布施駅のホームから見える回転寿司店。
この店の前には初めて回転寿司のシステムを導入した店であることを表す碑が建っている。時間がある人は注文し,時間がない人はレーンを流れている寿司を取る。
今日では珍しくないぐらい,回転寿司というシステムは普及することになった。
そして,今では,画期的なシステムを導入している回転寿司店もあり,そのシステムは会社のホームページやテレビの取材などでそのシステムを紹介している。某探偵アニメにそのシステムを殺人トリックに使用されたこともある。その際,店名は実名ではなかったがあの子どもがタッチパネルでの注文や自動廃棄システムを丁寧に紹介していた。
その回転寿司店へ行った時,レーンの最後の方が見える席へ案内された。
すしを食べているとたまに何かが落ちる音が聞こえた。
最初は何の音か分からなかったが,やがてその正体を知ることになった。
皿が消えた。
廃棄の対象と寿司が通過するとバーが開き,皿ごと穴の中に落ちるようになっている。
このシステムにより,作ってから時間の経った寿司は提供しないという客への安心感を提供できている。
しかし,このシステムも完全とはいえないようだ。
廃棄用の穴が詰まっていたために,落ちることはなかった。
定期的に人がつまっていないかに見ておく必要がありそうだ。
このシステムの評価について書かれたブログをいくつか見てみると,皿が落ちるのを楽しんでいる感想が多く見られた。しかし,個人の感想としては,皿ごと自動的に落ちていく廃棄方法にはやや抵抗があった。タッチパネルでレーンとは別の寿司を追加させたために,あの皿が廃棄になってしまったとも感じた。
この店のシステムは客層を把握して,レーンに提供する寿司の種類や量を決めるなども可能にしている。そのため,他の回転寿司よりも廃棄率は低いらしい。調理場も従業員の動きが効率的になるようにカメラで遠隔指令が出ているらしい。
機械化できる部分は機械にさせれば,それだけ人件費を減らせ,それが低価格につながっている。
人の手で廃棄したとしても,結局は銀行員の金と一緒で何の抵抗もなく廃棄できるようになるのだろうが,自動化で廃棄への罪悪感が軽減されているように感じられた。せめて,落とし穴は客に見えないところにおいて欲しいと思った。公開しておくことで鮮度の証明にもなるのだけれど,あの音と皿ごと落ちる姿は痛々しい。近くに,日本最大の飢餓地帯と言われている場所があるだけになおさら食べ物が余っているところにはたくさん余っているのだなと感じてしまう。
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