70の瞳

笑いあり涙あり、35人の子どもたちが生活する児童養護施設「さんあい」の出来事や子どもと職員の声をお聞きください。

「さぁ、ご飯を食べよう」

2017-05-14 18:12:24 | 愛すべき子どもたち

さんあいから今年5名の子どもたちが旅立っていったが、そろそろ5月病が心配される時期である。5月病には様々なケースがあるが、一般的には、新しい環境に馴染めず落ち込んだり、悩んだりすることを総称していう。特に高校を卒業して遠くの地に住むことになった子どもたちはどうしているか気がかりだ。

5月病のことを考えるとき、ある方の手記を思い出す。その方は、親の反対を押し切って地方から東京の大学へ進学し一人暮らしを始めた。しかし、大都会の環境の中で自分を見失い、友達関係や勉強に悩み、とうとう通常の精神状態を保てなくなってしまった。それを知ったご両親は、お兄さんを迎えにやって帰省させることにした。ご本人は、反対を押し切って東京暮らしを始めたにも関わらず、こんな状況になってしまいどれほど怒られるだろうか、特に一番反対していたお父さんにはあわせる顔がない思いであったという。

一日がかりで実家に到着、伏し目がちに玄関にたたずむご本人に向けられたお父さんの第一声は、「さぁ、ご飯を食べよう!」だった。すべてを理解し、そして許し受け入れてくれているお父さんの気持ちがその短い言葉に込められていた。ご本人は、この言葉に支えられてしばらく実家に滞在し、そして、また大学に戻っていったと言う。

もしさんあいの卒園児が、再びさんあいを頼って帰ってくるとしたら、まず、「さぁ、ご飯をたべよう」と声を掛けられるような、そんな場所であり職員でありたい。

 

子どもたちと植えたジャガイモ、あと1か月もすれば収穫できるはずだ。

 

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