌日からいろいろ私事で忙しくなるわたしに気を使って
そばにいられるギリギリでお別れをしたとさえ思えて・・・
しばらくはあの子の健気さに胸の奥が熱くなる日々でした。


お宮参りが済んだのが6月3日の土曜日のことでした。
一段落できて、わずかながら親のできることはやれた気もしていました。


6月4日の日曜日の午後2時半。
1本の電話が鳴りました。
某公共の場所での捨て猫です。
昔から知っている方からの連絡でした。


瀕死の子猫がいるけど、警察は連れて行ってくれないし病院はどこももうやってないし・・・。
どうしたらいいですか?


あわてて現場に向かいました。
段ボールに、すでに亡くなってると思われるキジトラの子猫が横たわっていました。


あ・・・さっきまで生きてたんだけど。。。


間に合わなかったかと、それでもちょんちょん指でつついてみたら、わずかに動いたのです。
生きていました。


そこからは段ボールを奪い取るように抱えて、ハイスピードで自宅に向かいました。
途中、ダーリンに電話をかけて点滴の準備をしてもらいました。


がんばれ!


身体は低体温にはなっていませんでした。
あたためた点滴をして、砂糖を溶かしたミルクを舌の上に数滴ずつたらします。
時間をかけて、均等に時間を空けて、低血糖を防ぐためにそれを繰り返しました。



こちらと向こうの世界の、まさに狭間に置かれた小さな命


夜中にもう一度点滴をしました。
朝まで、数滴のミルクを入れる作業は続きました。


時間になったら病院で先生がきっと助けてくれるから、そこまでがんばれ!


実はそうこの子を励ましながらも、どこかでもう駄目なんじゃないかって思う自分もいました。
逝きたいのにこの世に引き止めているのは自分のエゴかもって思えるような長い時間でした。


朝を待ってすぐに受診しました。
入院させて様子をみましょう。
ここまで1日よくがんばりましたね、応急処置としては完璧ですとおっしゃっていただき
ほっとして泣けてしまったわたしです。


生きられるかは、あとはこの子次第ですともいわれて、先生にお任せの状態に入りました。
入院中はまったくあげられなかった頭をあげて四つん這いの姿勢が取れるようになっていきました。



さなちゃん、神経症状に何らかの問題がありました。
捨てられて、左耳の耳下腺の上をカラスか何かにつつかれた傷があり、そこが化膿していました。
もしかしたら、脳炎になることも考えられるとお話がありました。


3日間の入院の後は自宅療養です。
抗生剤の投薬を続けて炎症を抑え、傷の悪化を防ぐ方法でお世話がスタートしました。
鼻からの栄養補給で生きていました。


トイレももちろんうまくできません。
食事もできません。
身体もまっすぐにはなりません。


それでも、この子はわたしのそばで生きているのです。
お宮参りの済むのを待ちかねたかのようなキジトラの女の子の出現です。
向こうの世界からリーナちゃんが自分の代わりに命を吹き込んだのでは思えるようなタイミングでした。


そういう縁なのだと素直に思うことができました。


そしてわたしは、さなちゃんと名づけたその子のお世話を続けました。
保護した日660グラムだったさなちゃんは現在1キロを超えて、
トイレも自分でできるようになり、ドライフードも食べられるようになり、おもちゃんで遊ぶのも大好きで
元気に毎日暮らしています。



お水を飲むのはまだへたくそで、まっすぐ歩くことはできませんが、けっこうなスピードで駆け抜けたりすることもあり
笑っちゃいます。


また、ゆくゆくは新しい家族を探してあげられるように育てていきたいなって思っています。


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たまたま、さなちゃんは助かって生きていますが
捨てた人が存在するわけです。
たかが猫だと捨てたのかもしれませんが、捨てる行為は犯罪です。


自分を貶める行為、いつか何らかの形で自分自身に跳ね返ってくるはずです。



コメント
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