Learning Tomato (旧「eラーニングかもしれないBlog」)

大学教育を中心に不定期に書いています。

vol.300:200~299号を振り返る その1

2009年04月29日 | 振り返り
ついに300号に到達しました。
途中何度か中断したり、隔週配信になったりしましたが、こうして続けてこれたのも読者の皆様の励ましのお陰です。あらためて御礼申しあげます。

話しがやや飛びますが、最近内田樹先生が「Googleが本の20%のプレビュー」を実施する問題に対し、下記のような意見を述べています。
内田樹の研究室  Googleとの和解」より
つねづね申し上げているように、私には「言いたいこと」があり、それを「一人でも多くの人に伝えたい」と思っている。別にそれが特段世界にとって有用な知見だからと思っているわけではない。「ちょっと思いついたことがあるので、誰かに言っておきたい」というだけのことである。
それはガリ版にこりこりと鉄筆で個人的なニューズレターを書いて、自宅で印刷し、自費で友人たちに配布していた中学生のときからの私の変わることのない姿勢である。
私がいまブログにあれこれ書いているのは、「ガリ版」の直接的な延長であり、テクノロジーは進化したが、書いている当人のモチベーションは中学生のときと同じである。
手をインクで黒く汚してガリ版刷りをしている中学生の私のところにある日Googleがやってきて、「これこれ、そこの少年よ、君の著作物を電子的にデータベース化して、世界の読者の閲覧に供して差し上げようではないか」と申し出たら、私は熱いハグでお応えしたであろう。私の場合は、テクストを書くことで「一円でも多く金を稼ぎたい」ということより「一人でも多くの人に読んで欲しい」ということの方が優先する。

筆者も「言いたいこと」があり「一人でも多くの人に伝えたい」という思いからこのメルマガを続けてきました。幸いにして物好きな読者の皆様(?)に購読していただいたお陰でここまでやってこれました。そして「まぐまぐ」という無料のメールマガジン配信サービスがなかったら一人で執筆・読者管理・配信など到底できなかったと思います。まぐまぐにも感謝です。

当初、このメルマガは「教育の情報化メールマガジン」という名称でした。その後Sanno e-learning Magazineとなり、現在はSanno Learning Magazineと変更しました。また、時代の移り変わりとともに、メルマガで取り扱う内容も、事例紹介からオススメ本の紹介へ、ハードな内容からソフトな内容へ、様々変化してきました。

しかし、筆者の創刊当初からの変わらぬ思いは「eメールで情報を配信する行為それ自体がeラーニングである」ということです。筆者のつたない300号の文書のどれか一つでも、皆さんのアタマに引っかかり、それが皆さんの「学び」のきっかけになってくれていたら、これ以上の喜びはありません。

さて、とはいうものの、筆者は一度配信したメールやブログはあまり読み返すということはしてきませんでした。そこで今回から3号に渡り、200~299の軌跡を振り返ってきたいと思います。今回は200~233回を取り上げます。

と、たかが34号分と思っていたら、1回あたり3~4コラムぐらい書いているので、この期間だけでもBlogのバックナンバーで124記事もありました。我ながらよく書きました・・・ホントに。その中から独断と偏見で12記事セレクトしてみました。自分で自分のコラムに感想を書くというのも変ですが、まあお付き合いください。なお、読者の皆様もコメント等ありましたらぜひお送り下さい。

ちょっと一息ハンマー投げ(vol.201)
このコラムで取り上げた「クマー」によるハンマー投げオンラインゲームは本学きっての2ちゃねらー松本2.0号が99mという記録を打ち立てたのを覚えています。久しぶりに観たら懐かしくなって何度も挑戦してしまいましたが、長距離のでない身体になっていました(-_-;)。

2006年私家版eラーニング十大ニュース(vol.207)
そういえば一昨年ぐらいまでは、このように年末に十大ニュースをまとめたり、年明けに今年の予想をしたりしていました。eラーニングに関する重大なニュースが少なくなってきたので十大ニュースは終わり、今年の予想は毎年ハズレばっかりだったので止めてしまいました。ちょっと悲しいですね。

正月早々ノロウィルスとかiPhone登場とか(vol.208)
2007年の正月にノロウィルスにやられたのを思い出しました。最近あまり聞かなくなりましたが、正月の豪華料理を前にしてあれは辛かったです。

MBAが会社を滅ぼす マネジャーの正しい育て方(vol.209)
当時はとても感動して読んだのを覚えています。最近になって冷静に考えると、ミンツバーグ自身が手がけている大学院、IMPM(国際マネジメント実務修士課程)の宣伝が主だったのかなあ?なんて思ったりします。しかし、ミンツバーグの用いる比喩は何度読んでも説得力がありますね。

オートバックス様eラーニング視察記(vol.212)
この頃人財ラボの下山さんと一緒に日本eラーニングコンソーシアムの活用事例委員会というのを担当しており、3ヵ月に1度ぐらいeラーニングをうまく活用している企業や大学を訪問していました。その一つがこの記事です。でも視察に応じてくれたIさんは残念なことに、昨年オートバックスを退社されてしまいました。だからこれは貴重な記録かも?

龍安寺の謎とWindowsVistaの関係(vol.214)
この年から3年連続で毎年2~3月に家族で京都へ旅行に行ってます。今年旅行した際、なんと嵐山に向かう電車の中で、eラーニングを担当していた時にお世話になっていたE社のTさんに偶然お会いしました。日本は狭いです。さて、それまで筆者は庭なんて全く興味がなかったのですが、このコラムで取り上げた龍安寺に行ってから日本の庭が大好きになりました。庭には日本人の空間に対する繊細な感性が宿っているんですよねえ。

「SecondLife奮戦記」(vol.215、216、217)
ScondLifeってなんだったんだでしょうね。最初にあの島に入った時の感動ったら、そりゃもうスゲーもんが現れたとブッタマゲて、ブックオフのヴァーチャル店舗やバーチャル龍安寺とか毎晩のように足繁く通ったものです。ということで久しぶりにSLの世界にログインしてみましたが人がいないなあ~。

eラーニングに疲れたら・・・(vol.216)
この頃よく行っていたのが自由が丘の「あつまり」という立ち飲み屋さんでした。今も健在で、あの激安メニューを続ける中、黒字化しつつあるとのことでした。生ビール350円素敵です。

Vol.222:スローターハウス5(vol.222)
大好きだった作家カート・ヴォネガットJr.氏がお亡くなりになりもう2年以上経ちました。ちょうど同じ頃、40代の飲み友達が心不全で急逝しました。昨日、その三回忌で飲み友達と献杯をしたところです。飲みに行く前に残された奥さんと2人の娘さんにご挨拶にうかがいました。3人とも元気に暮らしており何よりです。残された飲み友達も、ガンマGTPが増えたとか、3ヵ月で10キロの減量に成功したとか健康談議に花を咲かしながら飲んでました。こうやって淡々と時は過ぎていくのだなあと思った次第です。

早稲田大学eスクール成果報告会参加報告(vol.225)
早稲田大学eスクールが卒業生を輩出した2007年の春を、筆者は日本のeラーニングにとってのターニングポイントであったと考えております。eラーニングが実験対象から実践対象へと変わったことを、卒業生を輩出することで明確に宣言したからです。しかし上記成果報告会での、すがやみつる氏(ゲームセンターあらしの作者、eスクールの初代卒業生)の発表はとても印象的でした。

可聴周波数域チェッカ(vol.228)
筆者にとって「老い」を実感した瞬間の一つが、この可聴周波数域チェッカの結果を確認した時でした。それまで高い音が聞こえないとは思っていませんでした。しかし音だけでなく、色々な事を察知できなくなっているのではないかと最近思っています。それは年のせいです。きっと。

将棋とeラーニング(vol.229)
「ウェブ進化論」という本の中に載っていたITが棋士の育成をアクセラレイトしている話しから始まり、効率的な学習だけが果たしてよいのだろうか?といったことをまとめたコラムです。個人的には200号から233号の中で一番うまく書けていると思ったのですが、自画自賛ですね・・・。

ではまた来週。
皆様からの200~300号の感想・コメントもお待ちしております。

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