Sandy Cowgirl

植田昌宏。在阪奄美人。座右の銘は、「死ぬまで生きる。」

まく子

2017-06-17 18:11:11 | 書評


あれは、10歳だったか、11歳だったか。
志賀高原にサマーキャンプに行った思い出がある。
子供会の行事だ。
何も怖いものもなかったし、何も失うものもなかった。
あの頃、転校生だらけの新興学研都市だった、つくば、は、とても居心地が良かった。
変な先輩に気を使わなくて良かったし、地元のしきたりとか、めんどくさいものなんかこれっぽっちもなくて、
今から開発される予定の空き地がそこここにあり、僕たちは、毎日、サッカーや野球を日が暮れるまで楽しんだ。
こんな生活がいつまでも続けばいいのにって思った。

けど、次の年のサマーキャンプは、どうしても、行きたくなかった。
だれかと仲が悪くなった訳ではない、
理由は、ただ1つ、

ちんげ が生えたからだ。

誰かが先に打ち明けてくれたら、あ、実はオレも、と乗っかっただろう。
でも、自分がその先頭をきる勇気がなかった。
そんなん、普通やんって、開きなおれるほど大人じゃなかったんだ。
それで、冷やかされるのが怖かった。

結果的に、夏休み中に、僕らの一家は引っ越すことになったので、サマーキャンプはそれで不参加の口実ができた。

今思うと、何かを忘れて来てしまったかのように思える。




私の最愛の人、西加奈子サンの まく子 をご紹介します。
周りの女の子たちが、なにやら、先んじて大人になりかけているのに、
主人公のぼくは、なりきれない小学生だ。
問題は、大人になりたくないのではなくて、子供でいつづけたくもないが、大人になるってのがわからないから、どうすればいいのかわからないのだ。
そこのコズエという女の子が現れる。
まず、女子が夢中になる、そんなかわいい女の子だ。
コズエは分かっていない。
皆から注目を浴びることも、自分の行動が人に何を与えるのかも、そして、自分っていう存在すらも。

ぼく、は、ハラハラ、ドキドキしながら、その夏を迎えて過ごす。
一生懸命考えるし、恥ずかしいし、でも、腹に力を入れていろんなことに立ち向かう。

ぼく、は、大人になるのだろうか?
何かを乗り越えて、何かを手にいれるのだろうか?
そもそも、コズエってナニモノ?

という、ファンタジックな要素満載のひとなつの小学生男子の物語なのであります。



西加奈子サンの作品の中だと、かなり異色作かなぁ。
でも、西加奈子サンがかわいいから、いい。
まく子のサイン会にいきました。
似顔絵を書いてくれました。
一生の宝物です。

あー、思い出すと、胸が苦しくなるわ。
やー、もー、いやや、でも、こういうのって、恋なんだろう。
でも、絶対、そんなん、無理やんか。
でも、大好きです、西加奈子サン。
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