三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 9月28日 楯と鉾 第二弾

2012-09-28 | メンテナンスお気楽日記
工事見積書を書いています。「工料」のところで悩んでいます。

「三筋は安すぎる。お客さんへの価格はそれなり?に書かなきゃ」
販売店依頼の仕事なら、これまでどうりで文句も言われないが、客先への見積書。

多少?は気を使って一割増し。それでもまだ安いと言われても・・・
確かに、販売店経費を考えれば一割の儲けじゃ割が合わないかもしれない。
でも、職人工料の客相場がつかめない。電機技師は高いとは聞いているけど・・

「安ければ、お客さんに喜んでもらえる」もう体に染み込んでいるのか?

自分事ではあるが、京都での専門学校後、神戸の広告代理店に机をもらった。
2年後、長男のため?故郷へUターン、金沢の衣料販売店の企画室に入った。

いつの頃からか、店に出るようになり店舗を任された。カジュアルショップ。
時代の流れもあり、同じ商品がバンバン売れた。バーゲンをすれば店は満杯。

次に富山の新店舗を任された。高級戦略のフォーマルドレスの販売、
慣れないスーツとネクタイでの接客、バブル景気が理解できなかった。

10円ハゲに悩んでいた頃、おやじから「忙しいから、家を手伝え」
すぐに飛びついた。機械は嫌いじゃない、なんせ工業高校を選んだくらい。

それから、かれこれ30年。色んな出会いがあったが、みんなイイ人ばかり。
お客さんからは、かわいがって?もらえるし、アテにもされていると自負している。

だから、お客さんには出来る限りの誠意で返す。その一つが価格かも?
もちろん、仕事の対価はもらうけれど、それ以上?の計算が出来ない。

「値段を下げるのは、お客へのゴマスリだ」って厳しい意見も聞いた。

高い工料でじっくり仕事をするか?安い工料で飛び回るか?
生活の為には、どちらかを選択しなければいけない歳にもなっている。

お金は必要だし、お客も欲しい。欲ばりは選べないのが常。


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メンテお気楽日記 9月26日 楯と鉾、痛し痒し

2012-09-26 | メンテナンスお気楽日記
工場に若いあんちゃん(3~40代・二代目?)いると、つい嬉しくなってしまいます。

けっして景気のイイ仕事でもないし、むしろ「厳しい」この繊維業界。
なんとなく、親の手伝いと解っていても、稼業に興味をもって飛び込むだけでも充分。

今は、親の背中も大きく見えず、中小企業ゆえに前進も後退も出来ず、維持するだけでも
せいいっぱい。仕事のおもしろさを教えてくれるはずの工場長?も早々に退職し、何も
解らないまま、経営の厳しさのみに振り回されているのが現状かもしれない。

そんな姿を見ていれば、なんか応援とまではいかなくても「あと押し」したい気持ち。
まず自分に出来ることは、お節介と言われようが、機械のメンテに引っぱりこむこと。

機械を理解することは仕事を理解すること。仕事を楽しくするには機械を使いこなすこと。

「興味」を示してくれれば、シメタもの。時間のゆるすかぎり、話をしながらの仕事。
一から説明しなければいけない事もあるが、そこは二代目、呑み込みが早い。

二代目とすれば、いつもと違う仕事。新しいことに集中できるのが楽しいみたい?
不具合の原因と、修理のコツが理解できれば、自分の財産にもなる。

と、ここまではおっさんの「自己満足?」で終わりかもしれないが、
現実として、自分で出来るようになれば、メンテ依頼が少なくなる計算???・・

以前の「壊れない機械」を提供したときのように、「痛し痒し」の始まりか?

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メンテお気楽日記 9月24日 女工哀歌。ああ、野麦峠

2012-09-24 | メンテナンスお気楽日記
歴史は繰り返される?日本の繊維産業の全盛期、青森をはじめ東北の女子が
関東・中部・北陸の繊維工場へ出稼ぎに来た歴史がありました。

自分が繊維に首を突っ込んだ時代にも、機屋工場には木造の女子寮建屋がありました。
さすがに、そこで生活している女工さんはいなく、みんな地元の奥さん?になっていた。

機屋、製糸工場のおやじと言えば、それこそお大臣様。池には錦鯉が泳ぐ邸宅に住み、
工場の前にも、松に庭石、池がありました。その名残りは今でも枯れ池に見ることが出来る。

時代の編さんの話題は、今しようとは思わないが、中国での「お大臣様」が気になった。

中国や韓国での産業は、5年もしないうちに「追いつき追い越せ」にはなるだろうとは
思っていた。それは機械さえ輸入れば、産業革命なんて、すぐにマネ出来るから。

ところが、人間の意識に関しては50年の差は埋められない。

知識を得、技術を身につけ、機械が金を生むことが解れば、誰だって実業家になりたい。
自分が今までやってきた仕事を、女工さんにさせれば「お金」だけが入って来る。

そんな時、東南アジア諸国の「出稼ぎさん」の話しを聞いた。どっかで聞いた様な話?
話しでは、中国・台湾・韓国の貧富の差はスゴイらしい。富豪には日本人もかなわない?

日本でも、高度成長によって生活水準は格段にあがり、恩恵は一般市民まで回った。
しかし、その底辺には「出稼ぎ労働者」の歴史は忘れてはならない。

高度成長は決して個人のためのものではなく、社会全体が幸せを感じて成功する。
そこまでの歴史は長く、さまざまなトラブルが起こる。ストライキにデモは必至。

財閥や政府は、目を逸らす為に色んな手を使って来る。それに振り回されるのは
いつも一般市民。

最後に、日本での野麦峠は中国の万里の長城あたりか??

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メンテお気楽日記  9月23日  他人の目線

2012-09-23 | メンテナンスお気楽日記
「女優は観客によって、よりいっそう綺麗になる。」というのを聞いたことがあります。
そのことが、工場や生産現場にも、当てはまることがあります。

アポ(電話)なしで訪問すると、現場(おもに事務所)はムタムタ?
工場の内情が読み取れ、ちょっと心配になることがある。

その点、訪問者が多いと思われる工場は受付もしっかりしていると言うより
工場内の整理・整頓も整然と行われている。作業してても気持ちがイイ。

この違いは何なんだ。

それは、単に「社長の性格」なんて問題じゃなく、ものづくりに対する意識。
すべては、お客があっての「ものづくり」であって、「お客の為のものづくり」

よく職人は「腕があれば・技術があれば」なんて言うけれど、えてして「独りよがり」
他人(お客)のことを考えないから、商売はヘタ、いつまでたっても貧乏人。

女優は演技をする以前に「見られたい」との意識が自分に磨きをかける。

工場主も「いいモノを作りたい」気持ちは全員もっているだろう。
でも、人目に触れるのは「製品」が勝負。この「製品さえ良ければ・・」が落とし穴。

ものづくりにはものづくりの為の「設備・機械」の他に「作業環境」が大切。
このことは、中国で工場を持っている社長から聞いた。「ものづくりは人間づくり」

余談だが、中国系・韓国系の工場には他国の低賃金労働者が雇用され、その環境は
見るに堪えないものがあったと聞いた。「これじゃ品質以前の問題」らしい。

「人間づくり」のポイントは、各自の仕事をオープンにすること?
人に見られる事によって、人は自分を少しでも良く見せたいという意識が生まれる?
まかせっきりの作業も競争じゃなく切磋琢磨に変わり?現場もきれいになった?とのこと。

まだ自分には???の世界だが、なんとなく言わんとすることは理解できる。
自分だって、お客が倉庫へ機械を受け取りくると言われれば、少しは?掃除もする。

震災のあと「絆」って言葉がさかんに使われたが、
ボランティア参加者からは「一番うれしかったのは、自分自身。「ありがとう」って
言ってもらえる自分を見つけた時」そんな言葉も聞いた。

人は、人に見られることによって、あと一歩前に進める。


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メンテお気楽日記 9月21日 顧客管理?

2012-09-21 | メンテナンスお気楽日記
当然といえば当然のことなのだが、メンテナンスのお得意様?は
年に4~5回もあれば、上得意。毎月顔を合わすお客でも、大半は世間ばなし。

確かに顧客名簿は溜まるけど、半分以上は一年以上のご無沙汰。
旅先のお客さまともなれば、二・三年ぶりの電話でも「毎度~」??

そりゃ、機械の不具合がなければ、用のない仕事。あればあったでお客さんの困った時。
無事修理が終われば「ありがとう、ご苦労さん」の言葉が聞けるから、みんなイイ人。
お客さんも自分も気持ちイイから、笑顔であいさつ出来る。

全国対応?なんては言ってはいるが、旅しごとは機械販売のからんだ一期一会。
メンテナンス仕事とはズレている。機械の組み立てと調整が終われば、長のご無沙汰?

地元が繊維産地と言われたときは、機械の整備、糸の調整と近隣を飛び回り
工場の流れ・仕事の仕様にあった仕事(アドバイス)が出来た。

お客さんといっしょに考える。それが楽しみメンテ冥利と言ってもイイ。

いつの頃からか「高齢者産業」と呼ばれ、減ることはあっても増えることは無い。
後継者のいない工場はドンドンと姿を消していく。また一本名簿にスジをひく。

これからも名簿の方は増えるかもしれないが「販売記録」じゃ、なんか寂しい。

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