70の瞳

笑いあり涙あり、36人の子どもたちが生活する児童養護施設「さんあい」の出来事や子どもと職員の声をお聞きください。

職員研修

2016-12-01 14:34:08 | 愛すべき子どもたち

さんあいでは、発達障害児の養育に経験豊かなベテラン臨床心理士さんにお願いし、施設スパーバイザーとして年に4回程度の職員研修を実施してる。「ペアレント・トレーニング」と言われる行動療法を学びながら、個別児童の療育ケースのアドバイスも頂いている。

この研修には、近隣の施設や里親の方々、小学校の先生方にも案内を出している。今回は小学校からの参加者はいなかったが、子どもを養育していくに当たり、学校との連携は不可欠であり、定期的な情報交換は常に行っている。

「ペアレント・トレーニング」は、日々悩みながら子どもたちと向き合っている新人職員にとって大変に助けになる内容である。20人以上の子どもたちを複数の職員でケアする大舎制の児童養護施設では、先輩と新人がペアになって働くことが多い。そして新人は、その中で先輩から養育の知識や技術を学べる。しかし、さんあいのような小舎制の家庭的養護を目指す施設では、6名程度の子どもたちに1人の職員が対応する。勿論オリエンテーションの期間はあるが、原則1人の職員が少人数の子どもたちのお母さん役を務めている。 したがって現場で先輩職員から学べる機会が極端に少ない。

政府の方針は、大舎制から小舎制に移行することを打ち出している。ただ、6人の子どもたちに対し常時2名の職員を配置できるような財政支援までには至っていないので、小舎制の施設の現場では、職員のバーンアウトと離職率が大きな課題となっている。 新人職員は、砂漠の中のオアシスで水を補給するかのように研修の時を過ごしていた。

 

 

発達障害児の養育と保護者へのカウンセリングでは、県下屈指の藤井先生。

 

真剣に講義に聞き入る新人職員たち。

 


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