草の海―モンゴル奥地への旅 (集英社文庫)椎名 誠集英社このアイテムの詳細を見る |
モンゴルに帰った朝青龍の体調が随分とよくなったという報道があります。
モンゴルの大地、空気、草原の景色は、モンゴルを故郷とする朝青龍ならずとも、心の病に効くようです。突然、辞意を表した安倍晋三前総理も、モンゴルに行って、草原で馬を翔らせることをお薦めします。
平均高度3000m超のモンゴルは、空気が澄み「モンゴリアン・ブルー」の青い空。夜空の星は日本では想像もつかないほど大きく、満天に輝く。手付かずの大自然、雄大な草原や森林地帯は傷心の安倍晋三前首相の心を刺激するはずです。
それに、なんと言っても、モンゴルは世界一の親日国です。
しかし、モンゴルは地球環境問題の最前線!海のツバル、キリバス、陸のモンゴルは、私たちの宇宙船“地球号”が悲鳴を上げている場所でもあります。
ここ数年、モンゴルでは雪害(ゾド)と呼ばれる異常な寒波が続き、家畜が大量に死にました。雪の上に強風が吹いて零下50度の寒さとなり、耐えられずに家畜が倒れてしまう。その数は、年間数百万頭、250万人の人口を上回る、驚くほどの被害規模です。そのため、生活の手段を奪われた遊牧民は餓死するか、都会に流れ込みスラム生活を余儀なくされているのです。
かつて、朝青龍とモンゴルの話をしたとき、「これはモンゴルだけの問題ではない」そう辛そうにもらしました。
家畜が寒さと雪に耐え切れず倒れていく、その現実を見ながら、朝青龍が叫ぶ言葉は重い。・・・そのとき一緒に飲んだ酒は、ずっしりと腹に染みました。
一番、一番!真剣勝負朝青龍 明徳日本放送出版協会このアイテムの詳細を見る |